開講年度2018
科目名政治学Ⅱ
科目ナンバーB131-222-02
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者梅川 正美
単位数2
曜日・時限秋学期 木曜日 3時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
おとなしいさんと、げんきさんの、政治学
授業の概要
おとなしいさんと、げんきさんという、ひとの傾向から、現代の自由の問題を、よみときます。そのうえで、雇われ人としての政治家を、どのように、コントロールするか、この点を考えます。
授業の到達
目標
現代の政治の根本的なしくみについて、つまり、わたしたちは主人であり、政治家は、わたしたちに雇われており、おとなしいさんでなければならないことを、理解します。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1(イントロ)政治の狭い定義は、政治家(政府・議員・上級公務員など)による活動です。政治の広い定義は、政治家と関係する、わたしたち一般人の活動(選挙・世論・意見など)です。政治家は、わたしたちに雇われているひとです。政治家を雇っているわたしたちは、じぶんたちの自由なおこないの中で、政治家をうごかします。そこで、まず、自由なおこないから、見てみましょう。(この回のための予習)シラバスをよく読んで、政治と、日常の関係を考えておいてください。(1
時間)
2(おこないの自由)ふつうは、自由とは、じぶんのすきなことをすることだと言われます。これを、この授業では「おこないの自由」とよびます。おこないの自由は、じぶんの思うようにおこなうことです。自由ですから何の前提もありません。とくに①善悪の区別もありません。さらに②ひとりでするか、みんなでするかの区別もありません。そのほか、いずれも、自由です。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
3(自由の定義)おこないの自由があるといっても、ひとは、ふつうは、メチャクチャな生活をするわけではありません。それなりのまとまりをもっています。じぶんの自由を、じぶんで管理するのを、自由の定義と呼んでみます。これにも、何の前提もありません。とくに①善悪の区別もありません。さらに②ひとりでするか、みんなでするかの区別もありません。そのほか、いずれも、自由です。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
4(自由の定義とおこないの自由)自由は、したいことをしようとする①「おこないの自由」と、その自由を整理したり、限界づけたりする②「自由の定義」で、なりたちます。「自由の定義」は、「おこないの自由」の範囲を制限したり、自由の内容を序列づけたりします。他方で、「おこないの自由」は「自由の定義」を書き直したりします。両者の相互関係で、自由がなりたちます。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
5(おとなしいさんと、げんきさん①)おとなしいさんと、げんきさんは、ひとの傾向です。「おこないの自由」と「自由の定義」のあいだのバランスで、「おこないの自由」のウエイトがつよい傾向が、げんきさんとします。「自由の定義」のウエイトがつよい傾向を、おとなしいさんとします。ひとは、だれでも、ふたつの傾向をもっています(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
6(おとなしいさんと、げんきさん②)ふたつの傾向も、とくに①善悪の区別もありません。②ひとりか、みんなかも、自由です。おとなしいさんと、げんきさんの、ふたつの傾向のバランスも、ひとりでとる面も、みんなでとる面もあるでしょう。さらに、みんなの程度も、いろいろあるでしょう。未知数です。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
7(おとなしいさんと、げんきさんの、ちから)おとなしいさんは、自由の定義で、自由をコントロールするとき、意思のちからや、考えのちからが必要です。これが、おとなしいさんの、ちからです。げんきさんは、おこないの自由をつかうための心身のちからを、もっています。これがげんきさんのちからです。いずれも、ひとりのちからのときも、みんなのちからのときもあるでしょう。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
8(げんきさんが、他のひとの、自由の定義をかきかえ、ちからをうばうとき)げんきさんは、自由なおこないを、すこしでも多くしようとする、げんきなちからをもっています。このおこないをするときに、ほかのひとの自由が必要なとき、ほかのひとの自由の定義をかきかえて、なかまにするかもしれません。これは、結果的に、自由をうばっています。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
9(げんきさんが、他のひとに、自由をあげるとき)げんきさんは、じぶんの定義をかきかえようとします。その気になれば、自分の自由の定義をけずって、ほかのひとの定義を増やすかもしれません。このとき、ほかのひとの自由は、ふえます。友情や愛情や人道など、なにかの原因で、ほかのひとに自由をあげることもあるでしょう。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
10(おとなしいさんが、ほかのひとの自由を、うばうとき、あげるとき)おとなしいさんは、定義をまもるちからをもっています。その定義が、もし欲張りな定義であるとき、ほかのひとの自由をうばうこともあります。しかし、定義の内容が、友情や愛情に満ちているとき、じぶんの定義をまもって、ほかのひとに、自由をあげることもあるかもしれません。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
11(げんきさんが、おおくの人の定義をかきかえ、自由とちからをあつめるとき)ある子どもが、野球をしたいとおもって、ほかの子どもを、説得してあつめるとします。このとき、ほかの子どもの自由の定義は、書きかえられています。おとなの世界でもおなじでしょう。ひとりが、他のひとの自由をあつめてしまうことがあります。このとき、自由なおこないをするちからも、あつめられています。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
12(権力と政治の誕生)ひとりが、あつめたちからが、おおきなものになり、ほかのだれも対抗できないほど武器をあつめて、軍隊をつくるとき、これは、ちからではなく、権力とよぶことにします。ここで、権力をつかうこと、つまり政治が生まれています。しかし、このようなわがままな権力者の時代は、サムライの時代までした。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
13(みんなの権力と政治の誕生)ひとは、みんなで協力することもあるでしょう。みんなで、みんなの定義をつくり、これで、みんなの自由を拘束することもできるでしょう。このとき、げんきさんと、おとなしいさんは、おなじ、みんなのなかにあります。両方をもっています。みんなが定義をつくり、みんなが守るということになります。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
14(政治家とは何か)みんなが政治をするときに、たとえば、安全な生活をするために、用心棒をやとうとします。この雇われた人が、政治家です。ところが、みんなに雇われた人にすぎない政治家は、雇われたという関係をひっくりかえして、自分の身勝手な政治をしたいと思うことがあるでしょう。これに成功したのが、サムライたちです。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
15(みんなの政治をとりもどすために)みんなの政治からすれば、政治家は、雇われた用心棒にすぎません。雇われ人ですからご主人様には、おとなしいさんでなければなりません。しかし、政治家は、ご主人さまよりも偉いのだと言い出したいでしょう。政治家を甘やかしてはいけません。そのためには、みんなが、げんきさんになる以外にありません。(復習)前回の復習(1時間)
(予習)次回の予習(1時間)
    
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験60%。レポート30%。発言10%。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『ありません』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『プリントをわたします』
参考URL
質疑応答
活発な質疑応答を期待します。従業のなかで、討論します。討論を基礎として授業をします。
備考
画像
ファイル
更新日付2018/02/11 01:57:43