開講年度2018
科目名文学Ⅰ
科目ナンバーB131-135-01
開講種別春学期
対象学年1年
担当者佐々木 亜紀子
単位数2
曜日・時限春学期 水曜日 3時限
キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
社会と小説
授業の概要
日本の近現代小説を歴史的・文化的背景をふまえて読解し分析する方法を習得することを通して、現代社会における課題をみつめ、生涯にわたって小説に親しみ、読む楽しみを身につけることをねらいとする。
授業の到達
目標
歴史的・文化的背景をふまえて日本の近現代小説を読解し分析することができる。
疾病や介護に関わる小説を精読することを通して、小説がいかなる問題をとりあげ、困難を乗り越えようとしたのかを理解し、現代に生きるわれわれの生活を見直すことができる。
研究史を踏まえたうえで適切な分析方法によって小説を論ずることができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス:授業方針の説明
「ハウルの動く城」を例に:「エイジズム」
予習:教科書「増補版 序」および「はじめに」を読み、内容をまとめる(120分)
復習:「魔法使いハウルと火の悪魔」と映画と比較して読む(120分)
2教科書第3章
「恍惚の人」を例に:小説の可能性としての〈介護小説〉
予習:有吉佐和子の文学的営為について調査(120分)
予習:第3章(1~4)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「恍惚の人」を読む(60分)
3教科書第3章
「恍惚の人」の映画と小説とを比較:小説の方法・装置
予習:「恍惚の人」の評価について調査(120分)
予習:「恍惚の人」を読む(60分)
復習:「恍惚の人」の方法についてまとめる(60分)
4教科書第3章
「恍惚の人」を例に:「主婦論争」の時代
予習:1970年代の「主婦論争」について調査(120分)
予習:「恍惚の人」のあらすじをまとめる(60分)
復習:「主婦論争」の論点をまとめる(60分)
5教科書第3章
「黄落」を例に:ジェンダー問題
予習:ジェンダーとは何かを調査(120分)
予習:第3章(5)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「黄落」を読む(60分)
6教科書第3章及び第6章
「黄落」を例に:老いとセクシュアリティ
予習:「高齢社会白書」を調査(120分)
予習:第6章(1~3)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「黄落」を読む(60分)
7教科書第2章
「父 その死」と「おとうと」を比較:文豪の看取り
予習:幸田露伴の生涯について調査(120分)
予習:第2章(2)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:幸田文「父 その死」を読む(60分)
8教科書2章
「父 その死」:「記録文学」の要請
予習:幸田文の文学的営為について調査(120分)
予習:夏目鏡子「漱石の思ひで」を読む(60分)
復習:幸田文「父 その死」を読む(60分)
9教科書第2章
「厭がらせの年齢」を例に:戦後の家族制度改革
予習:家族制度改革について調査(120分)
予習:第2章(1)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「厭がらせの年齢」を読む(60分)
10教科書第2章及び「増補版 序」
「厭がらせの年齢」を例に:戦後占領期の〈老い〉
予習:戦後のプレス・コードについて調査(120分)
予習:『父・丹羽文雄介護の日々』を読む(60分)
復習:「厭がらせの年齢」を読む(60分)
11教科書第1章
青山光二を例に:老老介護小説
予習:老老介護の実態について調査(120分)
予習:第1章(1・2)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「吾妹子哀し」を読む(60分)
12教科書第1章
耕治人を例に:〈老い)を描く私小説
予習:私小説とはなにかを調査(120分)
予習:第1章(3~5)を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「命終三部作」を読む(60分)
13教科書第1章及びコラム10
「半落ち」を例に:介護殺人小説
予習:警察小説とはなにかを調査(120分)
予習:コラム10を読み、内容をまとめる(60分)
復習:「半落ち」を読む(60分)
14教科書 コラム14
東野圭吾を例に:ミステリの中の介護問題
予習:東野圭吾の文学的営為について調査(120分)
予習:コラム14を読み、内容をまとめる(60分)
復習「赤い指」を読む(60分)
15授業のまとめ:授業全体を概観し、学習内容の確認予習:第1・2・3・6章を再読する(120分)
復習:授業全体の学習内容を再確認し、それぞれの小説をキーワードに関連付けてまとめる(120分)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
提出物と平常点40%
定期試験(論述)60%で総合的に評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『〈介護小説〉の風景 高齢社会と文学 増補版』佐々木亜紀子ほか編森話社2400+税9784864050791
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
授業前後に講師控室に直接きてください。
備考
授業で提出するコメントカードを評価の対象にします。
教科書は毎回の授業で使用し、最終試験の持ち込み許可物件とします。
画像
ファイル
更新日付2018/02/07 22:15:56