開講年度2017
科目名民法Ⅱ(物権)
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者田中 淳子
単位数2
曜日・時限秋学期 月曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
物権法の特質や制度の基礎的理解を深める
授業の概要
本講義では民法第二編物権(民法175条~294条)で、特に、所有権・用益物権および物権変動を中心に物権法の基礎を学ぶ
授業の到達
目標
①各制度を正しく理解し、②具体的紛争を通じ理論的な問題点を理解し、③判例や学説を参考に合理的な結論を自らの力で導き出せるようになること
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1物権法総論
民法解釈学の課題と機能、民法体系と本講義の対象及び本講義を含めた民法の学習の方法について説明する。その後、物権法の特質を理解するために、所有権の対象と意義、内容を理解する。
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
2所有権
所有権の対象と意義、内容を理解する。具体的には、物権に共通する特徴、物権・債権の相違、物権法定主義の定義と意義、さらに、物権法定主義の例外とそれが認められる根拠、また、物権の客体、所有権の取得原因についても物権編に規定されている制度を理解する
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
3共有
共有の意義と形態について、団体的拘束の内容と持分権の有無とその内容を中心に類型的に理解する。さらに、建物区分所有に関する法律問題を考えるために区分所有法の内容にも触れる。具体的には、同一の目的物を複数の者が共同的に所有する場合の法律関係の具体例、共有持分権、共有物の管理、分割方法、共有物をめぐる権利をめぐる問題等
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
4物権的請求権と占有訴権
所有権を中心に物権的請求権について理解する。その際、不法行為制度と比較しつつその性格を理解する。さらに、権利行使に伴う費用負担の問題を素材に錯綜した議論を理解する。また、占有訴権を中心に占有制度を理解する
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
5物権変動の対抗 (1)
不動産物権変動論を中心に、物権変動の基本構造(変動原因・物権変動・公示制度との関係)に関連させながら意思主義の内容について解説し、さらに公示制度と公信制度の相違、所有権の移転時期論について理解する
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
6物権変動の対抗 (2)
所有権の二重譲渡をめぐる問題について理解する。具体的には、民法177条が、解除や取消しの場合と、民法177条が適用されるかどうかをめぐる議論を、解除や取消しの法律効果と関連させて理解し、その問題点を説明できるようにする。
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
7中間試験と解説
第1回から第6回までの講義内容が理解されているか否かを確認するために、試験を行う。試験後、解説を行う。
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
8物権変動と対抗 (3)
第6回に引き続き「登記を必要とする物権変動とはなにか」という問題について、所有者の死亡を契機として物権の変動が生ずる場合(相続)、民法177条の適用が認められるかにつて、議論の対立を理解し、その問題点を説明できるようにする
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
9物権変動と対抗 (4)
取得時効による物権の取得を第三者に対抗するために登記の具備が必要とする考え方とその問題点について理解し、具体例に即して説明できるようにする
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
10物権変動と対抗 (5)
いわゆる民法177条の「第三者」の範囲と背信的悪意者排除論についてその議論の対立と問題点について具体例に即して説明できるようにする。また、不動産取引において、民法94条2項の適用・類推適用がどのような意味を持つかを理解し、具体例に即して説明できるようにする
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
11動産物権変動・物権の消滅
動産物権変動における対抗要件主義をめぐる問題を理解し、具体例に即して説明できるようにする。
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
12占有権
占有の概念や占をめぐる問題について理解し、具体例に即して説明できるようにする。具体的には、占有と所持の違い、占有の承継をめぐる問題、無権原の占有者に対する本権者から占有物返還請求、果実収取権と不当利得の一般原則との関係について、説明できるようにする
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
13地上権
用益物権の概念、債権的な利用権、土地賃借権の間との相違を理解し、事例をあげて説明できるようにする。地上権とはなにか、その利用について問題となる具体例を挙げて説明できるようにする。さらに。区分地上権めぐる問題、地上権が消滅場合をめぐる問題について具体例を挙げて説明できるようにする
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
14永小作権、地役権
永小作権、地役権の基礎を理解し、具体例を挙げて説明できるようにする。具体的には、地役権に基づく隣地利用権と相隣関係規定に基づく隣地利用権との関係、地役権を第三者に対抗するためにはどのような要件を備えていることが必要か、さらに民法177条の対抗要件に関する一般理論とはどのような関係に立つかを、具体例に即して説明できるようにする
講義の概要や講義中に利用する設例問題等をあらかじめWebCampusに掲載する。その内容を予習・復習(各1時間程度)に利用してください。
15試験講義の概要や講義中に利用する設例問題等中心に予習してください。
    
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験の他、講義の際に実施する『基礎の確認』(小テスト)の提出を出席とみなし、評価(
講義への積極的な参加)とします。
配点割合は、中間テスト10% 定期試験60%、講義への積極的な参加30%とします
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『物権法【第3版】』近江幸治成文堂2800978-4-7923-2492-6
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『判例六法』中田他有斐閣2900978-4-641-00337-8
参考URL
1.最高裁判所講義で利用する裁判例の詳細を知ることができる
質疑応答
講義の内容等に関する質問は、講義終了後ないしは、オフィスアワーを利用してください。
備考
画像
ファイル
更新日付2017/05/17 11:09:26