開講年度2017
科目名日本の文化と社会Ⅱ/特定主題科目Ⅲ-Ⅱ
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者岡田 千昭
単位数2
曜日・時限秋学期 水曜日 4時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
国家総力戦構想と永田鉄山
授業の概要
昭和10年8月、陸軍軍務局長・永田鉄山が陸軍省内で斬殺された。永田は中堅幕僚時代、陸軍は組織として政治を動かすべきであるとして、一夕会を結成した人物である。彼の政策構想は、同志であった石原莞爾、武藤章、田中新一らにどう継承され、また分岐していったのか。昭和初期から敗戦までの昭和陸軍の興亡を追究するものである。授業はテキスト・文献史料及び映像資料を活用する。
授業の到達
目標
日本史学にとって形成された歴史観と史料の読み方・解釈などの研究方法を身に付けることができるようになる。日本史学の視座からいろいろな社会現象を分析する力を養うことができるようになる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス、授業方針及び内容の説明予習:シラバスを読み、授業内容をあらかじめ把握する(20)
復習:授業内容の全体像を確認する(20)
2昭和陸軍の台頭の説明予習:陸軍が政治力をもってきた経過をテキストで把握する(30)
復習:陸軍内部の各派閥の結成をテキスト・ノートで深く理解する(30)
3宇垣軍縮と一夕会の形成についての説明予習:宇垣軍縮の歴史的意義をテキストで把握する(50)
復習:二葉会・木曜会・一夕会の内容を深く理解する(50)
4満州事変から五・一五事件への道程を辿る予習:柳条湖事件と陸軍中央の動向をテキストで把握する(40)
復習:満州事変の事実関係の理解を深める(50)
5永田鉄山の陸軍構想の説明予習:永田鉄山の政治理念をテキストで把握する(30)
復習:鉄山の国家総動員論を深く理解する(30)
6総力戦体制とは何か予習:総力戦体制構築の難しさをテキストで把握する(30)
復習:日本の国力の貧弱さと第一次世界大戦の影響を理解する(30)
7皇道派と統制派の対立と永田鉄山の暗殺予習:隊付青年将校と陸軍中央幕僚との対立をテキストで把握する(30)
復習:永田鉄山没後の陸軍の動向を理解する(50)
8石原莞爾と大陸政策についての説明予習:石原莞爾の政戦略の内容をテキストで把握する(40)
復習:華北分離工作の内容について深く理解する(40)
9石原の対ソ戦略と対中国政策の転換について予習:陸軍の想定敵国ソ連の動向をテキストで把握する(30)
復習:南北並進の「国策の基準」の内容を理解する(30)
10盧溝橋事件における石原莞爾と武藤章の対立について予習:盧溝橋事件の内容をテキストで把握する(30)
復習:石原莞爾と武藤章の路線の違いを理解する(30)
11日中戦争の展開と東亜新秩序の形成について予習:日中全面戦争に発展した理由をテキストで把握する(50)
復習:近衛内閣の政治的役割について深く理解する(30)
12欧州大戦と日独伊三国同盟の影響の説明予習:日独伊三国同盟が日米戦に発展した理由をテキストで把握する(50)
復習:ドイツ電撃戦の成功と日本の戦略論の関係を理解する(50)
13南進論と独ソ戦の衝撃について予習:日本が南進論をとった詳しい理由をテキストで把握する(30)
復習:独英戦と独ソ戦の結末について深く理解する(30)
14日米交渉と対米開戦について予習:日米交渉の政治的意図をテキストで把握する(30)
復習:陸軍の戦争指導方針についての理解を深める(30)
15授業のまとめ予習:落日の日本陸軍の現実を直視する(60)
復習:試験対策として授業内容を総点検する(60)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験 90%、授業態度 10%。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『『昭和陸軍の軌跡』』川田稔中央公論新社1015円9784121021441
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.その都度指示する
参考URL
質疑応答
質問は講義教室もしくはオフィスアワーの時間に2513研究室において、面談にて受け付ける。
備考
シラバスは状況により変更することがあります。
授業外の学修は予習に重点をおき、テキストを熟読玩味し、ポイントを把握してから授業に臨むこと。
復習は重要文献の理解や史料の解釈の仕方を体認すること。
画像
ファイル
更新日付2017/05/17 11:12:30