サブタイトル | | |
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科目のねらい | | 子供はなぜ一度も聞いたことがない文を十分な言語刺激が得られていない幼いうちから話すことができるようになるのかという「刺激の貧困性」の問題の解決策として、人間は全て普遍文法を生得的に備えていると主張し、統語構造と普遍文法について研究する生成文法の各理論を学び、自らがその理論を応用して言語現象を分析することができるようになる。 |
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到達目標 | | 文法規則の根底に潜む自然言語の原理を理論的に探求することによって、英文法をより深く理解し、学校で学ぶ文法規則がそもそもなぜ存在するのかを説明できるようになる。 |
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授業の内容・ 計画 | | 授業は以下のように進める。毎回、事前に教科書の該当箇所を読み、授業時に要約をプレゼンしてもらうので、自主的に教科書を読み進め、参考文献などで知識を深めておくことが望ましい。プレゼンの後、最新の極小主義理論ではどのように理論が展開されているかを講義する。各章が終わるごとに、章末の練習問題を解いて提出してもらう。
【春学期】 第 1 回:オリエンテーション 第 2 回:生成文法の目標と方法論 1 (1.1 プラトンの問題~1.4 文法の3段階) 第 3 回:生成文法の目標と方法論 2 (1.5 普遍文法と原理変数理論~1.7 Chomsky理論の歴史) 第 4 回:変形生成文法の概要 1 (2.1 構造的依存関係~2.2 句構造規則) 第 5 回:変形生成文法の概要 2 (2.3 語彙部門と語彙挿入~2.4 句構造規則の限界と変形) 第 6 回:変形生成文法の概要 3 (2.5 変形規則~2.6 変形の条件) 第 7 回:変形生成文法の概要 4 (2.7 表層フィルター~2.8 意味部門と音韻部門) 第 8 回:原理変数理論の概要 1 (3.1 規則体系と文法の原理~3.2 句構造規則の排除) 第 9 回:原理変数理論の概要 2 (3.3 変形規則の縮小) 第 10 回:原理変数理論の概要 3 (4.1 変形の条件の排除) 第 11 回:原理変数理論の概要 4 (4.2 表層フィルターの縮小) 第 12 回:原理変数理論の概要 5 (4.3 LF規則) 第 13 回:原理変数理論の概要 6 (4.4 障壁の概念) 第 14 回:X'理論 1 (5.0 X'理論の基本概念~5.2 NPとDP) 第 15 回:X'理論 2 (5.3 統語素性~5.4 上位付加の条件)
【秋学期】 第 16 回:統率理論 1 (6.0 統率の基本概念~6.4 Predicationと補部の原理) 第 17 回:統率理論 2 (6.5 節の内部構造) 第 18 回:境界理論 1 (7.0 境界理論の基本概念~7.4 左枝制約) 第 19 回:境界理論 2 (7.5 左枝制約~7.7 so-that構文とto-too構文) 第 20 回:束縛理論 1 (8.0 束縛理論の基本概念~8.2 相互照応形と再帰照応形) 第 21 回:束縛理論 2 (8.3 逆行照応現象と束縛理論の適用段階~8.4 名詞句内のPRO) 第 22 回:束縛理論 3 (9.1 寄生空所化現象~9.2 数量詞解釈理論) 第 23 回:束縛理論 4 (9.3 優位性条件・空範疇原理・経路包含条件) 第 24 回:コントロール理論 1 (10.0 コントロール理論の基本概念~10.2 [±SC]と二重受動構文) 第 25 回:コントロール理論 2 (10.3 遡及的名詞形構文) 第 26 回:格理論 1 (11.0 格理論の基本概念~11.3 格と縮約) 第 27 回:格理論 2 (11.4 文と格~11.5 内在格と属格) 第 28 回:θ理論 1 (12.0 θ理論の基本概念~12.3 θ役割と格吸収) 第 29 回:θ理論 2 (12.4 二次述語とθ役割~12.5 主題階層条件) 第 30 回:まとめ |
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評価方法 (基準等) | | 授業参加度(30%)、プレゼンテーション(35%)、章末問題への取り組み(35%)の配分で総合的に評価する。特に授業参加度については、受動的に教科書の内容をただ読んで理解するのではなく、自ら疑問点を呈し、議論に発展させられるように、常に批判的な視点で取り組む姿勢を評価する。 |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 予習: 毎回、事前に教科書の該当箇所を読み、授業時に要約をプレゼンできるように、分からない用語の意味を調べたり、参考文献などで知識を深め、プレゼン資料を作成すること
復習: 各章が終わるごとに、章末の練習問題を解いて提出する |
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教科書・ 参考書 | | 教科書: 荒木一雄(監修)、荒木一雄・小野隆啓(著)『英語の輪郭―原理変数理論解説―』 英潮社
参考書: 荒木一雄(編)『英語学用語辞典』 三省堂 安藤貞雄・小野隆啓(著)『生成文法用語辞典』 大修館書店 原口庄輔・中村捷(編)『チョムスキー理論辞典』 研究社出版 小野隆啓(著)『英語の素朴な疑問から本質へ―文法を作る文法―』 開拓社 アンドリュー・ラドフォード(著)、外池滋生・泉谷双藏・森川正博(訳)『入門 ミニマリスト統語論』 研究社出版 中村捷・金子義明・菊池朗(著)『生成文法の新展開―ミニマリスト・プログラム―』 研究社 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 授業時、またはオフィスアワー(毎週火曜日3限目)に研究室(3319)にて受け付けます。 なるべく事前に直接、またはE-mailにてアポイントメントをとって下さい。 |
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更新日付 | | 2019/02/01 09:19:07 |