開講年度2018
科目名日本文学研究(Ⅰ)(古典文学) 1年演習
(全)開講学科文学研究科日本文化専攻博士前期課程-2004
2018年度文学研究科日本文化専攻博士前期課程
開講種別通年
対象学年1年
担当者川名 淳子
単位数4
曜日・時限通年 ダミー(曜日区分) ダミー(時限)
キャンパス


サブタイトル
平安文学研究1
科目のねらい
 平安時代中期には、様々な物語文学、日記文学、和歌、歴史物語が作られた。一条朝を中心とする時代様相を考察した上で、テーマを設定し、個々の作品読解へと向かう。受講者は各自、関心を持った作品についてさらに掘り下げて研究する。
到達目標
 文学鑑賞と文学研究の相違を自覚しつつ、各自が当該作品に対してどのような切り口でアプローチしていくか、口頭発表と受講者相互の議論を通してその方法を模索していく。
 関連する文献を調査し、先行研究を踏まえた上で、作品に対する新たな見解や自らの解釈を提示していく。
授業の内容・
計画
1回目から20回まではテーマごとに個々の作品を読み深めることを行う。その都度、作品の読解を深めるための課題を提示する。20回から26回は少し大きなテーマから古典文学のあり方を探る。27回から29回は各自が特に関心を持った作品を取り上げる。今までの授業内容を踏まえ口頭発表を行い、受講者相互で議論を深める。
1 平安文学と時代様相との相関 
2 一条朝の政治と後宮     
3 藤原道長の時代と女房文学  
4 枕草子の日記的章段 ―その仕組み―
5 中宮定子像を探る ―枕草子絵巻を含めて―       
6 清少納言像 ―文学と歴史の相関から― 
7 源氏物語の時代性       
8 物語文学の隆盛とその享受  
9 源氏物語の構造       
10 源氏物語の準拠の問題 
11 源氏絵の諸相 ―後世の源氏物語享受― 
12 紫式部日記と源氏物語    
13 紫式部日記絵巻の製作の経緯を探る
14 紀貫之の文学的功績
15 自照文学としての蜻蛉日記
16 和泉式部日記の物語性     
17 栄華物語の取材意識       
18 大鏡の歴史観         
19 伊勢物語と和歌の関係       
20 勅撰和歌集と私家集     
21 同時代の公卿日記と文学作品の記事
22 文学における政治性
23 古典とジェンダー
24 「歴史読み」と文学の虚構性
25 散文の中の和歌的叙述
26 古註釈の注釈姿勢
27 テーマに基づいた口頭発表 物語文学編
28 テーマに基づいた口頭発表 日記文学編
29 テーマに基づいた口頭発表 和歌編
30 受講生相互で意見交換と総括 
評価方法
(基準等)
授業内容に即した口頭発表と受講者相互の意見交換(5割)・学年末のレポート作成(5割)で総合的に評価する。
授業外の学修
(予習・復習)
諸作品について理解を深める。担当教員が提示した文献を読む。授業で配布した資料を再読する。
口頭発表に必要な資料を収集し、レジメを作成する。関係する論文等を読み、当該作品についての研究の現況を知る。
教科書・
参考書
教科書:プリントを配布すると共に、受講者は毎授業時に提示する以下の注釈書類の当該部分をよく読んで授業に参加する。新日本古典文学大系『古今和歌集』・『源氏物語』・『枕草子』(岩波書店)、新編日本古典文学全集『竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語』・『源氏物語』・『和泉式部日記 紫式部日記 更級日記 讃岐典侍日記』・『栄花物語』・『大鏡』(小学館)等。
参考書:『日本古典文学大辞典』(岩波書店)の他、授業の進度、内容に応じて授業時に適宜、提示する。
参照URL
質疑応答
授業時間内及びその前後のほか、個別に日時を決め指導を(3号館4階川名研究室にて)行う。
メールでも対応する。(メールアドレス等担当教員の連絡先については授業時に提示する。)
備考
画像
ファイル
更新日付2018/02/16 14:27:05