開講年度2018
科目名講読(文学)Ⅱ
科目ナンバーN321-842-52
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者川名 淳子
単位数2
曜日・時限秋学期 月曜日 4時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
物語文学と絵画の関係を考える
授業の概要
 『源氏物語』を中心とする平安時代の物語文学について、現存する絵巻などの物語を題材とした絵画との関連を考えながら、読解を深めていく。
 本科目の内容は、「演習(文学)Ⅰ・Ⅱ」と連動している。「演習」では現存している物語絵を見ながら、物語文学への読みを深めていき、「講読」では、物語文学の表現の方法や、享受のあり方を考えながら古典文学が〈文字〉だけでなく絵という〈かたち〉としても鑑賞され続けてきた意味を考える。
 文学を通して、受講者相互が議論を深めることで自らの感受性を高める。また4年次の卒業論文制作につながる、文学研究のテーマを設定する準備をする。
授業の到達
目標
・物語文学の本文を読み解くための古語、及び古典の基礎知識を習得することができる。
・物語文学を絵画化した作品例を分析しながら、古典文学が現在に至るまでどのように享受されてきたかを知ることができる。
・文学を読む際、その表現のあり方や、場面づくりの特色についても考察できるようになる。
・自らの意見や調べた事柄を発表したり、わかりやすく文章にまとめられるようになる。
・古典文学への視野を広めることができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1授業ガイダンス 授業の内容、進行、予習・復習方法、成績評価について説明。
物語文学と物語絵の関係を概説する。
[予習]シラバスをよく読んでくる。(30分)
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直す。(45分)
2「源氏物語の絵画性」をテーマに、物語がどのように作られ、読まれ、絵画化されていったのかを考える。[予習]演習(文学)で用いている『源氏物語の絵画』を読んでくる。(60分) 
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直す。(45分)
3前回に引き続き、「源氏物語の絵画性」をテーマに考える。[予習]演習(文学)で用いている『源氏物語の絵画』を読んでくる。(45分)
[復習]授業で紹介した『源氏物語』の場面を読む。(60分)
4「源氏絵の隆盛」をテーマに中近世の源氏絵を鑑賞し、その成り立ちを考察する。[予習]演習(文学)で用いている『源氏物語の絵画』を読んでくる。(45分)
[復習]授業で取り上げた物語の場面を見直す。(60分)
5前回に引き続き、「源氏絵の隆盛」をテーマに中近世の源氏絵を鑑賞し、その成り立ちを考察する。[予習]授業時に紹介した資料を読んでくる。(45分)
[復習]授業で取り上げた物語の場面を見直す。(60分)
6「建築物と物語絵の空間」をテーマとし、物語絵特有の「吹抜屋台」の描法が物語の場面と、どのような相関があるのかを考える。[予習]演習(文学)で使用しているテキストを使用し、様々な物語絵を見ておく。(60分)
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直す。(60分)
7前回に引き続き「建築物と物語絵の空間」をテーマとし、物語に叙述された建物空間を捉える。[予習]演習(文学)で使用しているテキストなど関連する文献に目を通しておく。(60分)
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直す。(60分)
8「描かれた人物への感情移入と読者のあり方」をテーマに、物語文学の愛好者が物語絵を見る時の、〈まなざし〉のあり方について考える。[予習]授業時に紹介した文献を読み、文学用語や美術用語を調べておく。(60分)
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直し、各自、考察したことを書き込む。(60分)
9前回に引き続き、「描かれた人物への感情移入と読者のあり方」をテーマに、物語の享受者の〈まなざし〉を「心的遠近法」という術語をもとに考える。[予習]授業時に提示した物語の本文を精読する。(60分)
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直し、各自考察したことを書き込む。(60分)
10「色とかたち」をテーマに物語内に叙述された色彩や美的光景が、どのように絵という平面に再現されていくのかを探る。[予習]授業時に紹介した文献・事典類で各自が重要だと思う事項について調べておく。(60分)
[復習]授業時に配布した資料の内容を見直し、各自、考察したことを書き込む。(60分)
11本授業はゼミの科目でもあるので、個別発表を行う。学期中学習した内容の中で各自が特に関心を持ち、重点的に調べる事柄を選定し、発表への準備を開始する。[予習]10回目までの授業内容を整理し、テーマの選定を行う。(60分)
[復習]取り上げるテーマに沿って文献調査を始める。(90分)
12授業時間内に数人ずつレジメをもとに個別発表を行う。発表を聴いた者はリアクションペーパーを作成する。[予習]発表内容をレジメにまとめる。(90分)
[復習]発表を聴いて新たに学んだことをまとめる。(60分)
13前回に引き続き、授業時間内に数人ずつレジメをもとに個別発表を行う。発表を聴いた者はリアクションペーパーを作成する。[予習]発表内容をレジメにまとめる。(90分)
[復習]発表を聴いて新たに学んだことをまとめる。(60分)
14前回に引き続き、授業時間内に数人ずつレジメをもとに個別発表を行う。発表を聴いた者はリアクションペーパーを作成する。[予習]発表内容をレジメにまとめる。(90分)
[予習]発表を聴いて新たに学んだことをまとめる。(60分)
15学期中学習した内容のまとめ。各自、レポート作成について教員より個別指導を受ける。[予習]レポート作成のための文献資料を読む。(120分~)
[復習]個別指導に基づき、レポート作成をする。(5時間)
    
評価方法・基
準(評価割合)
発言及び授業への取り組み等、平常点3割。
授業内容に応じて出された課題に基づく小レポートを作成する3割。
学期末のレポート作成4割。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『毎授業時にプリントを配布する。』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
授業時間内及びその前後に対応するほか、受講生と日時を決め(3号館4階川名研究室にて)個別指導を随時、行う。またメールでも対応する。(メールアドレス等は授業時に提示する。)
備考
毎授業時の配布プリントが多くなるので、本授業専用のファイルを各自用意し、整理・保存をすること。
画像
ファイル
更新日付2018/02/13 16:44:35