開講年度2018
科目名アジアの文化と社会Ⅰ/特定主題科目Ⅳ-Ⅰ
科目ナンバーB231-163-01
開講種別春学期
対象学年2年
担当者勝股 高志
単位数2
曜日・時限春学期 水曜日 3時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
中国漫才―「相声」を通して中国の大衆文化を知る
授業の概要
中国漫才「相声」は中国北方の伝統的大衆演芸である。清朝の後半に北京で生まれ、その後北京から天津や瀋陽、山東の済南など北方の各都市で盛んに行われるようになった。特に中華人民共和国建国後はラジオ放送の普及もあり、全国で親しまれる芸能になった。笑いを目的とする芸能であり、老若男女に親しまれている点、日本の漫才と極めてよく似ている。ただ、中国というお国柄、人民共和国建国後は人民に対する教育という側面が強調されたため、日本の漫才とはそのあり方がいささか異なっているとも言える。ある意味、日本の漫才のように純粋に「笑い」を追求するということが難しく、種々の制限を受けてきたとも言えるであろう。この講義では、中国の「お笑い」、つまり笑いの芸能を中国の国情と併せて紹介していく。
授業の到達
目標
中国漫才「相声」について学ぶことによって、中国の大衆文化に見られる古来変わらない伝統的側面を知る。同時に、現代中国における大衆文化のあり方についての知識を得、その特徴を述べることができるようにする。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1相声概説(1)
 相声はどのような演芸か
 相声の種類
【予習】シラバスを読み授業内容を確認する(15)
【復習】相声と日本の落語、漫才の共通点と相違点を考える(45)
2相声概説(2)
 相声の口演方法
 「説、学、逗、唱」
【復習】相声の口演方法と日本の落語、漫才の口演方法の共通点と相違点を考える(45)
3相声概説(3)
 相声の演目の種類と構造
【復習】相声概説(1)~(3)の内容をノートと配布資料で確認し、整理する(60)
4中国の笑いの伝統(1)
 俳優、参軍戯
【復習】ノートと配布資料で授業内容を確認し、整理する(45)
5中国の笑いの伝統(2)
 笑話集
【課題】日本に昔からある笑話を調べる(60)
6相声の誕生
 笑話と「口技」の結合
 「象声」から相声へ
【復習】ノートと配布資料で授業内容を確認し、整理する(45)
7初期の相声
 相声の「創始者」
 相声の口演場所
【課題】日本の大衆演芸の上演場所について調べる(60)
8相声の発展
 「相声八徳」
 張寿臣(単口相声の集大成者)
【復習】ノートと配布資料で授業内容を確認し、整理する(45)
9侯宝林と「文明相声」 
ラジオ放送と相声
【復習】放送と演芸との関係を考える(60)
10中華人民共和国建国後の相声
 北京相声改革小組
 曲芸団の成立
【復習】ノートと配布資料で授業内容を確認し、整理する(45)
11反右派闘争と相声【復習】言論統制と大衆演芸の関係について考える(60)
12賛美型相声の出現【復習】大衆演芸における風刺と賛美について考える(60)
13文化大革命下の相声【課題】文化大革命について調べる(60)
14文化大革命後の相声【復習】ノートと配布資料でこれまでの授業内容を確認し、整理する(60)
151980年代の相声【復習】中国社会の変化と相声のあり方について考える(60)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
受講態度20%、定期試験80%
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を配付する』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
質問は、授業後、或いはオフィスアワーにおいて研究室で受け付けます。研究室は2318。
オフィスアワー: 火曜日13:15~14:30、水曜日 12:50~13:20
備考
最近は授業中に教室を出入りする学生が目立ちます。授業中に無断で教室を出入りすることはやめてください。
また、テキストは使用しませんので、板書を写すだけでなく、授業をしっかり聴いて、ノートをとってください。
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更新日付2018/02/13 16:14:29