開講年度2018
科目名社会学Ⅱ
科目ナンバーB131-261-02
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者住田 翔子
単位数2
曜日・時限秋学期 水曜日 2時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
メディアによって構成される時空間とその意味を読み解く
授業の概要
私たちは誰もが、他者とのかかわりや制度・規範・習慣などのもとに形作られています。その意味で私たちは孤立した存在ではなく、社会に生きる存在です。そして、その私たちが生きる社会を根底から支え、時に強化し時に変動させるのがメディアです。特に近代以降、メディアは時空間の枠組みを大きく変容させ、私たちの生きる社会を新たに構築してきました。さらに電子メディアが発達した現代は、それとはまた異なる社会のありようを見せています。本講義では、メディアを歴史的に振り返りながら、メディアによって構成される社会と私たちの姿を浮き上がらせます。
授業の到達
目標
1.メディア概念が内包する意味・機能について説明することができる
2.メディア社会の抱える問題群を社会学的視点から考察することができる
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1イントロダクション
メディアが社会を支える?
◆講義の進め方、メディアと社会とのかかわりについて説明します
予習:講義シラバスを読み、どのような内容・計画で授業が行われるかを把握する(30)
復習:授業の全体像を確認する(30)
2メディアの時代とメディア理論①
◆19世紀以降、メディアが社会のあり方に決定的な役割を担うようになったことを学びます
復習:社会におけるメディアの役割・機能を、配布資料をもとにノートにまとめ確認する(60)
3メディアの時代とメディア理論②
◆1930年代~70年代アメリカにおけるマス・コミュニケーション研究の台頭とその限界について学びます
復習:新聞・ラジオ・テレビなどのマス・メディアにかかわる理論を確認する(60)
4メディアの時代とメディア理論③
◆1960年代以降に浮上してくるマス・コミュニケーション研究への批判的アプローチのひとつ、M.マクルーハンらのメディア論を学びます
復習:私たちの世界に対する知覚経験を変容させるメディアという考え方を確認する(60)
5メディアの時代とメディア理論④
◆1960年代以降に浮上してくるマス・コミュニケーション研究への批判的アプローチのひとつ、カルチュラル・スタディーズによるメディア研究について学びます
復習:送り手と受け手によるコミュニケーションの双方向性について確認する(60)
6メディアの時代とメディア理論⑤
◆映像鑑賞:『NHKスペシャル 新・映像の世紀 第1集 百年の悲劇はここから始まった』(2016)
◆ミニ・レポート①作成準備
予習:第5回~8回までの講義内容を、配布資料および自筆ノートをもとに振り返り、メディアの物質性が私たちの存在の仕方にかかわることを確認する(90)
課題:ミニ・レポート①の作成(60)
7メディアの物質性と歴史①
◆15世紀末の活版印刷術発明以降、新聞産業・ジャーナリズムがいかに誕生し発展してきたのかについて学びます
復習:現代の新聞のありかたが誕生・定着した経緯について確認する(60)
8メディアの物質性と歴史②
◆19世紀に誕生した聴覚的メディアである電話が担った機能・役割の拡大過程について学びます
復習:電話というメディアがその機能・役割を時代の要請によって拡大・深化させたことを確認する(60)
9メディアの物質性と歴史③
◆19世紀に誕生した視覚的メディアである映画が担った機能・役割の拡大過程について学びます
復習:映画というメディアがその機能・役割を時代の要請によって拡大・深化させたことを確認する(60)
10メディアの物質性と歴史④
◆20世紀半ばの日本においてテレビがいかに私たちの日常生活の中心であったのかを学びます
復習:テレビというメディアが家庭空間やアイデンティティと密接であることを確認する(60)
11メディアの物質性と歴史⑤
◆映像鑑賞:『お早う』(1959)
◆ミニ・レポート②作成準備
予習:第7回~10回の講義内容を、配布資料および自筆ノートをもとに振り返り、メディアが私たちの知覚経験や空間の様相を規定することを確認する(90)
課題:ミニ・レポート②の作成(60)
12ネットワーク・メディアと21世紀の社会①
◆1990年代以降の携帯電話の急速な普及に焦点を当てながら、公共空間と親密空間との境界が消えていく現代社会のあり方について学びます
復習:現代のメディアコンテンツ産業について、配布資料をもとにノートにまとめ確認する(60)
13ネットワーク・メディアと21世紀の社会②
◆20世紀後半に登場したコンピュータに焦点を当てながら、インターネットが取り結ぶ新しい社会運動のあり方について学びます
復習:コンピュータおよびインターネットが生み出す新しい社会および社会運動について確認する(60)
14ネットワーク・メディアと21世紀の社会③
◆映像鑑賞:『NHKスペシャル 新・映像の世紀 第6集 あなたのワンカットが世界を変える 21世紀の潮流』(2016)
◆ミニ・レポート③作成準備
予習:第12回、13回の講義内容を、配布資料および自筆ノートをもとに振り返り、21世紀のメディアと社会のかかわりについて確認する(90)
課題:ミニ・レポート③の作成(60)
15全体まとめ
◆これまでの授業の全体を振り返ります
予習:試験対策をふくめ、これまでの講義内容を配布資料および自筆ノートをもとに振り返り、講義全体の内容を確認する(120)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験(自筆ノート持込可) 60%
ミニ・レポート 40%
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『配布資料を使用します』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『よくわかるメディア・スタディーズ』伊藤守ミネルヴァ書房
2.『メディア文化論』吉見俊哉有斐閣アルマ
参考URL
質疑応答
各講義においてコミュニケーションペーパーを配布するので、質問・疑問点を書いて提出してください。次週以降の授業内にそれらに対する回答を行います。
備考
本科目と春学期に開講する社会学Ⅰはそれぞれ独立した内容で進められますが、関連した内容も扱っています。そのため、社会学Ⅰ、社会学Ⅱの両方受講すると、より社会学に対する理解を深めることができます。
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更新日付2018/02/16 13:52:38