開講年度2017
科目名歴史学Ⅱ
科目ナンバー
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者安原 功
単位数2
曜日・時限秋学期 火曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
武士の誕生と鎌倉幕府
授業の概要
 以前は東国武士と鎌倉幕府は新時代の担い手として高い評価が与えられていました。しかし現在では武士、とりわけ東国武士の極度の暴力性や鎌倉幕府の植民地的支配の拡大が批判されています。源頼朝を生んだ河内源氏を中心に、武士の誕生と幕府成立にいたる歴史を学びます。
 なお頼朝の母親が熱田神宮の女性である一方で、美濃・尾張源氏は朝廷や貴族との関係が深く、平治の乱・承久の乱・後醍醐天皇の挙兵では重要な活躍をしました。東国暴力集団に立ち向かったその意義についても学びます。
授業の到達
目標
日本文化と武士文化を関連付けられるようになる。
忘れられた郷土の英雄を説明できるようになる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1「日露戦争と近代武士像の成立」、ガイダンス
○一般的な武士像が日露戦争後に作られた虚像であることを学びます
・近代武士像の成立、・現在の武士像
【予習】シラバスを読み、授業の概要を把握しておく(20) 
【復習】武士像の成立について授業内容をまとめる(20)
2「武士の誕生」
○都の軍事貴族と農村武士の出現を学びます
・軍事貴族、・富豪層の武装化
【予習】教科書第1章-1中の「武士のはじまり」と配布資料を熟読し、内容を確認する(30)
【復習】都と農村の二つの視点で授業内容をまとめる(30)
3「将門・純友の乱」
○武士の棟梁を生み出した将門・純友の乱を学びます
・海賊・山賊の活発化、・乱の背景と影響
【予習】教科書第1章-1中の「経基と承平・天慶の乱」と配付資料を熟読し、内容を確認する(30)
【復習】乱の背景と歴史的結果を中心に授業内容をまとめる(30)
4「前九年の役」
○陸奥国司源頼義の陰謀を学びます
・奥州の情勢、・前九年の役、・河内源氏と東国武士
【予習】教科書第2章-3を熟読し、内容を確認する(30)
【復習】乱の原因および東国武士との関係に注意して授業内容をまとめる(30)
5「後三年の役-三河伴氏」
○後三年の役と三河武士の原像を学びます
・後三年の役、・三河伴氏
【予習】教科書第3章-1・2を熟読し、内容を確認する(30 )
【復習】義家と東国武士の関係に注意して授業内容をまとめる(30)
6「院政成立と河内源氏の内紛」
○河内源氏の内紛と勢力失墜について学びます
・義家・義綱兄弟、・対馬守源義親の反乱
【予習】教科書第3章-3、第4章-1を熟読し、内容を確認する(40)
【復習】白河院・摂関家との関係に留意して授業内容をまとめる(30)
【課題】1~6回をまとめる(120)→第7回に提出
7「1~6回の振り返りと絵巻物に描かれた武士像」
○[前半]武士の誕生と河内源氏の展開を簡単に整理します/[後半]絵巻物の武士像を考えます
・まとめ、・『後三年合戦絵巻』『男衾三郎絵巻』『平治物語絵巻』『蒙古襲来絵詞』
【予習】1~6回のまとめ(第6回課題と同一、第8回にコメン トを付けて返却)
【復習】講義を踏まえて1~7回を整理し直す(70)
8「河内源氏再興の試み」
○源為義の勢力回復策を学びます
・振り返りの返却、・源為義と摂関家、・義朝と東国
【予習】教科書第4章-2・3を熟読し、内容を確認する(40)
【復習】義朝と関東の関係に注意して授業内容をまとめる(30)
9「源義朝と熱田大宮司家」
○為義の子の義朝の中央進出、熱田大宮司家との結婚を尾張・三河国の情勢も踏まえて学びます
・熱田大宮司家、・尾張三河国の情勢
【予習】教科書第5章-1を熟読し、内容を確認する(20)
【復習】政治状況に注意して授業内容をまとめる(30)
10「保元の乱」
○乱の背景と経過、結果について学びます
・摂関家の内部分裂、・天皇家の内部対立、・保元の乱
【予習】教科書第5章-2・3を熟読し、内容を確認する(40)
【復習】政治対立の整理、義朝の下に参集した武士の性格を中心に授業内容をまとめる(30)
11「平治の乱」
○乱の背景と河内源氏の決定的没落について学びます
・義朝の政治的立場、・乱の経過と乱後
【予習】教科第6章を熟読し、内容を確認する(50)
【復習】義朝の政治的立場、参集した武士の性格に注意して授業内容をまとめる(30)
12「源平合戦の実像」
○戦闘方法の変化やその原因を学びます
・戦闘方法の変化、・素人武士の大量参戦
【予習】教科書「むすび」を熟読し、内容を確認する(30)
【復習】大量参戦した主体とその目的を中心に授業内容をまとめる(30)
13「内乱と鎌倉幕府の成立」
○鎌倉幕府の本質について学びます
・奥州藤原氏の滅亡、・承久の乱、・鎌倉幕府の性格
【予習】配付資料を熟読し、内容を確認する(30)
【復習】授業内容のまとめと定期試験対策として1~13回を見直す(60)
14「美濃・尾張源氏の盛衰」
○美濃・尾張源氏の栄光と敗北を学びます
・美濃・尾張源氏、・平治の乱、・源平合戦、・承久の乱と後醍醐挙兵
【予習】配付資料を熟読し、内容を確認する(30)
【復習】定期試験対策として1~14回全体を整理し直す(120)
15「授業のまとめ」
○8~14回を中心に授業全体を振り返り、整理・補足します
【予習】1~14回全体のまとめを作成(第14回の課題と同一)
【復習】理解できているか再確認した後、知識として定着させる(180)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験(80%)と授業態度(毎回のまとめ、1~6回のまとめ、20%)
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『河内源氏 頼朝を生んだ武士本流』元木泰雄中央公論新社800+税978-4121021274
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『源平合戦の虚像を剥ぐ 治承・寿永内乱史研究』川合康講談社960+税978-4062919883
参考URL
質疑応答
質問は授業の最後のまとめに付記してください。授業の前後に直接質問していただいてもかまいません。
備考
復習とは別に、授業の最後に簡単にまとめを書いて提出していただきます。質問や意見・感想があれば付記してください。次回の最初にお答えしたりご紹介します(時間には留意しますが、質問・意見によっては若干シラバスに影響がでる回もあるかもしれません)。
授業中は携帯電話・スマートフォンの操作、私語は厳禁です。
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更新日付2017/02/10 17:01:12