開講年度2018
科目名財政学A
科目ナンバーJ331-235-01
開講種別春学期
対象学年3年
担当者吉田 雅彦
単位数2
曜日・時限春学期 火曜日 4時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
政府の役割と財政制度
授業の概要
政府分門(=国+地方+社会保障基金)の名目国内総生産(GDP)に対する割合は25%超もあり,政府部門は経済分析の中では無視できない存在となっている。授業では,まず第一に,政府の財政活動はなぜ必要か,財政活動の役割とは何か,という総論を解説する。第二に,国の予算制度,財政投融資計画,租税制度といった財政制度を解説し,日本の財政における歳出構造やと歳入構造を学ぶ。
授業の到達
目標
国家財政における予算制度と租税制度がを学び,国の予算決定プロセスを時系列的に把握することができ,政府が国民に公表する予算案を読み取る力を培う。また,国の基幹税である,所得税,法人税および消費税の仕組みや,それらの経済効果を理解することによって,税制に関する政策論を展開できる力を培う。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1財政の役割 〇経済活動と政府 〇財政の3つの役割 【予習】シラバスを読み,全体像をつかむ(30) 【復習】授業ノート,資料を見ながら,授業の復習をする(60)
2財政と法律 〇財政と憲法 〇財政法第4条および第5条【予習】憲法83条~91条までを一読しておく(30) 【復習】授業ノートと財政用語を整理する(60)
3予算制度(1) 〇予算原則 〇予算内容 〇予算の種類【予習】4つの予算原則を一読しておく(30) 【復習】授業ノートと財政用語を整理する(60)
4予算制度(2) 〇予算循環(予算プロセス) 〇「課題①」配付【予習】予算編成から決算までの流れを確認しておく(30) 【復習】授業ノートと財政用語を整理する(60) 【課題】「課題①」の解答を行う(60)
5財政投融資計画 〇財投の原資と仕組み 〇 財投の役割 〇財投の評価 〇「課題①」の解説【予習】財投の資金の流れを確認しておく(30) 【復習】授業ノートと財政用語を整理する(60) 
6地方政府の財政活動(1) 〇地方政府の財政構造【予習】地方政府の構成のみ確認しておく(30) 【復習】授業ノートと財政用語を整理する(60)
7地方政府の財政構造(2) 〇地方政府の予算循環【予習】首長(知事や市町村長)の役割のみ確認しておく(30) 【復習】授業ノートと財政用語を整理する(60)
8租税原則と経済効果 〇課税の根拠 〇租税の役割と租税原則 〇一般財源と特定税源【予習】アダム・スミスの4原則のみ確認しておく(30) 【復習】授業ノートと財政・租税用語を整理する(60)
9課税と公平性 〇垂直的公平と累進税 〇応益原則と応能原則 〇転嫁と帰着【予習】垂直的公平性と水平的公平性の相違を確認しておく(30) 【復習】授業ノートと財政・租税用語を整理する(60)
10課税の経済分析 〇需給曲線への応用 〇所得税と勤労意欲【予習】ミクロ経済学の需給曲線を確認しておく(30) 【復習】授業ノートを参照して,課税の経済効果が図説できるようにする(60)
11所得税の仕組み 〇包括的所得税の概念 〇算定方法 【予習】10種類の所得分類を確認しておく(30) 【復習】授業ノートを参照して,簡単な所得税の税額計算ができることを確認する(60)
12法人税の仕組み 〇法人実在説と法人犠牲説 〇算定方法【予習】法人とは何かを確認しておく(30) 【復習】授業ノートを参照して,法人実効税率の税額計算ができることを確認する(60)
13消費税の仕組み 〇付加価値税とは 〇インボイス方式と帳簿方式 〇益税問題 〇「課題②」の配付【予習】マクロ経済学のテキストで付加価値の概念を確認しておく(30) 【復習】授業ノートを参照して,消費税の税額研鑽ができることを確認する(60) 【課題】「課題②」の解答を行う
14税制改革の方向性 〇税と社会保障の一体改革 〇マイナンバー制度 〇「課題②」の解説【予習】国民負担率の概念を確認しておく(30) 【復習】授業ノートを参照して,今後の租税政策の論点を整理する(60)
15総括 〇全体を通しての要点の整理 〇「総括資料」配付【予習】教科書と授業ノートを中心にこれまでの授業の流れを確認しておく(120) 【復習】授業ノート,資料,「総括資料」を照合しつつ要点を整理する(120)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験80点,課題20点,計100点によって評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『日本の財政はどうなっているのか』湯本雅士岩波書店2900円+税978-4-00-061077-3
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『図説 日本の財政 平成29年度版』窪田修(監修)東洋経済新報社2,600円+税978-4-492-03195-7
参考URL
1.財務省ホームページ財政の現況を知ることができる
2.総務省ホームページ地方財政の現況を知ることができる
質疑応答
場所:研究室6616 時間:火曜日5時限目(オフィスアワー)
備考
原則として毎回,「出欠」を確認する。財政学は体系的な内容なので,1回休むと次回の内容が理解できなくなる。毎回の出席を希望する。
画像
ファイル
更新日付2018/02/05 14:00:39