開講年度2017
科目名人間行動の理解Ⅰ/特定主題科目Ⅰ-Ⅰ
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者菅 さやか
金田 宗久
単位数2
曜日・時限秋学期 水曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
心理学実験入門
授業の概要
心理学ⅠおよびⅡでは、多くの理論や事象の紹介を行っていますが、各理論や事象は、実験や調査で得られたデータに基づいて説明が行われています。そこで、本講義では、受講生のみなさん自身に、実験者および実験参加者を体験してもらうことによって、仮説の検証に関する考え方からデータの収集方法および結果の解釈に至るまで、心理学の基本的な方法論についての理解を深めてもらいたいと思います。また、各実験課題が終わるごとに実験の方法と結果を報告するレポートを作成することにより、適切なデータ報告の方法を習得してもらいます。
授業の到達
目標
本講義を履修することで、以下のような力を身に着けることを目標とします。
<知識>心の仕組みや働きを明らかにするための様々な方法論を概説することができる。
<態度>心の仕組みや働きを明らかにするための科学的な手続きと正確なデータ収集の重要性を認識する。
<技能>厳密な手続きに基づいてデータを収集し、そのデータを用いて論理的な報告書 (レポート) を作成することができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス、心理学実験の考え方について
講義スケジュールを確認した後、心理学実験の基本的な考え方について学びます。
【予習】「心理学基礎実験を学ぶ」第1章を読む(60)
【復習】独立変数と従属変数、要因と水準、参加者間要因と参加者内要因についての理解を確かめる(60)
2ミュラー・リヤー錯視1
ミュラー・リヤー図形を用い、図形の規則的な変化が錯視に及ぼす影響を調べるための実験を行います。
【課題】収集したデータをエクセルに入力する(30)
3ミュラー・リヤー錯視2
第2回の講義で収集したデータに基づき、グラフを描き、結果の解釈を行います。
【課題】レポートを完成させる(120)
4大きさの恒常性1
「大きさの恒常性」と呼ばれる現象がどのような条件で起こるのかを検証し、人間の視覚の仕組みを明らかにします。
【課題】収集したデータをエクセルに入力する(30)
5大きさの恒常性2
第4回の講義で収集したデータを用いて、恒常度指数を算出し、結果の解釈を行います。
【課題】レポートを完成させる(120)
6鏡映(鏡像)描写1
鏡に映る自分の手を見ながら迷路をたどるという課題を用い、学習の仕組みや上達の過程を明らかにします。
【課題】収集したデータをエクセルに入力する(30)
7鏡映(鏡像)描写2
第6回の講義で収集したデータに基づき、グラフを描き、結果の解釈を行います。
【課題】レポートを完成させる(120)
8系列位置効果1
記憶のメカニズムを明らかにするための実験を行います。
【課題】収集したデータをエクセルに入力する(30)
9系列位置効果2
第8回の講義で収集したデータに基づき、グラフを描き、結果の解釈を行います。
【課題】レポートを完成させる(120)
10心理尺度の構成1
社会的事象に対する態度を測定するための尺度 (=物差し)を構成します。第10回では、何に対する態度を測定するかを考えます。
【課題】態度を測定するための質問項目の候補を15個考える(60)
11心理尺度の構成2
態度を測定するために用いる質問項目を考え、決定していきます。普段アンケートなどで目にする質問紙の作り方を学びます。
【課題】家族や友人などに対し、作成した質問紙への回答を求め、データ収集をする(60)
12心理尺度の構成3
収集したデータをエクセルに入力し、集計を行います。各質問項目が、態度を測定する尺度として妥当なものであったかを検証します。
【課題】レポートを完成させる(120)
13潜在態度1
意識にはのぼらない潜在的な態度を明らかにするための実験を行います。
【課題】収集したデータをエクセルに入力する(30)
14潜在態度2
第13回の講義で収集したデータに基づき、結果の解釈を行います。
【課題】レポートを完成させる(120)
15まとめ
心理学実験の方法論を復習します。
    
評価方法・基
準(評価割合)
実験レポート60点 (10点×6課題) と授業への取り組み等の平常点40点の合計で評価します。
遅刻は3点、欠席は7点の減点とします。
実験レポートを1つでも提出しなかった場合には失格とします。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『心理学基礎実験を学ぶ-データ収集からレポート執筆まで』大和田智文・鈴木公啓北樹出版2400円+税978-4779304835日進キャンパスの成文堂で購入できます。
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『教材心理学』木下富雄他ナカニシヤ出版貸し出します
2.『心理学のための実験マニュアル-入門から基礎・発展へ』利島保・生和秀敏北大路書房貸し出します
参考URL
質疑応答
質問などがある場合は、講義中でも遠慮なく聞いてください。不明な点をそのままにしておくと、間違った手続きで実験や調査を進めてしまう可能性がありますので、不明な点は随時聞くようにしてください。
備考
本講義はWeb抽選による上限30名の受講者数調整科目です。以下の条件に当てはまる人物の受講を期待します。
1. 心理学ⅠまたはⅡの単位を既に修得している者
2. 遅刻、欠席をしない者 (ペアやグループで実験を行うため、原則として遅刻・欠席厳禁とします)
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更新日付2017/02/15 15:25:03