開講年度2018
科目名法制史B
科目ナンバーJ331-211-07
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者加藤 英明
単位数2
曜日・時限秋学期 月曜日 4時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
歴史における法―日本法―
授業の概要
春学期の「法制史A」にひきつづき、日本法制史の、いわば各論を講ずる。
日本の歴史的特質たる天皇に始まって、古代法、中世法、近世法と、幕末開国までの前近代の法を、各時代の社会的諸相、事件、人物、個別法制を検討しつつ通観する。
授業の到達
目標
今日の日本法は、近世、すなわち江戸時代までの固有の法の歴史の上に、幕末開国後、西洋法を継受して形成されたものである。本講義は、歴史を考察することによって、近・現代法の理解をより深めることを目的とする。
したがって法制史の基本概念を修得し、法を相対化してとらえることができる知的段階への到達が目標である。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1授業の方針と受講上の注意【予習】講義概要(シラバス)を読んで、受講の意思を確認し、授業への要望・質問を考えておく。(30)
【復習】第1回の講義を踏まえ、受講の意思を再確認する。(10)
2天皇【予習】高校教科書などで、邪馬台国の卑弥呼、倭の五王以下の天皇についてまとめて勉強しておく。(90)
【復習】日本史における天皇と、明治憲法における天皇、日本国憲法における天皇と比較する。(100)
3十七条の憲法【予習】配布資料で十七条の憲法を読んでおく。(90)
【復習】十七条の憲法を逐条理解し、法制史上におけるその意義を確認する。(100)
4律令の継受【予習】大化の改新から奈良時代にかけての政治史を勉強しておく。(90)
【復習】律令とはどんなものか、配布資料を読んでおく。(100)
5律令制【予習】配布資料で、太政官制について通観しておく。(90)
【復習】配布資料の律令を再読する。(100)
6律令制の変質【予習】奈良時代から平安時代までの政治史を勉強しておく。(90)
【復習】変質した律令が、その後の日本において如何なる影響を及ぼしたかを、考える。(100)
7中世の封建制【予習】平安後期から鎌倉・室町の政治史を勉強しておく。(90)
【復習】日本中世の封建制と、ヨーロッパ中世の封建制とを比較して考える。(100)
8中世法【予習】配布資料の御成敗式目を読んでおく。(90)
【復習】御成敗式目を再読し、中世法の特質を確認する。(100)
9関ヶ原と幕藩制の成立【予習】戦国から江戸初期までの政治史を勉強しておく。(90)
【復習】「武家の棟梁」について、平安末から通観してみる。(100)
10大名と旗本・幕府の職制【予習】大名と旗本とは何か、また老中以下の幕府の役職について調べておく。(90)
【復習】近世の国制を、古代や近代のそれと比較する。(100)
11鎖国【予習】高校教科書などで鎖国を再勉強しておく。(90)
【復習】近現代における国際秩序と、近世の国際関係を比較する。(100)
12身分制度【予習】高校教科書などで、身分制度について再勉強しておく。(90)
【復習】近世の社会秩序における身分制の意味を再考してみる。(100
13法度と御触【予習】近世における法の伝達形式を調べておく。(90)
【復習】武家諸法度の政治的、法的意義を確認する。(100)
14公事方御定書【予習】配布資料の御定書を読んでおく。(90)
【復習】近世法における御定書の意義について、配布資料に掲げる諸藩の法典と合わせ考える。(100)
15江戸の刑罰【予習】配布資料の御定書の中から、刑罰を書き抜いてそれぞれ調べてみる。(90)
【復習】近世法における刑罰と、近代法における刑罰とを比較考察する。(100)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
学期末の筆記試験の成績を基本に、平常の受講態度を平常点として加味し、評価する。
試験においては、法制史の基本概念の理解度を問う。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.テキストは用いない。適宜、資料を配布する。
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『日本法制史』牧・藤原編青林書院4500+税
2.『日本法制史概説』石井良助創文社9500+税
3.その他の参考文献は講義中、随時提示する。
参考URL
質疑応答
質問は講義中でも、講義外でも歓迎する。講義外なら、講義終了後教室または非常勤講師控室にてお応えする。
備考
毎回の講義冒頭に、前回の確認・質問時間を置く。
意欲ある学生の受講を期待する。
画像
ファイル
更新日付2018/02/13 09:57:28