開講年度2019
科目名生化学総論A
科目ナンバーX111-594-09
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者市原 啓子
単位数2
曜日・時限秋学期 木曜日 4時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
生体を構成する物質と機能、エネルギー産生の仕組みを理解する
授業の概要
栄養管理を実践する上での基本となる健康なヒトの体内環境について、細胞の機能および生体を構成する様々な物質の構造について学習しそれぞれの特徴を理解する。代謝反応として、糖代謝・脂質代謝・エネルギー産生経路について学び理解を深める。
授業の到達
目標
1. 糖質、脂質、タンパク質、核酸など生体成分の特徴について説明できる。
2. 糖質代謝として、解糖と酸素欠乏時の乳酸形成・クエン酸回路、・ペントースリン酸経路・糖新生・グリコーゲン代謝、脂質代謝としてのβ酸化について、反応経路の特徴および細胞内のどこで行われるかについて説明できる。
3. 酸化的リン酸化と基質レベルのリン酸化の違いが説明できる。
4. 代謝経路で使われる酵素の種類や役割、反応の調節機構について説明できる。
5. 遺伝情報からタンパク質が合成される経路が説明できる
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1細胞の構造と機能:細胞は、固有の機能をもった細胞小器官の集合体であること、細胞内外の物質の出入りが細胞膜によって調節されていることを理解する。
生化学教科書の第1章
予習:生化学の教科書の目次をよむ。
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
2生体の成分:生体を構成する有機物は、タンパク質、脂質、炭水化物、核酸である。また主要な構成元素は、酸素・水素・炭素・窒素である。アミノ酸からタンパク質が生成する過程を理解する。
生化学教科書の第2章(1,4、5)、10章(1,2)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
3たんぱく質の性質:構造や機能をもとにタンパク質を分類する。代表的なタンパク質について特徴や機能について説明できるようになる。また、酵素反応における基質と反応速度の関係、補助因子としてのビタミンの作用について理解する。
生化学教科書の第3章
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
4炭水化物の性質:炭水化物の機能単位は単糖であり、水溶液中で弱い還元性もつ。グリコシド結合によって、単糖同士が重合してより大きな分子ができること、単糖の化学変化で性質が異なる炭水化物が生成することを理解する。
生化学教科書の第2章(2)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
5酸化的リン酸化:糖質、タンパク質、脂質はいずれもエネルギー源となる生体成分である。これらは、代謝反応の過程でアセチルCoAを生成し、ミトコンドリア内で酸化的リン酸化反応によってATPとなること、その過程を理解する。
生化学教科書の第4章
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
6糖質の代謝:糖質を代謝する経路として、解糖系、ペントースリン酸回路、グルクロン酸回路について学ぶ。
生化学教科書の第5章(1,5,6)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
7糖新生の経路:糖新生とは、アミノ酸から糖を生成する代謝経路である。アミノ酸が、ミトコンドリア内での脱アミノ反応によって有機酸となり、ホスホエノールピルビン酸を経由してグルコースとなる過程を理解する。
生化学教科書の第5章(2,7)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
8グリコーゲンの代謝と血糖調節:グリコーゲンは過剰なグルコースから生成する多糖類である。グリコーゲンの代謝は、血中のグルコース濃度の維持に重要である。糖質の代謝は、血糖調節のホルモンによって調節されることを理解する。
生化学教科書の第5章(3,4)
予習:生化学の教科書の目次をよむ。
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
9中間試験
まとめノートの提出
予習:練習問題を中心に教科書や授業プリントの内容を勉強する。復習:教科書をみながら模範解答を作成する(50)
10脂質の性質:脂質とは炭化水素鎖をもつ疎水性の有機物である。エネルギー源、生体膜の成分、脂質代謝の補助因子などとしてはたらくことを理解する。脂肪酸の構造の特徴が説明できるようになる。
生化学教科書の第2章(3)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
11脂質の酸化分解:脂肪酸のβ酸化の過程を理解する。脂肪酸とグルコースの酸化分解におけるエネルギー産生の効率を比較できるようになる。
生化学教科書の第6章(1,2)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
12脂肪酸の合成:脂肪酸の合成の過程を理解する。アセチルCoAからコレステロールが合成される過程、ケトン体が生成する過程を理解し、生体内での代謝反応の変化との関連性を知る。
生化学教科書の第6章(3,4)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
13物質代謝の調節:糖代謝、脂質代謝、アミノ酸代謝を統括し、細胞内での物質の変化の過程について理解する。また、酵素反応が酵素自身のリン酸化や脱リン酸化、阻害物質によって調節されることを理解する。
生化学教科書の第6章(8,9)
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
14遺伝子と生体情報:核酸の基本構造を学び、遺伝子DNの複製について理解する。
生化学教科書第10章
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:まとめノートに講義の内容を整理して書く(30)
15遺伝子DNAとタンパク質の関係:遺伝子からタンパク質ができる過程を学び、遺伝子の変異と代謝の関係を理解する。
生化学教科書の第11章。まとめノート提出
予習:生化学の教科書の該当する章をよむ(20)
復習:教科書を読んで復習する(30)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
評価の配分は、定期試験と中間試験90%、まとめノートの評価10%
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『エキスパート生化学』化学同人
参考書
  ・
参考資料
参考URL
1.化学同人HP生化学の教科書の出版社
質疑応答
研究室、14号館6階 14635室
オフィスアワー(木・5限)および授業の終了後に受けます。
備考
教科書の練習問題の解答は化学同人のホームページよりダウンロードしてください。
画像
ファイル
更新日付2019/02/05 17:55:51