サブタイトル | | 経営の実践における人の事に対する考え方と管理的アプローチ |
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科目のねらい | | 組織における人間はどのような存在であるのか ? この科目では、経営学の発展の歴史の中で、労務管理、人事管理、人的資源管理の名の下で議論されてきた経営における人間観の本質に対する理解を基本として、組織構成員の満足はどのような要因によって刺激され、それがどのように組織人としての忠誠と貢献に繋がり、最終的な成果として帰結することになるのかを考える。そのために経営学における職務満足(より包括的には従業員満足)に関する緒理論(モチベーション理論、リーダーシップ理論、組織行動論、組織文化論等々)を踏まえながら、学生自身が直面している、または感じている組織人としての人間と、人的管理に関連する現実的な問題を取り上げ、その答えを求めていくことにより、単なる仕事に対する満足ではなく、組織人としての総体的な満足とその結果としての人間観の本質に迫っていく。それによって、今後経営学を勉強して、実践していく中で、人間に対する明確な自分なりの価値観を確立することを目標とする。 |
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到達目標 | | 組織人としての人間とその追求価値の本質を考え、経営における人間観を考えることにより、人間主体の経営の価値とそれによる成果こそ、本物の組織価値であることに関する経営の本質の理解を目指す。つまり、単なる報酬と報償としての物質的なベネフィット(Benefit)による満足と成果の関係ではなく、プライド(Pride)経営の観点を取り入れながら、組織と人間(従業員)の関係、従業員のやる気の刺激、それによる心からの職務満足と組織満足による自発的組織貢献の意義を理解することを授業の基本目標とする。このような観点から、多様な事例や、自分自身の仕事との関連で感じている課題を解いていくアプローチを通じて、現実の世界における従業員満足と組織成果の極大化のための代案を提案できることを目標にする。 |
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授業の内容・ 計画 | | 1. 経営と人間 (1) 組織目的と経営学の誤謬 (2) 従業員満足の意義 (3) 夢、仕事、そして満足の条件
2. 経営学における人間観の変遷 (1) 経営学の展開 (2) 科学的管理論、人間関係論、組織行動論の展開と人間
3. 労務管理、人事管理、人的資源管理 (1) 組織の要素としての3つの理論における人間管理の特徴 (2) 人的資源管理の展開とその課題 (3) ディスカッション
4. 従業員評価 : 経営における求められる人間像 (1) 従業員評価の現状とその虚と実 (2) 人間/仕事評価の基準 (3) 外国との比較
5. 従業員満足度 (1) 企業経営における従業員満足の観点 (2) 従業員満足度評価の要素と基準 (3) ケース・スタディ (4) ディスカッション
6. モチベーション理論の展開と人的資源の観点 (1) モチベーションとは (2) モチベーション理論の系譜 (3) ディスカッション
7. リーダーシップと従業員満足 (1) リーダーシップの意義と類型 (2) リーダーの役割と仕事満足 (3) ケース・スタディ (4) ディスカッション
8. 組織文化の影響 (1) 組織文化とは (2) 組織文化と経営 (3) 雰囲気が満足度に及ぼす影響 (4) ケース・スタディ (5) ディスカッション
9. 経営理念、ビジョン、経営戦略の刺激 (1) 経営活動のプロセス (2) 経営理念の意義 (3) 経営ビジョンの価値 (4) 経営戦略の一貫性と明確性 (5) ケース・スタディ (6) ディスカッション
10.給与とフリンジベネフィット (1) 給与制度の一般的構造と特徴 (2) 人的資源管理における給与制度の位置づけ (3) フリンジベネフィットの意義 (4) 給与とフリンジ―ベネフィットと動機づけ (5) ケース・スタディ (6) ディスカッション
11.日本的経営と従業員満足度 (1) 日本的経営の隆盛と衰退 (2) 年功序列・終身雇用の真の価値 (3) 成果主義と従業員の意識 (4) ケース・スタディ (5) ディスカッション(日本的経営評価)
12. WLB(Work Life Balance (1) WLBとは (2) 日本の現状と課題 (3) 公私調和のための条件(社会、企業、個人) (4) ディスカッション
13.従業員満足度と組織成果 (1) 企業成果の定義と分析基準 (2) エクセレント・カンパニー/アドマイアード・カンパニー/エンディーアメント・カンパニー (3) ケース・スタディ (4) ディスカッション
14.従業員満足の本質とプライド経営の可能性 (1) 満足の尺度 (2) プライドの本質 (3) プライドの構図と実践体系 (4) 幸せの条件 (5) ディスカッション
15.心の経営 (1) 心の善循環 (2) 職務満足、組織満足 (3) 人間が中心になる人間管理へ (4) ディスカッション
16.期末試験ないしレポート
<後期> 上記各テーマに関連するLiterature Survey(論文、本)の整理に基づいたディスカッションの形式で進める。 受講者の論文のテーマと関連する内容については、講義方式と並行して個別指導の形で進める |
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評価方法 (基準等) | | 期末試験は、最終レポートとその発表で行う 60%、 授業中課題への取り組みや報告(毎回のメモ整理とディスカッション内容整理) 20%、 ディスカッション参加度 20% |
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授業外の学修 (予習・復習) | | ・毎回のテーマを事前に提示し、関連理論や関連企業の探求 ・最近の社会・経済の動向の中でテーマ関連内容のディスカッション ・先週のテーマに対する、ディスカッション内容の整理と報告を毎回授業前に実施 |
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教科書・ 参考書 | | 基本テキスト : 崔俊作成 PP/Word text/事例資料使用 参考文献: 1. 大澤豊他編集 『現代経営学説の系譜』有斐閣 2. 赤岡功、日置弘一郎編著『労務管理と人的資源管理の構図』 中央経済社 3. 大橋靖雄『人的資源の経営戦略』 中央経済社 4. 伊藤健市『よくわかる現代の労務管理』ミネルヴァ書房 5. M・バーチェル、J・ロビン『最高の職場』(日本語版)ミネルヴァ書房 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | |
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更新日付 | | 2018/01/10 15:09:45 |