開講年度2018
科目名考古学特殊研究 講義
(全)開講学科文学研究科宗教学仏教学専攻博士前期課程-2004
文学研究科歴史学専攻博士前期課程-2004
文学研究科英語圏文化専攻博士前期課程-2004
文学研究科日本文化専攻博士前期課程-2004
2018年度文学研究科日本文化専攻博士前期課程
2018年度文学研究科英語圏文化専攻博士前期課程
開講種別通年
対象学年1年
担当者荒井 信貴
単位数4
曜日・時限通年 水曜日 4時限
キャンパス


サブタイトル
埋蔵文化財保護の理論と実務
科目のねらい
 考古学研究の基本となる遺跡・遺物のデータは、そのほとんどが埋蔵文化財保護のため実施された発掘調査の成果によるものであり、考古学の進展にはこの埋蔵文化財保護担当者の資質向上が重要な課題となっている。このため本講義では、文化財保護の理念から遺跡の発掘調査実務にいたる埋蔵文化財保護の一連の過程を実際に即して習得する。また、様々な課題について、問題点の指摘と対処方法の検討を行い、考古調査士認定機構による1級考古調査士にふさわしい資質を身につける。
到達目標
 文化財保護法と埋蔵文化財保護の理念と実務を理解し、遺跡調査全般の実践に臨むことができる資質を身につけ、1級考古調査士資格が取得できることを目標とする。
授業の内容・
計画
1.考古学と埋蔵文化財保護
2.文化財保護の歴史(1) 近世以前における遺跡と遺物
3.文化財保護の歴史(2) 近代国家としての文化財保護
4.文化財保護法(1) 文化財保護の理念
5.文化財保護法(2) 時代変化と法改正
6.文化財保護法(3) 法における埋蔵文化財
7.文化財保護行政(1) 文化財保護行政の体系
8.文化財保護行政(2) 文化財保護行政の実務
9.文化財保護行政(3) 地方における文化財保護行政
10.埋蔵文化財行政の現状と課題(1) 国と地方自治体
11.埋蔵文化財行政の現状と課題(2) 行政改革と埋蔵文化財
12.埋蔵文化財行政の現状と課題(3) 行政における専門性
13.埋蔵文化財行政の現状と課題(4) 遺跡活用と資料公開
14.埋蔵文化財行政の現状と課題(5) 歴史遺産としての遺跡
15.埋蔵文化財行政の総括
16.埋蔵文化財保護の実際(1) 遺跡の周知
17.埋蔵文化財保護の実際(2) 開発行為と遺跡の取り扱い
18.埋蔵文化財保護の実際(3) 事前調査と調整
19.埋蔵文化財保護の実際(4) 発掘調査の計画・準備
20.埋蔵文化財保護の実際(5) 発掘調査の積算と費用負担
21.埋蔵文化財保護の実際(6) 遺跡発掘調査の管理・運営
22.埋蔵文化財保護の実際(7) 遺跡の調査と記録保存
23.埋蔵文化財保護の実際(8) 出土遺物の整理と報告書
24.埋蔵文化財保護の実際(9) 遺跡・遺物の保存と活用
25.遺跡調査の課題(1) 集落遺跡の調査
26.遺跡調査の課題(2) 墳墓遺跡の調査
27.遺跡調査の課題(3) 生産遺跡の調査
28.遺跡調査の課題(4) その他の遺跡調査
29.遺跡調査の課題(5) 考古学と関連諸学
30.埋蔵文化財保護と遺跡調査の総括
評価方法
(基準等)
出席、授業中の積極性などの受講態度(30%)とレポート試験成績(70%)を合わせて評価する。
授業外の学修
(予習・復習)
 日常的に新聞・テレビなどで報道される文化財保護や遺跡調査に関する情報を注視する。また、現地説明会・研究会への参加を通して、各地の埋蔵文化財担当者との交流機会をもち、考古学的成果のみならず、埋蔵文化財保護の実際についての知見を得ることに努めること。
 授業で配布する資料について復習し、疑問点があれば整理して次回授業での質問に繋げる。
教科書・
参考書
高橋一夫他編 2002 『激動の埋蔵文化財行政』 ニューサイエンス社
文化庁文化財部記念物課 2010 『発掘調査のてびき-集落遺跡発掘編-』 『同-各種遺跡調査編-』同成社
参照URL
質疑応答
 講義中または講義終了後
備考
画像
ファイル
更新日付2018/02/13 16:34:51