開講年度2018
科目名対人認知論
科目ナンバーG231-281-02
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者塚本 早織
単位数2
曜日・時限秋学期 木曜日 4時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
他者を理解するこころの仕組み
授業の概要
私たちは、日常生活において、他者が何を考え、どのような気分で、どのような行動をするかを推測し、コミュニケーションを図ります。推測の際には、その人の表情や言葉、性格だけではなく、過去の経験や先入観などを参考にするため、対人認知は必ずしも「正確」ではありません。これまでの社会心理学では、このようにして行われる対人認知の心理メカニズムについて実証的検証を重ねて明らかにしてきました。この授業では、対人認知の基本的特徴や心理メカニズムについて、デモンストレーションや実験、映像資料、実例の呈示を通して解説します。また、 個別、ペア、またはグループで完成させる課題を通して学習事項の定着と応用を目指します。
授業の到達
目標
本講義を履修することで、以下のような力を身に着けることを目標とします。
<知識>対人認知の概念や理論を理解することができるようになる。
<態度>対人認知の概念や理論に興味を持ち、科学的視点から日常生活の現象を捉えるようになる。
<技能>対人認知の概念や理論を用いて、日常生活の現象を自分の言葉で具体的に説明できるようになる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1《ガイダンス:対人認知論とは》
対人認知論の心理学、社会心理学における位置づけについて説明します。
【予習】シラバスを読み、授業内容を把握する(60)
【課題】対人認知論で学びたいことについて考えをまとめる(120)
2《対人認知の特徴》
古典的な理論や社会的認知論の発展について解説します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
3《ステレオタイプ》
ステレオタイプの現状と社会的な機能について学びます。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
4《コミュニケーション①》
コミュニケーションを介して歪むステレオタイプについて実証的検証を行いながら説明します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【課題】ステレオタイプ/コミュニケーションに関する授業課題を完成させる(120)
5《コミュニケーション②》
言語・非言語コミュニケーションの社会的役割について考察します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
6《対人認知の情報処理過程》
対人認知の基本二過程についての理論を紹介します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
7《プライミング効果》
対人認知の自動性について、自分の経験を振り返りながら考えてもらいます。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【課題】プライミング効果に関する授業課題を完成させる(120)
8《対人認知における抑制》
ステレオタイプの統制について、実証的研究の知見を参考にしながら考えてもらいます。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
9《原因帰属過程》
原因帰属の基本的な理論について解説します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
10《原因帰属のバイアス》
対人認知にかかわるバイアスの種類や影響について、実生活への応用を含めて考えてもらいます。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【課題】原因帰属に関する授業課題を完成させる(120)
11《原因帰属と文化》
原因帰属にみられる文化的特徴について、最新の研究知見を紹介しながら学びます。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
12《態度と行動》
態度の規定要因とその影響について基本的な事項を解説します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
13《潜在的態度》
意識にのぼらない態度の測定方法や影響について、実験への参加を通して考えてもらいます。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【課題】態度に関する授業課題を完成させる(120)
14《説得と態度変容》
態度の変容に関するモデルや方法について、基本的事項を確認します。
【予習】教科書の該当する章を読む(60)
【復習】授業内容を確認し、理解を深める(120)
15《全体のまとめ》
対人認知論で学んだことを振り返り、特に重要なポイントを復習します。定期試験への対策を行います。
【予習】授業で使用したプリントを見やすくまとめる(60)
【復習】学習した概念や理論、具体的現象についてまとめる(120)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
・定期試験(70点)、毎授業の振り返り記録(10点)、および授業中に指示する課題(20点)の合計で評価します。
・学期末の時点で規定回数以上欠席した者は失格とします。
・やむを得ない理由で欠席し、授業課題の提出ができなかった場合には、必ず公欠届を提出してください。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『新編社会心理学(改訂版)』堀洋道(監修)吉田富士雄・松井豊・宮本聡介(編)福村出版2800円+税4-571-25036-1
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『池田謙一・唐沢 穣・工藤恵理子・村本由紀子』有斐閣
参考URL
質疑応答
授業中に質問や意見などがある場合は、遠慮なく発言してください。また、疑問や感想について、オフィスアワーや授業内の課題、毎授業の振り返り記録を通して、積極的にコミュニケーションをとってください。
備考
・授業では、受講に必要な資料を配布します。欠席して資料を受け取れない場合は、各自の責任で補充してください。
・授業中許可なく携帯電話・スマートフォンを操作することや、他の受講生の迷惑になる行為(例:私語、立ち歩き)を禁止します。
・身体的・精神的理由から受講方法に工夫が必要な場合は、遠慮なく相談してください。
・授業時間を利用して、調査や実験を実施することがあります。授業内容の理解の促進につながりますので、参加協力をお願いします。
画像
ファイル
更新日付2018/02/14 15:20:06