開講年度2018
科目名考古学概論
科目ナンバーH211-166-01
開講種別春学期
対象学年2年
担当者白石 浩之
藤澤 良祐
単位数2
曜日・時限春学期 水曜日 2時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
考古学とは何か?その方法を探る
授業の概要
 科目の狙い:考古学研究の歴史を学修しながら、考古学の方法論を修得する。
考古学は明治期以来長い伝統のある学問である。今日に至るまで様々な研究がなされ、その方法論も多様でありかつその蓄積も豊富である。
 初回は考古学の方法論を知っていただくためにどのような多様性があるのか前半の担当である藤沢と後半の担当の白石が共にオリエンテーションをして本科目のねらいを明らかにした後、各7回にわたって考古学の方法論についてわかりやくす講義し、その考古学の方法論を修得することを目的とする。
授業の到達
目標
 到達目標:考古学の方法論や考古学研究の歴史を学ぶことにより、考古学とはどのような学問であるか知ることを目標とする。
 考古学を勉強する上でどのような方法論があるかを学び、モノの見方を考察することにより、文献史学と異なる研究視点を養う。
 考古学概説で考古学の基礎的な点について学習しているので、考古学概論ではその上にたって、考古学の方法論について考える。考古学の方法論は考古学の独自な研究視点と関連分野を援用した方法論があるので、その特徴を把握することができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1考古学の方法論を知ってもらうためにどのような多様性があるのか、前半の担当である藤澤と後半の担当である白石がガイダンスをして各回の課題等について説明します。[予習]「ガイダンス」について授業計画、課題を確認
(30)
[復習]ガイダンスで説明された授業計画、内容について学ぶ。(30)
2「日本考古学の成立と展開」
〇モース以来の研究
[予習]日本考古学のはじまりについて概説書やインターネットで検索する。(60)
[復習]モースの日本考古学に果たした成果を再確認する(30)
3「資料論(1)」
〇考古資料の分類:遺跡・遺構・遺物など
[予習]考古資料の種類をあげてその形態、文様、製作技術等による分類法を調べる。(60)
[復習]モノの機能、用途を再確認する(30)
4「資料論(2)」
〇考古資料の価値と限界:埋蔵文化財との関係「実在」と「不在」
[予習]考古資料から当時の生活を見極めるためにどのよな類例があるのかを調べる。(60)
[復習]各資料がどのような道具で組み合わさっているのか確認する(30)
5「型式学(1)」
〇型式学とは何か:モンテリウス(進化論・古典的型式学)
[予習]型式学の目的について辞書、インターネットで調べる。(60)
[復習]モンテリウスの業績を再確認する(30)
6「型式学の諸問題」
〇日本における研究史
[予習]日本における型式学の実践研究について概説書、辞書で調べる。(60)
[復習]研究者がいかに当時の編年を理解しようとしていたのかを再確認する(30)
7「分布論(1)」
〇考古資料の実在と不在:分布の空白の意味
[予習]遺構や遺物の地域差を概説書、インターネットで調べる。(60)
[復習]分布で実在と不在のもつ意味を再確認する(30)
8「分布論(2)」
〇分布論の実際―瀬戸山離散について―
[予習]実際的な研究として瀬戸山離散について考古資料から考える。(60)
[復習]瀬戸山離散の具体的な内容を再確認する(30)
9「人種論について(1)」
○類の進化や形質から見た特徴について学びます。
・猿人、原人、旧人、新人
[予習]人類の進化について概説書やインターネットで検索する。(60)
[復習]サルからヒトへがどのように変化しきたかを確認(30)
10「人種論について(2)」
○風俗、習慣からみた民族論をとおして学びます。
・コロボックル論争・アイヌ説、土偶
[予習] 外国人が見た日本人論について概説書、インターネットで検索する。(60)

[復習]コロボックル説からアイヌ説への考え方を
確認する(30)
11「層位論について」
○ 地層累重の法則、地層同定の法則からモノの層位論を学びます。
・ミネルヴア論争、本ノ木論争など
[予習] インターネット,概説書から層位論を検索する(60)

[復習] 自然層と文化層の違いを確認(30)
    論争から層位論を紐解く(30)
12「年代論について」
○長期年代と短期年代についてその違いを学びます。
・関連諸科学と考古学的方法
[予習] 年代論についていかなる年代測定機器があるのか。インターネットで検索する(60)

[復習] 型式学、系統論と科学的機器の利用について確認する(30)
13「用途論・機能論について」
○モノの用途や機能について知ることは道具の性格を学びます。」
民俗学、実験考古学
[予習] モノの機能、用途について、形態との関連性の中で考える(30)

[復習]民俗学での確認(30)、使用痕・実験考古学の確認(30)
14「環境論について」
○諸環境と人類のかかわり方を学びます。
・景観、気候、植物相、動物相、地形、岩石・食料・資源
[予習] ヒトはと環境は大きな結びつきをしている点を調べる(60)

[復習] 狩猟具と原料となる石材の関係を確認
(30)
15「考古学の方法について」
○方法論のいくつかをパワーポイントを用いて総括します。
・学史、視点、関連諸科学
[学習] 今までの授業の見直しとして全体を振り返る(60)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
 藤澤、白石でそれぞれ宿題を出す予定あり。その成果をもとに評価(20㌫)、定期試験(60㌫)、参加度・授業態度等(20㌫)で採点します。
テキスト
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『考古学とは何か』V.G.チャイルド岩波新書
2.『考古学キ-ワード』安蒜政雄編有斐閣双書
参考URL
質疑応答
藤澤のオフィスアワーは藤澤研究室3418にて木曜4限、白石は研究室同3410て木曜日1限にそれぞれ対応します。
備考
食事・私語・携帯電話の使用は禁止します。
試験問題は藤澤・白石で問題を作成します。
画像
ファイル
更新日付2018/02/14 10:45:36