開講年度2017
科目名地理歴史科教育法Ⅱ
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者柿原 昇
単位数2
曜日・時限秋学期 月曜日 5時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
地理教育
授業の概要
 この科目は、高校の地理歴史科教育法、とりわけ地理教育の実践研究を進めることを通じて、授業展開の基本である学習指導案の作成に取り組み、それに基づき模擬授業を実施し、その授業に関するディスカッション等を通して、授業づくりの基本を総合的に身につけることを目指す。授業の前半は高校の地理教育の内容に関する講義と学習指導案の作成が中心となるが、後半は作成した地理の学習指導案に基づき、模擬授業を実施することにより地歴科教員の力量形成の起点とします。
授業の到達
目標
 この講座は、地理の学習指導案の作成に努め、それに基づいた模擬授業を実施することにより、地歴科教員として求められる基礎的知識や技能を養成することを最終的な目標とする。このために、高校の教壇に立ってきた経験を活かし、実際に役立つ地理の指導法を講義する。まず、地理教育の抱えた問題点等を指摘する。そして、これまでの学習指導要領の変遷における地理の扱いを紹介する。次に、学習指導要領に基づく「地理A」と「地理B」の内容を学習する。同時に、地理の学習指導案の作成法を指導し、それぞれ指示された内容の学習指導案の作成に努めてもらいます。また、受講生には地理の専門知識の把握とともに、地理的見方や考え方、地理学習の指導法などの習得ための努力を求めます。最後に、模擬授業を行うことにより、授業の実践力の養成を目指します。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1「オリエンテーション」:授業方針について
* 授業のねらい及び授業内容、地理教育の視点、グループ分け等を説明します
・授業の目的、地理教育の授業展開
【予習】シラバスを読み、授業内容をあらかじめ「把握する(20)
【復習】授業内容を確認し理解を深める(20)
2「地理歴史科教育の目標と課題、学習指導要領(社会)の変遷」
* 地歴科教育の目標、戦後の学習指導要領(社会)の変遷を学びます
【予習】テキスト(学習指導要領解説)の「地理A」「地理B」に関する箇所を読み、内容理解に努める(30)
【復習】授業内容を確認し理解を深める(30)
3「地理の学習指導案の作成方法等」
* 地理の学習指導案の作成方法、授業の進め方、板書計画などを説明します
【予習】配付した地理A又は地理Bの資料で、各自が興味を持っている内容の板書計画を作成する(30)
【復習】授業内容を確認し理解を深める(30)
4「地理歴史科地理Aの内容と学習指導、地理A学習指導案の作成Ⅰ」
* 地理Aの内容と学習指導を説明し、その後学習指導案の作成に取り組む
【予習】テキストの地理Aの内容に関する部分をあらかじめ把握する(20)
【復習】引き続き作成中の地理A学習指導案の完成に向け努力する(30)
5「地理A学習指導案の作成Ⅱ及び作成中の指導案に該当する内容の板書計画の作成」
* 地理A学習指導案と板書計画の作成に取り組む
【予習】学習指導案の作成に関する内容の教材研究を進める(30)
【復習】指示された学習指導案と板書計画の完成を目指す(60)
6「地理A学習指導案と板書計画の作成(完成)Ⅲ
* 地理A学習指導案・板書計画の完成と提出①<提出期限厳守>
【予習】学習指導案。板書計画が期限内に提出できるよう取り組む(30)
【復習】完成した学習指導案と板書計画の控えを見て、内容の再確認を行う(20)
7「地理歴史科地理Bの内容と学習指導、地理B学習指導案、板書計画の作成Ⅰ」
* 地理Bの内容と学習指導を説明し、その後地理B学習指導案と板書計画の作成に取り組む
【予習】テキストの地理Bの内容を読み、その内容を把握する(30)
【復習】引き続き地理B学習指導案と板書計画の作成に取り組む(60)
8「地理学習の指導法Ⅰ」
* 【日本の国土と時差の理解】について、授業を行います
・授業内容に関するテスト問題例の提示とテスト問題の作成
【予習】日本の国土と時差に関する内容を確認と地理B学習指導案と板書計画の完成・提出に向け取り組む(60)
【復習】授業内容を確認し理解を深める(30)
9「地理学習の指導法Ⅱ」
* 【防災と減災~東日本大震災を事例として~】と題して防災教育に関する授業を行います
・地歴科教育法の各論プリントを配付します
・地理B学習指導案・板書計画②の提出
【予習】東日本大震災と予想される南海トラフ大地震について調べる(30)
【復習】学習内容を確認し理解を深める(30)
10「課題発見のための模擬授業Ⅰ」
* グループごとに協力して授業を実施する
・ 模擬授業後、意見交換し、授業実施者と授業参観者はそれぞれ所定のシートを提出する
・模擬授業範囲のテスト問題の提出 
【予習】模擬授業実施範囲のテキスト資料をよく読み、内容の理解を進める(20)、模擬授業実施者は教材研究等に努める(90)
【復習】模擬授業の内容を確認し理解を深める(30)
11「課題発見のための模擬授業Ⅱ」
* グループごとに協力して授業を実施する
・ 模擬授業後、意見交換し、授業実施者と授業参観者はそれぞれ所定のシートを提出する
【予習】模擬授業実施範囲のテキスト資料をよく読み内容の理解を進める(20)、模擬授業実施者は教材研究等に努める(90)
【復習】模擬授業の内容を確認し理解を深める(30)
12「課題発見のための模擬授業Ⅲ」
* グループごとに協力して授業を実施する
・ 模擬授業後、意見交換し、授業実施者と授業参観者はそれぞれ所定のシートを提出する
【予習】模擬授業実施範囲のテキスト資料をよく読み内容の理解を進める(20)、模擬授業実施者は教材研究等に努める(90)
【復習】模擬授業の内容を確認し理解を深める(30)
13「課題発見のための模擬授業Ⅳ」
* グループごとに協力して授業を実施する
・ 模擬授業後、意見交換し、授業実施者と授業参観者はそれぞれ所定のシートを提出する 
【予習】模擬授業実施範囲のテキスト資料をよく読み内容の理解を進める(20)、模擬授業実施者は教材研究等に努める(90)
【復習】模擬授業の内容を確認し理解を深める(30)
14「まとめとしての模擬授業Ⅰ」
* 各グループは前回の反省を生かし、同じ範囲の模擬授業を実施し、授業を完成させる
・各グループの模擬授業が終了後、簡単な意見交換を行い、参観・授業実施シートを提出する
【予習】模擬授業実施範囲のテキスト資料をよく読み内容の理解を進める(20)、模擬授業実施者は教材研究等に努める(90)
【復習】授業内容を確認し理解を深める(30)
【課題】授業に関する作文の作成
15「まとめとしての模擬授業Ⅱ」
* 各グループは前回の反省を生かし、同範囲の模擬授業を実施し、授業を完成させる
・各グループの模擬授業が終了後、簡単な意見交換を行い、参観・授業実施シートを提出する
・この講座の学習に関する作文の提出
【予習】模擬授業実施範囲のテキスト資料をよく読み内容の理解を進める(20)、模擬授業実施者は教材研究等に努める(90)
【復習】模擬授業の内容を確認し理解を深める(30)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
 定期試験の筆記試験50%、地理A及び地理B学習指導案・板書計画等の提出25%、模擬授業15%、平常点(課題の提出、学習意欲、授業態度)10%として評価する。2/3以上の出席を前提とする。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『高等学校学習指導要領解説 地理歴史編』文部科学省教育出版390円+税978-4-316-30022-1
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『教育実習生のための学習指導案作成教本 社会 地歴 公民科  改訂版』教育実習を考える会蒼丘書林1296円9784915442834
参考URL
質疑応答
 授業に関する質問等は授業時及び授業当日の午後3:00頃から適宜受け付ける予定である。授業実施前の時間については、所定の非常勤講師室に来て下さい。
備考
 テキストと中学または高校で使用した地図帳を毎時間持参する。地理の学習指導案の作成に力を注いでほしい。また、地理Aと地理Bの指定された内容の学習指導案、板書計画、テスト問題の提出を求めます。提出物は指示された提出期限を必ず守る。
画像
ファイル
更新日付2017/01/31 22:17:51