開講年度2018
科目名国際商務論B
科目ナンバーC331-239-54
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者城 隆
単位数2
曜日・時限秋学期 木曜日 4時限
キャンパス名城公園
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
国際物品売買契約
授業の概要
国際取引を対象として実に様々な研究が繰り広げられている。こうした研究はその研究アプローチの手法によって、大きく理論と実務の2面に分けることができる。「国際商務論」では後者の立場で講義を行う。
「国際商務論」の「国際商」とは「国際商取引」であり、そこで対象とする商取引とは、異なる国の領域にある企業や個人といった個別の経済体間の取引活動である。われわれの日々の生活はこうした取引活動によって支えられていると言っても過言ではない。
今年度の「国際商務論B」では、種々の国際商取引の中から特に貿易取引に着目する。企業・個人の立場から個別に実施される貿易取引について、具体的に展開する方法・技術・手続きといった実務的側面と、貿易契約に関する商慣習を中心とする売買理論的側面という2面から解説する。将来こうした取引に関わることになるかもしれない者にとって有意義な時間にしたいと思う。
授業の到達
目標
第二次大戦後、貿易立国を国是としてきた日本であるが、この70年間の間に貿易活動の内容は大きく変化してきた。輸出入される品はもちろんのこと、輸出入の相手国も大きく変わってしまった。取引の手法も実に多種多様である。企業活動はますますグローバル化しており、卒業後こうした活動に従事する機会は、ますます増えることが予想される。これからの日本を担う者にとって、こうした事柄を十分に理解しておくことが必要である。
貿易取引を国際的な物品売買契約ととらえ、実際の契約内容に沿って考察することで得られた知識を、実際の貿易取引の現場で活用することができ、適切な方向へ導いてゆくことができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1「オリエンテーション」:授業方針を理解する。
国際商取引の事例、研究アプローチの手法を説明する。
【予習】シラバスをよく読み、授業内容の概要を把握する。(20)
【復習】授業内容を確認する。(30)
2「貿易取引形態」:取引形態を理解する。
国際商取引の典型である貿易取引の形態の変遷を説明する。
【予習】貿易取引というものがいつごろから始まったのか調べてみる。(20)
【復習】授業内容を確認する。(60)
3「貿易取引の事例」:貿易取引の実際を理解する。
貿易取引の実例を、DVDを視聴して説明する。
【予習】貿易取引と国内取引との違いを考えてみる。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
4「貿易取引の難しさ」:難しくしている要因を理解する。
貿易取引を定義し、遂行するにあたっての難しさを説明する。
【予習】貿易取引と国内取引との違いを考えてみる。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
5「難しさへの対処」:貿易売買契約の意義を理解する。
難しさに対処する貿易商人達の工夫を説明する。
【予習】貿易取引と国内取引との違いを考えてみる。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
6「貿易売買契約成立のプロセス」:貿易売買契約が成立するまでの過程を理解する。
隔地者間の売買取引が契約に基づいて行われることの意義を説明する。
【予習】貿易取引交渉のための通信手段の種類を考えてみる。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
7「売買契約書」:貿易売買契約書を理解する。
貿易取引で使われる売買契約書(英文)を読み、その意義を説明する。
【予習】英文を読む準備をしておく。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
8「品質条件・数量条件」:売買契約の基本条件の一つを理解する。
売買契約における品質条件ならびに数量条件の意義を説明する。
【予習】前回授業の契約書のどの部分が品質・数量条件となるのか、考えておく。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
9「価格条件」:売買契約の基本条件の一つを理解する。
貿易売買契約の価格条件に見られる商慣習を説明する。
【予習】前回授業の契約書のどの部分が価格条件となるのか、考えておく。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
10「引渡条件」:売買契約の基本条件の一つを理解する。
貿易売買における引渡しの意義、その商慣習を説明する。
【予習】前回授業の契約書のどの部分が引渡条件となるのか、考えておく。(60)
【復習】授業内容を確認する。(60)
11「決済条件」:売買契約の基本条件の一つを理解する。
貿易売買における引渡しの意義、その商慣習を説明する。
【予習】前回授業の契約書のどの部分が決済条件となるのか、考えておく。(60)
【復習】授業内容を確認する。(60)
12「荷為替決済」:貿易取引における荷為替決済の仕組みを理解する。
DVDを視聴後、荷為替決済の仕組みを詳細に説明する。
【予習】前回授業で説明した貿易取引における決済の特徴を再考しておく。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
13「一般取引条件」:貿易取引における一般取引条件を理解する。
一般取引条件(英文)を読み、その内容を説明する。
【予習】一般取引条件(英文)を読んでおく。(60)
【復習】授業内容を確認する。(60)
14「貿易クレーム」:クレーム発生の原因とその対処・対応を理解する。
貿易取引に付随する紛争発生の原因とその対応を説明する。
【予習】一般取引条件のクレーム条項を再読しておく。(30)
【復習】授業内容を確認する。(60)
15「まとめ」
秋学期授業の全体を振り返る。
【予習】秋学期授業の資料、ノートなどを整理しておく。(30)
【復習】試験対策として、授業内容をしっかりと把握しておく。(120)
    
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験(参照・持ち込みいずれも不可)の成績による。
 昨年度の定期試験は、事項説明穴埋め問題と論述問題。(60点+40点)の配点で、総合点60点以上で合格とする。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『特定のテキストは用いません。適宜プリントを配付します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『『通商白書』』経済産業省
2.『『JETRO貿易ハンドブック』』日本貿易振興機構
参考URL
1.日本貿易会商社の貿易活動状況を知ることができる
2.税関税関機構を理解できる
3.JETRO(日本貿易振興機構)貿易取引全般の情報を入手できる
質疑応答
研究室番号:2905
オフィスアワー:春学期 金曜日の2時限、秋学期 金曜日の4時限
備考
貿易取引が繰り広げられる過程において言語というものが重要な地位を占めている。なかでも商用語としての英語の役割は大きく、将来こうした分野で活躍しようとする人にとって不可欠なものである。3年次開講の「応用商学Ⅱ」は、実際の英文ビジネスレターを素材にして、その作成実習を行うクラスであるので、ぜひ並行履修して欲しい。
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更新日付2018/02/06 11:52:54