サブタイトル | | |
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科目のねらい | | 健康状態を観察することから問題点が明らかとなり,問題点が明らかとなれば健康教育をはじめとする介入によって健康の改善が期待できる.このように効果的で効率的な健康教育プログラムを開発するためには,まずは健康状態を数値化して適切な評価をすることから始まる. 本講義では,客観的に測定が比較的簡単な従来からの健康指標(死亡,罹患,血圧,血糖値等)に加えて,近年重視されてきている個人の価値観を加味した健康関連QOL(quality of life:生活の質)の評価方法を学ぶ.次にこれらの健康指標を用いて健康改善あるいは健康障害に関与する因子の推定方法(危険因子や予後因子の抽出方法),さらには健康改善を目的とした介入効果の検討方法ならびに費用効果分析等の経済的評価に至るまで,健康教育プログラムを開発し評価するにあたって求められる研究手法の基礎的理論を紹介する. |
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到達目標 | | 健康教育プログラムを開発し評価するにあたって求められる研究手法の基礎的理論と技能を習得する. |
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授業の内容・ 計画 | | 授業は大きく分けて以下の3つの部分から構成される 1. 疫学理論を中心とした講義形式の授業 保健医療関係で使用される疫学的手法について講義形式で授業を行う 1-1:コホート研究と症例対照研究 1-2:介入研究#1:ランダム化比較試験(RCT),非ランダム化比較試験 1-3:介入研究#2:介入研究の実際,生存曲線,QOL評価方法 1-4:検査の評価:感度と特異度,ベイズの定理 1-5:相関と回帰, 多変量解析 1-6:経済的評価方法:費用効果分析 2. 統計解析用ソフトの実習 統計解析用PCソフトのSPSSを使用して,疫学研究で汎用されるデータの処理方法を習得する. 2-1:単純集計(度数分布,平均,標準偏差,標準誤差等) 2-2:統計学的検定(平均値,比率,オッズ比,相対危険等) 2-3:多変量解析 3. 過去に実施された健康改善プログラムの理解 代表的な健康改善プログラムについて関連する論文を読んでプレゼンテーションを行う.同時にその内容をレポートとしてまとめる. 3-1:論文の検索収集方法 3-2:論文の評価方法,批判的吟味 3-3:介入効果の検討に関する論文を読む 3-4:費用対効果に関する論文を読む 3-5:プレゼンテーション(論文の紹介と討論) |
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評価方法 (基準等) | | 講義形式の授業と統計解析ソフトの実習では,複数回の試験を行い理解度を評価する (50点). 授業の後半には個々の論文(健康改善プログラム)についてのレポートとプレゼンテーションを課すので,その内容で成績評価を行う (50点). |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 授業中に紹介する文献,資料等を批判的に吟味し,プレゼンテーションの準備をする. 授業中に課題として提示されたデータを集計分析する. |
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教科書・ 参考書 | | 特定のテキストは使用しない Fletcher RH, Fletcher SW, Fletcher GS: Clinical epidemiology. The essentials. Fifth edition. Lippincott Williams& Wilkins, USA, 2014 編著:縣 俊彦;執筆:縣 俊彦,金城芳秀,柳 修平,大澤 功,西川浩昭,佐野浩斎:EBMのための臨床疫学(改定第2版).中外医学社,2017 その他,適宜紹介して使用する. |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 授業前後に教室で,およびオフィスアワー時に研究室(14601)で対応します.オフィスアワー以外でも事前に連絡をもらえば可能な限り応じます. |
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備考 | | |
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更新日付 | | 2018/02/03 15:48:55 |