サブタイトル | | |
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科目のねらい | | ・会計、とくに財務会計の「制度」とは何かについて理解を深める。 ・現行の会計制度の概要を理解する。 具体的には以下のようなことを学ぶ。 【春学期】 テキストの輪読を通じ、FASBの概念フレームワーク成立の経緯を中心としながらアメリカの会計制度の発展を学ぶ。アメリカの会計制度の発展は、今日グローバル・ベースで認められる会計制度の在り方の基礎とも言える。その意味で、今日の会計制度を理解する上で、アメリカ会計を学ぶことは非常に重要である。
【秋学期】 会計制度に関する今日的な問題を考えていく。具体的には、アメリカ以外の国で作成の試みられた概念フレームワークの内容の検討を通じ、伝統的に説明されてきな会計制度の国際的な相違について学び、その後会計基準の国際的収斂の問題を論じていく。 |
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到達目標 | | グローバル社会の中で会計制度がどのように動いているか、ダイナミックに捉えることのできる見識を身に付ける。 |
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授業の内容・ 計画 | | 春学期】 第1回:イントロダクション 学部レベルの会計学を身に付けているかどうかの確認テストの実施 第2回: 企業会計の目的 株式会社の仕組みと会計責任の解除 第3回: 企業会計の機能 利害調整機能と情報提供機能 第4回:伝統的な企業会計の理論(1)発生主義、実現主義、収益費用対応の原則 第5回:伝統的な企業会計の理論(2)歴史的原価による測定、費用の期間配分 第6回:今日の企業会計の理論(1)資産負債観の登場と実現主義の拡張 第7回:今日の企業会計の理論(2)公正価値による測定とキャッシュフロー会計 第8回:制度としての会計理論 企業会計の概念フレームワーク(IASBの概念フレームワーク) 第9回:概念フレームワークにおける諸概念(1)会計の目的:投資意思決定有用性 第10回:概念フレームワークにおける諸概念(2)会計情報の備えるべき質的特性 第11回:概念フレームワークにおける諸概念(3)財務諸表の構成要素 第12回:概念フレームワークにおける諸概念(4)財務諸表の構成要素の認識と測定 第13回:概念フレームワークにおける諸概念(5)報告主体に関する考え方 第14回:概念フレームワークの制度的意義 基準設定主体の立脚基盤としての概念フレームワーク 第15回:監査の社会的意義 株式会社制度と監査、投資家保護と監査
【秋学期】 第16回:企業会計の国際的問題 会計制度の国際的相違とその解消への取組みの歴史 第17回:会計・監査制度を決定する環境要因 資本市場、法制度、経済システムに関する伝統的相違 第18回:大陸型会計・監査制度 利害調整を目的とした会計と公的機関による制度運営 第19回:英米型会計・監査制度 投資家保護を目的とした会計と民間による自主的制度運営 第20回:概念フレームワークの国際比較(1)アメリカの概念フレームワーク 第21回:概念フレームワーク国際比較(2)イギリスの概念フレームワーク 第22回:概念フレームワークの国際比較(3)その他英語圏の概念フレームワーク 第23回:概念フレームワークの国際比較(4)大陸欧州諸国(独・仏)の概念フレームワーク 第24回:概念フレームワークの国際比較(5)大陸欧州諸国(西・葡)の概念フレームワーク 第25回: 概念フレームワークの国際比較(6)新興経済圏(マレーシア)の概念フレームワーク 第26回:会計基準の国際的統一(1)会計の国際化と“世界会計”構想 第27回:会計基準の国際的統一(2)国際会計基準委員会の誕生と会計基準の国際的調和化 第28回:会計基準の国際的統一(3)EUにおける国際会計基準の採用と会計基準の国際的収斂 第29回:会計基準の国際的統一(4)各国における国際財務報告基準の採用 第30回:会計基準の国際的統一(5)世界統一会計基準誕生の意味 定期試験:講義内容のレポートで代替する |
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評価方法 (基準等) | | 平常点(毎回の授業への準備状況、授業中の発言・議論)50%、期末レポート50% 講義とはいえ、大学院の授業であるので、受講生はゼミ同様、ほぼ毎回発表が課せられる。この発表の準備が毎回の予習と考えてよい。 |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 予習は次回授業で取り上げる章について精読してくること、 復習は授業で学んだ内容をさらに発展させるために必要な文献を検索し、読んでおくこと。 |
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教科書・ 参考書 | | 森川八洲男著『国際会計論』(白桃書房) ハリー・I・ウォーク他著/長谷川哲嘉・中野貴之他訳『アメリカ会計学-理論・制度・実証-』(同友館)
その他参考文献は随時指示する。 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 講義の後に受け付ける。昼間に大砲が可能な者は火曜日の昼休みに研究室(2815室)に質問に来ること。 |
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備考 | | 春学期に現代の会計制度を理解するための基礎固めを行った上で、秋学期には担当者自身の最新の研究成果を受講生にストレートにぶつけ、議論を行っていく。 |
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更新日付 | | 2019/01/24 17:45:19 |