サブタイトル | | |
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科目のねらい | | ことばという日常的なコミュニケーションツールの音声面に着目して、人間の言語活動を観察することの面白さを感じ、実際に自分で問題を発見し、解決する能力をつけるための場とする。 春学期は、これまでの研究で明らかになってきた地域的変異や世代的変異、あるいは他の社会方言的変異についての文献を読み、発表および質疑を行う。また実際の音声の音響分析ができるよう、フリーの音響分析ソフトPraatの講習を行う。 秋学期は音声詳細の地理的変異に着目した文献、および社会音声学に関する日本内外の文献を読み、研究の着目点の例を知る。そのうえで、自ら音声調査を企画・実施し、そのデータ処理と分析、考察までを通して行うことで、応用的な研究技術を身につける。 |
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到達目標 | | 日本語の方言における音声変異に関する基本的知識を持つこと。 音声の音響的特徴を分析することができるようになること。 音声変異研究の観点、トピックスを知ること。 音声調査を行う上での一連の手順を習得すること。 |
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授業の内容・ 計画 | | <春学期> 1.方言の分布(方言区画案) 2.代表的な方言音声の全国的分布 3.各方言の特徴的音声:東北・関東 4.各方言の特徴的音声:中部・北陸 5.各方言の特徴的音声:近畿・四国 6.各方言の特徴的音声:中国・九州 7.各方言の特徴的音声:琉球 8.音響分析ソフト講習「音声分析の初歩 サウンドエディターを使う」 9.音響分析ソフト講習「音声分析のカスタマイズ セッティングの変更」 10.音響分析ソフト講習「音声の編集 かんたんな加工・抽出・調整」 11.音響分析ソフト講習「テキストグリッドの利用 音声に情報を書き込む」 12.音響分析ソフト講習「スクリプトの作成 ヒストリー機能を用いた作業の省力化」 13.音響分析ソフト講習「より精密な音声分析 オブジェクトとクエリーを使う」 14.音響分析ソフト講習「初歩的な音声の合成と再合成 ManipulationEditorを使う」 15.音声知覚実験 実験構築の基礎
<秋学期> 1.方言音声における母音の音価に関する文献講読 2.子音音声的有声性と言語変化に関する文献講読 3.イントネーションと統語構造の方言差に関する文献講読 4.文献講読(Sociophonetics, chapter1など) 5.文献講読(Sociophonetics, chapter2など) 6.調査の企画(立案、相談) 7.調査の企画(相談、テーマ決定) 8.調査準備(関係資料収集) 9.調査準備(調査内容決定) 10.調査準備(調査票作成) 11.調査実施 12.各自の資料整理(話者情報入力、音声ファイル名付け替え) 13.資料整理(音声ファイルコーディング) 14.資料分析 15.分析結果発表、講評 |
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評価方法 (基準等) | | 授業参加態度30%、提出物40%、その他発表・コメント等30% |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 日本語音声学の概論程度の知識を要するので、授業中にも適宜説明しますが、各自参考文献に挙げた『日本語音声学入門』を読んでおくこと。 またそのほか、授業外の時間での文献の予習、データ整理や分析、発表資料の準備が必要です。 |
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教科書・ 参考書 | | 斎藤純男(2006)『日本語音声学入門』(改訂版)三省堂 北原真冬ほか(2017)『音声学を学ぶ人のためのPraat入門』ひつじ書房 Di Paolo, Marianna and Yaeger-Dror, Malcah (eds.) (2010) Sociophonetics: A Student's Guide. Routledge. |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | |
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備考 | | 実習、データ整理や分析、発表ではパソコンを利用します。音響分析ソフトについては授業で扱い方を教えます。データ整理や分析では表計算ソフト、また発表時にはPowerPoint (Microsoft)を使います。 |
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更新日付 | | 2018/02/16 14:49:27 |