開講年度2017
科目名特殊講義Ⅸ金融商品取引法/特殊講義Ⅲ金融商品取引法
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者村上 康司
単位数2
曜日・時限秋学期 水曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
経済社会における金融商品(主に株式)取引のルールを学ぶ
授業の概要
・この授業は講義形式で行われます。
・金融商品市場は、企業に対しては外部からの資金調達手段を提供し、投資者に対しては金融商品への投資による資産の運用・形成の場を提供しています。円滑な資金の循環は、日本経済のいわば「血液」です。これらの仕組みは、国民経済の適切な運営および投資者の保護を図ることを目的として、構築されなければなりません。その目的を実現するための規制枠組みを、金融商品取引法を中心に学習します。企業、投資家といったそれぞれの視点を踏まえて、市場の規律の在り方を考えてみましょう。
授業の到達
目標
・金融商品取引を規制する金融商品取引法の基礎的な知識を習得できるようになる。
・さまざまな金融商品のうち、特に有価証券(株式)に関して、企業・投資家・証券会社といったそれぞれの立場からのかかわりを通じて、市場の基本的な仕組みを理解できるようになる。
・新聞やニュース等で、講義に関連するトピックに触れることで、講義で学んだことと、経済社会で実際に起きていることとをリンクさせ、一層学習を深めるととに、興味を高めることができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1金融・資本市場(証券市場)と金商法(1):金融商品取引と金融商品取引法【予習】(30)
テキスト第1章(1-9頁)を読む
【復習】(60)
テキストを再度読み金融商品取引法の目的を確認する
2金融・資本市場(証券市場)と金商法(2):市場区分と株式上場【予習】(30)
テキスト第1章残り部分、株式上場に関する配布資料に目を通しておく
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
3有価証券とデリバティブ取引・情報開示の意義:金融商品取引法の規制対象とその意義【予習】(30)
テキスト第2章(11-24頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
4発行市場の規制(1):発行開示と有価証券届出書【予習】(30)
テキスト第3章(25-35頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
有価証券届出制度について確認する
5発行市場の規制(2):目論見書の開示と発行開示規制違反【予習】(30)
テキスト第3章(36-46頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
6流通市場における継続開示の規制(1):継続開示(有価証券報告書等)の意義と概要【予習】(30)
テキスト第4章(47-58頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
有価証券報告制度について確認する
7流通市場における継続開示の規制(2):粉飾決算・不正会計

小テスト
【予習】(60~)
テキスト第4章(58-66頁)を読む
これまでの部分につき小テストに備える
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
8株式の大量取得・保有等の規制~企業買収ルール~(1):公開買付規制と企業買収防衛【予習】(30)
テキスト第5章(67-83頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
TOB・MBOの意義や問題点について確認する
9株式の大量取得・保有等の規制~企業買収ルール~(2):大量保有報告制度【予習】(30)
テキスト第5章(83-89頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
10不公正取引の規制(1):インサイダー取引規制【予習】(30)
テキスト第6章(91-104頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
インサイダー取引規制の内容を確認する
11不公正取引の規制(2):相場操縦規制・不公正取引規制【予習】(30)
テキスト第6章(104-116頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
12投資勧誘の規制(1):勧誘ルール・適合性原則・説明義務【予習】(30)
テキスト第7章(117-125頁)を読む
【復習】
配布レジュメの〈review〉に取り組む
適合性原則に関する資料を再度読む
13投資勧誘の規制(2):勧誘ルール・適合性原則・説明義務【予習】(30)
テキスト第7章(125-131頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
14金融商品取引業者等の規制:金融商品取引業者の規制と登録制等【予習】(30)
テキスト第8章(133-157頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
15金融商品取引所の規制
自主規制と行政監督機関の役割
【予習】(30)
テキスト第9章(159-167頁)、第10章(169-175頁)を読む
【復習】(60)
配布レジュメの〈review〉に取り組む
テキストの「◆検討課題」を考える
    
16定期試験学習の成果を最大限発揮できるよう取り組む
評価方法・基
準(評価割合)
・原則として、定期試験(80%)および小テスト(第7回講義時間中実施:20%)により成績評価します。
・理解度確認のため、授業内に回収するワークを行う場合があります。
・講義中、質問をしたり、積極的に発言をした者は、その意欲を加味します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『最新金融商品取引法講義〔第3版〕』松岡啓祐中央経済社2,592円978-4-502-17341-72016年
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『金融商品取引法』黒沼悦郎有斐閣8,640円978-4-641-13693-92016年
2.『金融商品取引法判例百選』神田秀樹・神作裕之 編有斐閣2,469円978-4-641-11514-92013年
3.『金融商品取引法概説〔第2版〕』山下友信・神田秀樹 編有斐閣4.320円978-4-641-13701-12017年
参考URL
1.特になし
質疑応答
質問等のある方は、研究室を訪ねてください(研究室:6517、オフィスアワー:木曜4限)。
備考
民法・会社法科目が十分に理解できていない場合は、苦労するかもしれません。必須というわけではないですが、受講希望者は確認・準備をしておいてください。また、春学期に開講される寄付講座(「証券市場論と法」)を受講しておくと、比較的スムーズに講義を受けることができるでしょう。
当たり前のことですが、私語や携帯電話の操作などは厳禁です。
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更新日付2017/02/24 17:48:04