開講年度2018
科目名応用栄養学B
科目ナンバーX211-594-36
開講種別春学期
対象学年2年
担当者森 圭子
単位数2
曜日・時限春学期 水曜日 3時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
個人や集団の栄養を適切に管理(栄養管理)する考え方を学習(「日本人の食事摂取基準2015年版」の理解と活用)
授業の概要
 ヒトの体は、ライフステージ(妊娠・成長・加齢)により変化し、ストレス・環境・疾病等の影響をうけるが、健康を増進し、かつ、生活習慣病を予防していくためには、年齢に応じた適切な栄養(エネルギーと栄養素)を摂取する必要がある。管理栄養士は「栄養の指導」を業とするが、年齢による人体の構造や機能の変化を十分に理解した上で、身体状況・栄養状態に応じた「栄養の管理」の方法を習得し指導する必要がある。「日本人の食事摂取基準2015年版」は、これまでの高いエビデンスに基づいた重要な手がかり(いつ何をどれだけ)を示しているので、十分な理解の上で正しい活用ができるように、「日本人の食事摂取基準2015年版の策定の基本的留意事項」と「活用の基本的事項」についての理論を学習する。
授業の到達
目標
①ライフステージにおける個人や集団の身体状況・栄養状態を各種指標を用いて、アセスメントできる。
②「日本人の食事摂取基準2015年版」を正しく理解し、活用できる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1講義内容オリエンテーション、管理栄養士における栄養管理(A-PDCA)の重要性、栄養スクリーニングと4つの栄養アセスメントー保健・臨床・給食管理の3分野からの理解【予習】シラバスの確認(特に授業目標を確認する)(10分)
【復習】A-PDCAと4つの栄養アセスメントについての確認(20分)
2栄養アセスメントの具体的な指標の理解1(臨床診査<問診・観察>、身体計測)【予習】乳児から高齢者までの身長、体重の測定方法について(30分)
【復習】年齢別適正体重の評価方法について説明できるよう復習(60分)
3栄養アセスメントの具体的な指標の理解2(臨床検査)【予習】教科書(臨床検査項目)の熟読(30分)
【復習】各臨床検査項目の持つ意味と正常値(範囲)について説明できるよう復習(60分)
4栄養アセスメントの具体的な指標の理解3(食事調査)【予習】食事調査を行う意味について考えてくる(30分)
【復習】食事調査方法について特色を説明できるよう復習(30分)
5日本人の食事摂取基準(2015年版)策定の基本的事項と留意事項(策定方針、対象、目的、エネルギーと他の栄養素の異なる扱いなど) 【予習】日本人の食事摂取基準(2015年版)の総論・策定方針P1-2を熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジ(60分)
6日本人の食事摂取基準(2015年版)活用に関する基本的事項1(管理栄養士として個人に活用する)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジ、中間テストのための総まとめ(120分)
7日本人の食事摂取基準(2015年版)活用に関する基本的事項2(管理栄養士として集団に活用する)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジ、中間テストのための総まとめ(120分)
8中間テスト【復習】中間テストで出された内容の完全理解(30分)
9エネルギーの考え方1(必要量算出のための身体活動レベルの考え方、評価のための年齢別BMIの考え方) 【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジ(60分)
10エネルギーの考え方2(体重1キロ減量プラン作成、特定健康診査・特定保健指導における管理栄養士のプランの立て方)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】授業で行った例題の復習(60分)
11たんぱく質の考え方1(成人・高齢者1日あたりの必要量の産出方法、エネルギー産生栄養素バランスとしてのたんぱく質の考え方)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】授業で行った例題の復習(60分)
12たんぱく質の考え方2(乳児期・小児期1日あたりの必要量の産出方法、妊婦・授乳婦付加量の考え方)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】授業で行った例題の復習、ならびに教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジ(60分)
13脂質の考え方1(総脂肪・飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の考え方、エネルギー産生栄養素バランスとしての脂質の考え方)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジ(60分)
14炭水化物の考え方(糖質・食物繊維・アルコールの考え方、エネルギー産生栄養素バランスとしての炭水化物の考え方)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジし、試験のための総まとめを行う(120分)
1513ビタミン、13ミネラルの必要量の考え方(重要ポイントのみ)【予習】教科書または、参考URLの熟読(30分)
【復習】教科書を見ながら、日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する国家試験問題にチャレンジし、試験のための総まとめを行う(120分)
    
16試験
評価方法・基
準(評価割合)
授業への主体的な参加度(態度、振り返り表への積極的な書き込み・質問)10%、小テスト10%、中間30%、定期試験50%
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『日本人の食事摂取基準(2015年版)』菱田明、佐々木敏監修第一出版2700+税978-4-8041-1312-8
2.『健康・栄養科学シリーズ応用栄養学改訂第5版』渡邊令子、伊藤節子、滝本秀美南江堂3200+税978-4-524-26162-8
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『肥満症ガイドライン2016』日本肥満学会ライフサイエンス出版2200+税978-4-89775-343-0肥満と肥満症
2.『高血圧治療ガイドライン2014』日本高血圧学会ライフサイエンス出版2200+税978-4-血圧
3.『糖尿病治療ガイド2016-2017』日本糖尿病学会文光堂800+税978-4-血糖とHbA1c
参考URL
1.日本人の食事摂取基準2015年版策定委員会報告書食事摂取基準2015年版
2.日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集について授業で理解する重要ポイント
質疑応答
 振り返り表、または、オフイスアワー(場所研究室14532、火曜3・4・5限、またはメール)を活用して質問をしてください。ただし、自分でも読み直す、考えることが大切です。その努力を忘れないように。
備考
食事摂取基準は我が国のみならず世界中で難解です。したがって、予習はキーワードを中心に教科書で行ってください。毎回講義の最後には学習内容の振り返りを行い、各自学習した内容や復習するポイントを確認して終わりますので、復習を毎日30分以上しっかり行い、次回に備えてください。
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更新日付2018/02/06 05:35:51