開講年度2019
科目名歯科基礎科学
科目ナンバーD111-420-01
開講学科歯学部歯学科 2002-2014年度入学
(全)開講学科歯学部歯学科 2002-2014年度入学
部門専門  
開講種別春学期
対象学年2年
担当者河合 達志
実務経験教員
関連性が高いディプロマ・ポリシー
単位数1
曜日・時限春学期 火曜日 5時限 楠元第2講義室
春学期 火曜日 6時限 楠元第2講義室


コーディネーター
歯科理工学講座 主任教授 河合 逹志
担当講座
歯科理工学講座、生理学講座
担当者
主任教授:河合逹志、准教授:鶴田昌三、講師:横田たつ子、朝倉正紀、助教:堀 美喜、非常勤講師:伴 清治
授業の概要
(目的)
この教科は基礎科学および生理学の基礎を学ぶ事を目的に構成されている。
<基礎科学>
 2年次に学習する歯科理工学の理解度をより高めるために、高等学校あるいは教養で学んだ物理、化学および生物に関する基礎知識を再度確認し、歯科理工学の基礎を構築する。

<生理学>
 生命維持に重要な循環、呼吸および体液を、化学および物理学から考えることで、第一学年で学ぶ科学を具体的な機能と結びつけることを目的とする。
教材(教科書、
参考書等)
<基礎科学・歯科理工学>
『教科書』
◯「明解歯科理工学」長谷川二郎他著、学建書院
◎必要に応じてプリントを配布
『参考書』
◎「Essential 細胞生物学」 原書 第3版 監訳:中村桂子、松原謙一
◎「臨床歯科理工学」宮崎隆他編、医歯薬出版
◎「スタンダード歯科理工学-生体材料と歯科材料-(第6版)」中嶌 裕他編 学建書院
◎物理、化学、生物に関する参考書、新情報が掲載されている雑誌を随時紹介
<生理学>
『教科書』
なし
◎プリント配布
『参考書』
◎ボロン ブールペープ 生理学 W. F. Boron & E. L. Boulpaep 著 西村書店
◎人体の正常構造と機能 I 呼吸器 牛木辰男 小林弘祐 著 日本医事新報社
◎人体の正常構造と機能 II 循環器 大谷修 堀尾嘉幸 著 日本医事新報社
講義(実習)
の方法・形式
<基礎科学>
パソコン、プロジェクター、筆記

<生理学>
パソコン、筆記、ビデオ
必要機器
課題
(定期試験・
レポート試験・
授業内試験)の
フィードバック方法
講義・実習
講義(実習)項目・一般目標(GIO)講義(実習)内容・到達目標(SBOs)・
予習・復習
担当者
1,2【講義項目】
生体材料・歯科材料総論

【一般目標(GIO)】
歯科理工学の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.歯科理工学とは
2.歯科材料の歴史

【講義項目】
材料の素材

【一般目標(GIO)】
歯科材料の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.材料の概要
1)無機材料
2)有機材料
3)金属材料
4)複合材料
5)傾斜機能材料
【講義内容】
総論

【到達目標(SBOs)】
●歯科理工学の意義を理解させると共に古くから多種多様な材料が使用されている歯科材料の歴史をたどる。
 役割と関連科学分野の進歩に伴って改良がなされ、現在の歯科材料のあることを学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.1-6

【講義内容】
材料の素材

【到達目標(SBOs)】
●生体材料・歯科材料の素材は構成する物質により無機材料、有機材料、金属材料におよびこれらを複合した複合材料に分類されており、これらの材料の基本的知識を学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.37-64

【予習・復習】
予習
・歯科材料に用いられる素材について調べる(10分)
復習
・歯科理工学で学習する概要を整理する(10分)
・歯科材料の歴史の概要を整理する(10分)
・無機材料、有機材料、金属材料、複合材料、傾斜機能材料について説明できるように復習する。(15分)

【コアカリ】
 D-1-①
 D-1-②
河合 逹志
3,4【講義項目】
物質の性質

【一般目標(GIO)】
物質の基本的な考え方を構築するために以下の項目を理解する。
1.物理的性質
1)物質的性質(狭義)
2)機械的性質
2.機械的性質
1)応力の種類とひずみ
2)応力―ひずみ曲線と機械的性質
3)弾性係数・降伏値・最大強さ・伸び
4)弾性と塑性
5)粘性と粘弾性
6)歯科材料として要求される機械的性質

【講義項目】
材料試験法

【一般目標(GIO)】
材料試験法について学ぶため、以下の項目について理解する。
1.引張試験
2.圧縮試験
3.硬さ
4.衝撃試験
5.疲労試験
【講義内容】
物理的性質

【到達目標(SBOs)】
●材料の物理的性質と機械的性質の基本的な差異およびそれぞれの性質にはどのようなものがあるかを学ぶ。それらの性質を理解することによって口腔内の特殊な環境で使う歯科材料の選択に役立つことを理解させる。さらに口腔内では常に修復物に対して咬合力が負荷されていることから外力とそれにともなうひずみについて学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.16-27

【講義内容】
材料試験法

【到達目標(SBOs)】
●機械的性質にはどのような材料試験法によって知ることができ、それは何を意味しているかを具体的に解説する。繰り返し負荷されている咬合力に耐える強さを硬さ、伸び、曲げ強さ、引張強さ、疲労強さなどと関連して学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.21-25

【予習・復習】
予習
・教養の物理で学習した応力、荷重について学習する(10分)
復習
・物理的性質の概要を整理する(10分)
・各種機械的性質を理解する(10分)
・引張試験、圧縮試験、硬さ、衝撃試験、疲労試験について説明できるように復習する(15分)

【コアカリ】
 D-1-②
朝倉 正紀
5,6【講義項目】
物質の性質2

【一般目標(GIO)】
物質の基本的な考え方を構築するために以下の項目を理解する。
3.生物学的性質
4.化学的性質

【講義項目】
腐食

【一般目標(GIO)】
腐食の基本的な考え方を構築するために、以下の項目を理解する。
1.腐食の定義
2.腐食の分類
3.電気化学的腐食理論
4.腐食に伴う現象
5.口腔内における金属の腐食・変色
6.歯科用合金の腐食試験法

【講義項目】
表面の性質

【一般目標(GIO)】
表面の基本的な性質を学ぶため、以下の項目を理解する。
1.光学的性質
2.表面および界面の性質
3.表面性状と接着
4.表面エネルギーとぬれ性
5.接触角
6.ぬれ性と接着強さ
【講義内容】
生物学的性質,科学的性質

【到達目標(SBOs)】
●歯科材料の生物学的性質、化学的性質について解説する。
◯「明解歯科理工学」P.27-30

【講義内容】
腐食の性質

【到達目標(SBOs)】
●金属は口腔内のような湿気のある環境では化学反応がおこりやすく、変色やイオンの溶出、腐食が生ずる。この腐食により審美性が劣るのみならず機械的性質が低下し、アレルギーを発症させる抗原を生じることがある。この腐食のメカニズムを学び腐食の抑制法さらに試験法について学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.30-35

【講義内容】
表面の性質

【到達目標(SBOs)】
●歯科材料の光学的性質、表面および界面の性質について解説する。光学的性質は天然歯列の色調観を回復する上で重要で、この光学的性質にかかわる基礎的知識を学ぶ。歯科修復においては接着にかかわる知識が必要である。この接着とはどういう機構で成立するかを学ぶ。歯や歯科材料の表面エネルギーが接着にどのようにかかわるかを学ぶ。とくに、物体の表面性やぬれ性が物体との接着強さにどのような影響を及ぼすかを学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.35

【予習・復習】
予習
・共有結合、イオン結合、水素結合について学習しておく(10分)
復習
・生物学的性質を理解する(10分)
・化学的性質を理解する(10分)
・腐食について理解する(10分)
・表面の性質について理解する(5分)

【コアカリ】
 D-1-②
伴 清治
7,8【講義項目】
無機材料

【一般目標(GIO)】
無機材料の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.無機材料とは
2.無機材料の分類
3.無機材料の性質
【講義内容】
無機材料

【到達目標(SBOs)】
●無機材料の概念を説明できる。
●一般的な素材としての無機材料の分類を理解し、歯科材料のどのようなものに無機材料が使用されているかを理解する。
●無機材料の一般的な性質を、有機材料、金属材料と比較して説明できる。
◯「明解歯科理工学」P.37-45
◎「臨床歯科理工学」P.349-358

【予習・復習】
予習
・歯科において特に使用されるセラミックスの名称を把握しておく(10分)
復習
・無機材料の概論を整理する(15分)
・無機材料の分類を理解する(10分)
・無機材料の性質を理解する(10分)

【コアカリ】
 D-1-②
伴 清治
9,10【講義項目】
有機材料

【一般目標(GIO)】
有機材料の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.有機材料とは
2.有機材料の分類
3.有機材料の性質
4.レジンの重合機構
【講義内容】
有機材料

【到達目標(SBOs)】
●有機材料の概念を説明できる。
●歯科におけるレジンの殆どがアクリル系であることを理解し、その構造を説明できる。
●有機材料の一般的な性質を、無機材料、金属材料と比較して説明できる。
●レジンはどのように硬化するのか、その反応機構から説明できる。
◯「明解歯科理工学」P.46-54
◎「臨床歯科理工学」P.339-349

【予習・復習】
予習
・有機化合物の基礎を学習する(10分)
・エステル結合について特に学習する(10分)
復習
・有機材料の概要を整理する(20分)
・有機材料の分類を理解する(20分)
・有機材料の性質を理解する(20分)
・レジンの重合機構を理解する(10分)

【コアカリ】
 D-1-②
林 達秀
11,12【講義項目】
有機材料

【一般目標(GIO)】
有機材料の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.有機材料とは
2.有機材料の分類
3.有機材料の性質
4.レジンの重合機構
【講義内容】
有機材料

【到達目標(SBOs)】
●有機材料の概念を説明できる。
●歯科におけるレジンの殆どがアクリル系であることを理解し、その構造を説明できる。
●有機材料の一般的な性質を、無機材料、金属材料と比較して説明できる。
●レジンはどのように硬化するのか、その反応機構から説明できる。
◯「明解歯科理工学」P.46-54
◎「臨床歯科理工学」P.339-349

【予習・復習】
予習
・有機化合物の基礎を学習する(5分)
・エステル結合について特に学習する(5分)
復習
・有機材料の概要を整理する(10分)
・有機材料の分類を理解する(10分)
・有機材料の性質を理解する(10分)
・レジンの重合機構を理解する(5分)

【コアカリ】
 D-1-②
鶴田 昌三
13,14【講義項目】
金属材料

【一般目標(GIO)】
金属材料の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.合金の状態図
1)状態図の意義
2)相律
3)合金の平衡状態図
4)状態図の種類
【講義内容】
金属材料

【到達目標(SBOs)】
●合金は金属元素を混ぜ合わせて作製されたもので、歯科修復材料として重要な位置を占めている。このような合金の性質と種類は合金を構成する各成分の種類、成分割合および温度によって変化する。要求する性質を備えた合金を得るにはどのような金属をどのような割合で調合し、これをどのような温度で熱処理を行えばよいかなどの指示を与えてくれるのが状態図である。その作成法について学ぶ。
◯「明解歯科理工学」P.55-64

【予習・復習】
予習
・金属結合について学習する(5分)
・融点、凝固点について高校の教科書を学習する(5分)
復習
・合金の状態図を理解する(10分)

【コアカリ】
 D-1-②
堀 美喜
15【講義項目】
生体材料

【一般目標(GIO)】
生体材料の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.歯科材料と生体反応
1)生体材料と必要条件
2)生体との親和性

【講義項目】
歯科材料の規格

【一般目標(GIO)】
歯科材料の規格の基礎を構築するために以下の項目を理解する。
1.国際規格
2.日本工業規格
3.アメリカ歯科医師会規格
【講義内容】
生体材料、規格

【到達目標(SBOs)】
●歯科材料は口腔外で使用されるもの、口腔内で使用されるもの、そして生体内に埋め込み使用されるものに大別されるが、いずれも生体に対して為害作用があってはならない。歯科材料が生体組織に反応を生じさせる場合、それが材料の化学的性質によるものか、物理的、機械的性質によるものかを理解させ、生体反応のメカニズムと生体材料の必要条件について学ぶ。さらに歯科材料の各国の規格やガイドラインについて解説する。
◯「明解歯科理工学」P.27-36

【予習・復習】
予習
・刺激性、毒性、催奇性、アレルギー性の言葉を把握しておく(15分)
復習
・歯科材料と生体反応について理解する(20分)
・歯科材料の規格(国際規格、日本工業規格、アメリカ歯科医師会規格)について理解する(10分)

【コアカリ】
 D-1-②
河合 逹志
16,17【講義項目】
(1)生体が発生する電流

【一般目標(GIO)】
 興奮性組織の基礎を学ぶために、イオン組成と膜電位からイオン電流の発生を理解する。

【講義項目】
(2)浸透圧からみる健康

一般目標(GIO)
 正常な体液の維持と浸透圧の関係を学ぶために、細胞膜の性質と浸透圧物質を理解する。
【講義内容】
生体が発生する電流

【到達目標(SBOs)】
A. 細胞内外の無機イオンの不均衡を説明できる。
B. 活動電位の発生に対するイオンの働きを説明できる。
到達目標(SBOs)
A. 浸透圧の異常から起こる病態を説明できる。
B. 浸透圧に影響する因子を説明できる。

【予習・復習】
予習
参考書等を利用して、細胞膜、浸透圧および体液など細胞の基礎に関わる項目を読んで理解する(25分)。
復習
講義内容を振り返り、講義資料およびレポートから知識を確認する(20分)

【コアカリ】
C-2-3)-(5)⑦
横田 たつ子
18,19【講義項目】
(1)環境と呼吸

【一般目標(GIO)】
 肺と組織でのガス交換を学ぶために、大気圧と呼吸の関係を理解する。

【講義項目】
(2)スポーツと呼吸

【一般目標(GIO)】
 呼吸と運動の関係を学ぶために、有酸素運動による身体の機能的または器質的変化を理解する。
【講義内容】
環境と呼吸

【到達目標(SBOs)】
A. 血液ガス分圧を説明できる。
B. 低地と高地での換気を説明できる。

【到達目標(SBOs)】
A. ヘモグロビン及びミオグロビンを説明できる。
B. トレーニングと筋タイプの関係を説明できる。

【予習・復習】
予習
参考書等を利用して、肺、血液ガスおよび筋肉など呼吸と運動の基礎に関わる項目を読んで理解する(25分)。
復習
講義内容を振り返り、講義資料およびレポートから知識を確認する(20分)

【コアカリ】
C-2-3)-(8)、C-2-3)-(2)-④
横田 たつ子
留意事項
あらかじめ項目を予習し、臨む事。
授業以外の
学習方法
講義時間以外にも随時質問に応じ、広く門戸を開放しているので利用すると良い。
成績評価方法
試験:100%
参照ホーム
ページ
画像
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更新日付2019/02/27 09:31:28