開講年度2017
科目名東アジア史Ⅱ/朝鮮史Ⅰ
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者服部 隆行
単位数2
曜日・時限秋学期 火曜日 1時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
人物からみた朝鮮半島の歴史
授業の概要
本講義では朝鮮半島の歴史上の各時代に輩出された人物を採り上げ、それらを考察しながら、その歴史を概観する。朝鮮半島の歴史上の人物は、もとより朝鮮半島の歴史にとって大きな存在であったばかりか、古代から近現代にかけて、日本を含めた東アジアの国際関係にも大きな影響を与えている。こうした点にも理解を深め、人物を通じて朝鮮半島ならびに、東アジアの歴史を考察することで、歴史を考える上でのグローバルな視点を養うことを目標としたい。
授業の到達
目標
本講義では、高校時代日本史の選択者、あるいは世界史を選択しても朝鮮史にはあまりなじみがない学生にも理解できるよう、朝鮮半島の歴史上の人物を通して、その歴史を概観していくので、その人物に親しみをもちつつ、朝鮮半島の歴史に関する基本的な知識が習得できる。また卒業論文などで人物史を取り上げみたいと考えている学生諸君は、歴史上の人物へのアプローチ方法も習得できる。更に朝鮮半島の歴史上の王や貴族といった政治的な人物のみならず、文化人や女性、技術者なども本講義では取り上げるため、学生諸君は朝鮮半島で歴史上活躍した様々な分野の人物について理解を深めることができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1.ガイダンス、朝鮮史の時代区分と主な出来事
〈神話時代〉
【復習】配布した年表及び、朝鮮半島の地図を参照しつつ、今後授業で取り上げる人物のおおよその生年時代を理解する。120分。
2朝鮮民族の祖 檀君ハラボジ(前24世紀ころ)
〈三国時代〉
【復習】配布したレジュメを参考に朝鮮民族の神話的誕生を理解するとともに、授業で紹介する『三国遺事』などの史料について概要を調べておく。120分。
3勇壮な高句麗王 広開土王(374-413)
〈統一新羅〉
【復習】配布したレジュメを参考に広開土王の碑文の内容を繰り返し読み、その内容を理解することに努め、古代の日朝関係を確認する。120分。
4三国統一の名将 金廋信(595-673)
〈高麗時代〉
【復習】配布したレジュメを参考に、新羅が古代朝鮮史に与えた影響を理解する。120分。
5高麗を建てた 王建(877-942)【復習】配布したレジュメを参考に、何故、この王朝から、朝鮮王朝が神話による王朝の正統性が不必要になったのかを、調べるとともに、『三国史記』について理解する。120分。
6火薬の発明家 崔茂宣(?-1395)
〈朝鮮〉
【復習】配布したレジュメを参考に、火薬以外の朝鮮における科学技術の導入と定着・発展を調べておく。120分。
7朝鮮を建てた 李成桂(1335-1408)【復習】配布したレジュメを参考に倭寇が朝鮮半島に及ぼした影響をまとめておく。 120分。
8朝鮮女性の「手本」 申師任堂(1504-1551)【復習】配布したレジュメを参考に、朝鮮時代の女性の活躍や芸術分野での活躍について、調べておく。120分。
9朝鮮地図の作製者 金正浩(?-1864)
〈近現代〉
【復習】配布したレジメを参考に、詳細な地図を作製することが、近代の国際関係において、どうして必要であったのかを、まとめておく。120分。
10開化論者 金玉均(1851-1894)j【復習】配布しレジュメを参考に、朝鮮朝末期において、彼らがどのような政体の在り方を模索し、そのなかで金玉均がどのように位置づけられるのかを、調べておく。120分。
11「東学」の将軍 金琫準(1854-1895)【復習】配布したレジュメを参考に、混乱した朝鮮王朝の社会や経済の状況を調べておく。120分。
12大韓民国初代大統領 李承晩(1875-1965)【復習】配布したレジュメを参考に、日本植民地下における民族主義者の活動と戦後朝鮮での影響についてをまとめておく。120分。
13朝鮮民主主義人民共和国初代首相 金日成(1912-1994)【復習】配布したレジュメを参考に、朝鮮の共産主義者の活動と戦後朝鮮での活動をまとめておく。120分。
14人物像から見た朝鮮半島の歴史的な位置づけ(1)【復習】レポート作成のために、どのような人物を取り上げて論述するのかを考え、その人物が過ごした時代背景や関連する人物や出来事などを調べる。180分。
15人物像から見た朝鮮半島の歴史的な位置づけ(2)【復習】レポート作成のために、どのような人物を取り上げて論述するのかを考え、その人物が過ごした時代背景や関連する人物や出来事などを調べる。180分。
    
16レポート試験。
評価方法・基
準(評価割合)
期末レポート試験(80%)を主な評価対象とし、授業への参加態度をも加味する(20%)。欠席や遅刻のないようにすること。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業レジュメを配布する。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『人物で見た韓国古代史』千寛宇著 李銀沢訳学生社入門書
2.『韓国史のなかの100人』金素天著 前田真彦訳明石書店入門書
3.『人物韓国史上・下』麗羅著徳間文庫入門書
4.『人物朝鮮の歴史』李離和著 高演義・舘野等訳明石書店入門書
参考URL
質疑応答
秋学期開講期間中の毎週火曜日3限。朝鮮史や人物史の勉強方法など様々な質問や相談に応じます。ただし、事前予約のこと。
備考
朝鮮半島の歴史は、東洋史専攻者のみの科目ではありません。また神話時代から近現代にかけて幅広く講義をするので、時代や分野に関係なく、対象年次以上の歴史学科のすべての学生はどなたでも受講することができます。多くの学生の履修を望みます。
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更新日付2017/02/16 14:44:20