開講年度2017
科目名専門演習Ⅰ
科目ナンバー
開講種別通年
対象学年3年
担当者飯野 賢一
単位数4
曜日・時限通年 火曜日 4時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
 人権をめぐる難問に挑戦する
授業の概要
 この演習では、人権に関する様々な問題について考えていきます。具体的には、代理出産や「生まれない権利」などの生殖補助医療に関する問題、イスラム教徒のスカーフやブルカの規制と信教の自由の問題、国会議員の男女比を同じにするポジティヴ・アクションの問題、女性兵士と職業選択の自由の問題など、答えるのが難しい問題について検討します。これらの問題について論理的に考え、その是非について判断できるようになることがこの演習のねらいです。
授業の到達
目標
 この演習では、テキストの読解や資料収集、報告や議論などを通じて、1.人権に関する基本的な事柄について説明できるようになること、2.人権の問題の背景を理解し、それらの問題の是非について判断することができるようになること、3.自分の見解を他者に適切に伝えることができるようになることを目標としています。
授業計画(春)
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1オリエンテーション
演習の目的、進め方などについて理解する。
【課題】秋学期に書くレポートのテーマを春学期末までに決定する(240)。
2人権の基本事項
人権の基本的な事項を確認する。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
3生殖補助医療と自己決定権①
自己決定権の基本的事項の確認をする。
【予習】芦部・憲法119-127頁を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを復習する(120)。
4生殖補助医療と自己決定権②
代理出産の問題について考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
5生殖補助医療と自己決定権③
生まれない権利―「ペリュシュ事件」について考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる。議論の準備をする(120)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
6女性の人権と信教の自由①
信教の自由の基本的事項を確認する。
【予習】芦部・憲法153-167頁を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
7女性の人権と信教の自由②
イスラム教徒のスカーフ、ブルカ規制について考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる。議論の準備をする(120)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
8女性の人権と信教の自由③
名誉殺人について考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
9平等原則とポジティヴ・アクション①
法の下の平等の基本的事項を確認する。
【予習】芦部・憲法127-142頁を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
10平等原則とポジティヴ・アクション②
ポジティヴ・アクションの合憲性について考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
11平等原則とポジティヴ・アクション③
パリテについて考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる。議論の準備をする(120)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
12職業選択の自由と平等①
職業選択の自由の基本的事項を確認する。
【予習】芦部・憲法224-230頁を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
13職業選択の自由と平等②
女性は戦闘する兵士になれるのかを検討する。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる(60)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
14職業選択の自由と平等③
売買春規制と性的自己決定の問題を考える。
【予習】辻村・人権をめぐる15講の該当箇所を読んでくる。議論の準備をする(120)。
【復習】今回学んだことを確認する(120)。
15まとめ
各自、レポートのテーマについて報告する。
【課題】資料収集など、レポートを書くための準備を始める。秋学期の初めにレポートの概要を報告する(840)。
    
授業計画(秋)
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1レポートの書き方①
レポートの構成について学ぶ。資料収集の仕方、引用の仕方の確認をする。
【課題】レポートを作成する(240)。
2レポートの書き方②
グループごとにレポートの途中経過を報告し、分からないことがあれば相談する。
【課題】レポートを作成する。中間報告の前に教員の事前チェックを受ける(240)。
3レポートの書き方③
グループごとにレポートの途中経過を報告し、分からないことがあれば相談する。
中間報告の順番を決める。
同上
4中間報告
担当者はレポートの概要の報告を行う。
【課題】担当者は中間報告の準備を行う。担当者以外はレポートの作成を行う(240)。
5同上同上
6質疑応答
各自の中間報告に対する疑問点、意見などを述べ合う。
中間報告のテーマからディベートの論題を決定する。
【課題】中間報告に対する疑問点、意見をまとめてくる(120)。レポートの作成を行う(120)。
7ディベート①
ディベートの仕方について学ぶ。
ディベートの準備を行う。チームごとに作戦を練る。
【予習】ディベートの準備を行う(240)。
8ディベート②
ディベートを行う。
【予習】ディベートの準備を行う(240)。
【課題】レポートを作成、提出する(120)。
9レポートを読む
レポートを素材として議論する。
【予習】レポートを読み、疑問点、意見などをまとめてくる(120)。
【復習】今回学んだことを復習する。レポートの修正を行う(120)。
10同上同上
11同上同上
12同上同上
13同上同上
14同上同上
15まとめ
これまでの演習の内容を振り返る。
【課題】レポートの再提出を行う(120)。
    
評価方法・基
準(評価割合)
 演習への参加態度(積極的に発言する、授業中の作業を真剣に行うなど)50%、報告・レポート50%で評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『憲法』芦部信喜岩波書店3348円978-4-00-022799-5
2.『人権をめぐる15講』辻村みよ子岩波書店2592円978-4-00-029117-0
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『新版 論文の教室』戸田山和久NHK出版1296円978-4-14-091194-5
参考URL
質疑応答
 質問には、演習終了後かオフィスアワー(火・3限)の時間に応じます。その他の時間でも、時間の都合がつけばいつでもお答えします。
備考
 とくにありません。
画像
ファイル
更新日付2017/05/17 10:50:09