開講年度2018
科目名開発経済学B
科目ナンバーE231-234-20
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者李 泰王
単位数2
曜日・時限秋学期 水曜日 5時限
キャンパス名城公園
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
変貌する韓国経済と日本
授業の概要
韓国は、幾度の社会変動や経済危機を乗り越えながら、2015年には一人当たり国民所得(GDP)を27,339ドルまで伸ばしている。しかし近年に入って成長が鈍化し経済成長の勢いが衰えの様子を露呈している。この科目では、その原因の解明を課題としており、産業構造や企業管理方式の仕組みから戦後韓国の経済モデルの全体像を描き出す。まず、開発初期から今日に至るまでの成長過程を振り返り、特に韓国の経済モデルの根幹をなしている財閥など大企業の生い立ちを探る。つぎに、企業管理方式の類型をアメリカ型、日本型、韓国型に分け、それぞれの関連性や違いを明らかにする。激動する韓国社会を見極めるキーワートとして、雇用のフレキシビリティ(柔軟性)と政財癒着の問題を取り上げてみたい。
授業の到達
目標
20世紀アジア最後の先進国韓国の経済を産業構造や企業経営の仕組みから読み解き、今後の日韓経済の予測に必要な知識を培うことができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1韓国経済の概観、韓国経済モデルの意義【予習】韓国の経済指標を調べる(60)。
2輸入代替化の模索、貧困からの脱皮【予習】赤松教授の「雁行形態論」を調べる(60)。
【復習】日本・韓国の戦後復興について要約する(30)。
3(特集1)映像実録でみる韓国現代史【予習】朝鮮戦争について調べる(60)。
4開発独裁と重化学工業化【予習】開発独裁について調べる(60)。
【復習】民主化と工業化との関係について要約する(30)。
5財閥中心の産業構造への変貌【予習】日本の独占禁止法について調べる(60)。
【復習】財閥と企業グループとの違いについて要約する(30)。
6財閥経営の光と影、サムスン電子グループの事例【予習】サムスン電子の人材育成制度を調べる(60)。
【復習】サムスン電子の成長戦略を要約する(30)。
7前半の総括小テストと質疑応答
8高度成長期の製造業現場の実態、現代自動車の事例【予習】「フォード主義」について調べる(60)。
【復習】熟練形成の意義について要約する(30)。
9「A」型企業と「J」型企業、日米の経営方式の比較【予習】「科学的管理法」について調べる(60)。
【復習】終身雇用の意義について要約する(30)。
10「K」型企業管理方式について【予習】キャッチアップ型成長理論を調べる(60)。
【復習】現代自動車の労使関係を要約する(30)。
11アジア金融危機が韓国経済に何をもたらしたか【予習】リーマンショックについて調べる(60)。
【復習】直接投資と金融自由化の効果について要約する(30)。
12経済成熟化のハードル、労使関係の実態【予習】トヨタの労働組合について調べる(60)。
【復習】雇用の流動化の諸問題を要約する(30)。
13グローバル化の多様性、日本のEPA対韓国のFTA【予習】TPP協定の経緯について調べる(60)。
【復習】自由貿易協定の様々な形態を要約する(30)。
14後半の総括小テストと質疑応答
15(特集2)日韓関係について【予習】いわゆる「従軍慰安婦」問題について調べる(60)。
    
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験(70%)、平常点(30%)
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『「ものづくり」自動車産業論-ヒュンダイとトヨタ-』李泰王中央経済社2400円4-502-17961-72018年版
参考URL
質疑応答
授業は講義形式で行う。レポート作成、質疑応答で進める。
予習としては課題の調べなどを必要とする。復習としては授業中の論点を次の授業の際に繋げていく。
備考
毎回、講義資料を配付する。
画像
ファイル
更新日付2018/02/09 13:05:46