開講年度2018
科目名栄養生理学
科目ナンバーX231-594-35
開講種別春学期
対象学年2年
担当者太田 明
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 1時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
食物中の「栄養素」が消化吸収されどのように有効利用されるか、そしてこのプロセスが正確に遂行されない状態(「疾病」)について教授する。
授業の概要
この授業のタイトルに付されている「生理学」の語は、「生」きるための「理」(ことわり)を学ぶための学問であることを意味しています。そして、生きているということは外部から栄養素を摂取し、絶え間なくそれを利用し、不要になったものを排泄することを意味します。この一連の事象が円滑に完遂されるには、この現象が原理・原則に基づいて実行されていることが必須で、その原理・原則が円滑に遂行されない状態が「病気」です。従って、この授業の目的は、この原理・原則の一端を学ぶことに尽きます。
授業の到達
目標
1)食物(栄養素)の消化・吸収機構を理解し、他者に説明できる。
2)各種栄養素の利用の仕方を理解し、他者に説明できる。
《授業時間外学習への提言》
①授業で話した内容の内で、最も重要と考えることを約200字でまとめる。
②次に、約200字でまとめた内容を5分間で説明する。
③もし可能ならば、授業を聞いていなかった人が「分かった」と言うまで、上記の説明を繰り返す。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1消化管の構成を理解する。
①消化管を構成する臓器、部分の名称を呼称できる。
②消化管を構成する臓器、部分の解剖学的特徴を説明できる。
2消化・吸収の機構を理解する(1)。
①消化酵素を列挙できる。
②消化酵素の役割を説明できる。
③糖の消化・吸収機構を説明できる。
3消化・吸収の機構を理解する(2)。
①タンパク質の消化・吸収機構を説明できる。
②脂質の消化・吸収機構を説明できる。
4消化管各部位の機能を理解する(1)。
①咀嚼の機構を説明できる。
②嚥下の機構を説明できる。
③胃酸分泌機構を説明できる。
5消化管各部位の機能を理解する(2)。
①膵外分泌機能を説明できる。
②消化・吸収に対する肝臓の役割を説明できる。
③小腸での消化・吸収機構を説明できる。
➃大腸での消化・吸収機構を説明できる。
6消化管の蠕動運動を理解する。
①消化管平滑筋の収縮機構を説明できる。
②消化管蠕動運動の神経支配を説明できる。
③排便の機構を説明できる。
➃下痢の機構を説明できる。
➄便秘の機構を説明できる。
➅止痢剤、緩下剤の作用機序を説明できる。
7食欲とは何かを理解する。
①食欲への中枢神経の関与を説明できる。
②食欲調節ホルモンを説明できる。
8膵内分泌機構を理解する。
①膵ランゲルハンス島から分泌されるホルモンを列挙できる。
②インスリンの作用機構を説明できる。
③インスリン分泌機構を説明できる。
9糖尿病の病態生理を理解する。
①若年性糖尿病と成人型糖尿病を分類できる。
②糖尿病性合併症を説明できる。
③糖尿病患者の栄養管理の意義を説明できる。
➃糖尿病薬物治療の基本方針を説明できる。
10高脂血症とメタボリックシンドロームを理解する。
①肥満に伴う障害を概説できる。
②高脂血症を説明できる。
③メタボリックシンドロームを説明できる。
➃メタボリックシンドローム患者の栄養管理の意義を説明できる。
➄高脂血症薬物治療の基本方針を説明できる。
11食塩(NaCl)と高血圧症との関係を理解する。
①体内NaCl量の調節機序を説明できる。
②レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系を説明できる。
③塩分制限食の意義を説明できる。
➃高血圧症薬物治療の基本方針を説明できる。
12腎臓と高血圧症との関係を理解する。
①腎臓の血圧調節への関与を説明できる。
②慢性腎不全の食事療法を説明できる。
③慢性腎不全薬物治療の基本方針を説明できる。
13ミネラル(Caとリン)の調節機序を理解する。
①ビタミンDと副甲状腺ホルモンの働きを説明できる。
②骨芽細胞、骨細胞、破骨細胞の働きを説明できる。
③ミネラル(Caとリン)調節における腎臓の役割を説明できる。
➃骨粗鬆症の病態を説明できる。
➄骨粗鬆症薬物治療の基本方針を説明できる。
14高齢者の栄養状態を理解する。
①サルコペニアを説明できる。
②サルコペニアに対する食事指導の意義を説明できる。
③嚥下機能と嚥下障害を評価できる。
➃嚥下障害への対処法と対応する食事指導の意義を説明できる。
151)食物アレルギーを理解する;2)栄養生理学:まとめ。
①アレルギーを概説できる。
②食物アレルギーの発生機序を説明できる。
③食物アレルギー発生時の対処法を説明できる。
    
16春学期定期テスト
評価方法・基
準(評価割合)
1)春学期定期テストの結果にて評価する。
2)小テストを不定期に実施し、その結果を評価に組み込む。
テキスト
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
適宜、時間を設定します。個別の質問には丸山和佳子教授研究室を訪ねて下さい。
備考
画像
ファイル
更新日付2018/01/29 11:27:10