開講年度2019
科目名経済学特講Ⅵ
科目ナンバーE2-31-235-13
開講種別春学期
対象学年2年
担当者中山 厚
単位数2
曜日・時限春学期 木曜日 5時限
キャンパス名城公園キャンパス
実務経験のある教員による授業科目実践的授業


テーマ
金融から日本経済を診る。
授業の概要
 Financial literacyを養成することを目的とする。いかなる経済主体も金融と無関係でいることはできない。本講義では、金融にかかる学説、理論を理解することよりも、実際に世の中で生じている現象、問題を分析して、その原因を究明し、解決策を考案する力を養う。
授業の到達
目標
 新聞や一般経済雑誌の金融関係記事を理解するだけでなく、批判的に論評し、銀行・証券・保険会社等の実務家と金融にかかる基礎的な議論ができる程度の水準を目指す。
 講師が金融監督当局において担当したプルーデンス政策を中心にして、政府、企業、家計の取るべき行動を検討することで、国、自治体、企業等の財務関係に従事する者、金融機関で働こうとする者にとって、将来にわたり金融良識として有用な講義としたい。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス
教員の紹介、経済に対する見方のほか
科目のねらい、到達目標、授業計画、どう学んだらよいか等について理解する。
テキストを揃えること
2貨幣、金融の機能と意義
貨幣の変遷を知るとともに、そもそも金融とは何か、国民経済にどのような役割を果たしているかについて学ぶ。
「テキストブック金融入門」該当部分を読み込むこと 60分
3日本の金融システムと金融市場
我が国の金融システムと金融市場の特色について歴史的観点も含め学ぶ。
「テキストブック金融入門」「日本の金融制度」該当部分を読み込むこと 60分
4金融仲介機関の機能
いわゆるBANK(預金取り扱い機関)の役割とその実態、事業法人との違いについてを学ぶ
同上
5金融の規制監督
なぜ金融に関しては当局の規制監督が特別に必要となるのか、規制監督で何を守ろうとしているのかを学ぶ。
同上
6金融リスク
金融に関し、いかなるリスクが存在し、リスクをどのように管理するものなのかを学ぶ。
ネットで 金融にかかるリスクを検索 市場リスク、信用リスク オペレーショナルリスク等に関して調べること 60分
7日本の金融監督機関の実態
金融庁をはじめとして金融監督当局とは何か、
いかなる体制で、現在何に関心をもっているのかを学ぶ。
金融庁ホームページ参照 金融庁の紹介説明、その体制と各種政策を読み込むこと 60分
8金融検査・モニタリング
金融監督の手段である金融検査・モニタリングとは何か、なぜ必要か、検査・モニタリングで何を見るのかを学ぶ。
金融庁ホームページ参照 検査・モニタリング部分を読み込むこと 60分
9証券市場と市場監視
相対取引と異なる証券市場とは何か、証券市場の監督は預金取扱い機関の監督とどう違うかを学ぶ
金融庁ホームページ 証券取引等監視委員会にかかる部分を読み込むこと 60分
10バブル崩壊と金融機関経営
金融バブルとは何か、その生成と崩壊とともに金融機関経営にどのような影響を与えたかを学ぶ。
「日本の金融制度」該当部分を読み込むこと 60分
11不良債権問題と金融機関の破綻
不良債権とは何か、金融機関にとっての破綻とはどういうことか、国民経済にどのような影響を与えるのかを学ぶ。
同上
12金融不祥事への対応 例 大和銀行事件
史上最大規模の損失を発生させた大和銀行事件を題材に企業不祥事への対応方法を検討する。
ネットで検索 大和銀行事件に関する記事論評を読み込むこと 60分
13預金保険制度と最後の貸し手
預金保険制度とは何か、何が問題になっているのか、銀行の銀行としての日銀の役割は何かについて学ぶ。
預金保険機構ホームページ参照 30分
日銀ホームページ参照 30分 
14金融派生商品と資産流動化
デリバティブとは何か、いかなる機能があるかとともに資産流動化の意義について学ぶ。
「テキストブック金融入門「日本の金融制度」該当部分予習 60分
15日本の金融構造、金融環境の問題点
現在の我が国のマクロ経済状況、財政状況と金融がどう絡み合っているのかを学ぶ。
これまでの復習をしておく 60分
我が国の超低金利、低成長、財政赤字に金融がどう関係しているか考えること
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
講義内容の理解と論理展開力のほか特に課題解決の実践的な応用力を評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『テキストブック金融入門』岩田規久男東洋経済新報社2160
2.『日本の金融制度』鹿野嘉昭東洋経済新報社4536
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『金融』岩田規久男東洋経済新報社3240
参考URL
1.金融庁
2.日本銀行
3.預金保険機構
質疑応答
講義中、講義後に対応する。
備考
教員が教室内を回り学生一人一人に質問するので、ある程度答えられるよう必ず予習すること。
日本経済新聞等で興味ある金融関係の記事を読む習慣をつけることが望ましい。
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更新日付2019/02/14 14:42:12