開講年度2017
科目名実習:歯周治療の基礎
科目ナンバー
開講学科歯学部歯学科 2002-2014年度入学
(全)開講学科歯学部歯学科 2002-2014年度入学
部門専門  
開講種別春学期
対象学年4年
担当者三谷 章雄
実務経験教員
関連性が高いディプロマ・ポリシー
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 3時限
春学期 月曜日 4時限


コーディネーター
担当講座
歯周病学講座
担当者
主任教授:三谷章雄
インストラクター:福田光男、菊池 毅、山田章三、林潤一郎、山本弦太、菱川敏光、相野誠、藤村岳樹、西田英作、神谷洋介、伊澤有郎、小林周一郎、岡部栄治郎、岩村侑樹、後藤久嗣、鈴木佑基、岡田康佑、須川雄司、三宅永莉子ほか
授業の概要
(目的)
「歯周組織の常態、病態と病因」・「歯周疾患の診断と治療法」講義の知識を基礎に、模型実習を通して、歯周治療において必要とされる基本的術式の習得を目的とする。
教材(教科書、
参考書等)
基礎実習帳

歯周病学基礎実習動画(日本歯周病学会監修)
http://www.perio.jp/news/basic_practice.shtml

『参考書』
○「臨床歯周病学 第2版」 医歯薬出版
○「最新の歯周外科手術をマスターしよう!」野口俊英編 第一歯科出版
○「歯周治療の指針2015」日本歯周病学会編 医歯薬出版
○「歯科放射線学 第5版」 医歯薬出版
講義(実習)
の方法・形式
6班編制にて実習を行う。スライドや各班のインストラクターによる示説の後、模型実習を行う。
必要機器
資料閲覧用PCまたはタブレット(8インチ以上)
課題
(定期試験・
レポート試験・
授業内試験)の
フィードバック方法
講義・実習
講義(実習)項目・一般目標(GIO)講義(実習)内容・到達目標(SBOs)・
予習・復習
担当者
1,2エックス線写真の読影

一般目標(GIO)
歯周病の病態を把握できるようになるため、エックス線写真の読影法を修得する。
到達目標(SBOs)
1)健常な歯周組織のエックス線写真所見を抽出できる。
2)歯周病に関連するエックス線写真所見を抽出できる。
3)エックス線写真検査の結果を説明できる。

第1回
予習: 実習帳の該当ページ、3年次「歯周組織の常態、病態と病因」13回「歯周病の検査3(エックス線写真の読影法)」の講義配付資料および教科書を用いて、歯周病の診断に必要な所見・内容を確認する。(40分)
復習:実習帳で理解の不足している部分に書き込みを行い、疑問点を整理する。(30分)
分かりにくかった所見を中心に参考書(歯科放射線学 第5版)を用いて確認を行い実習帳にまとめる。(20分)

第2回
予習:実習帳の該当ページを確認し、第1回の内容で理解の不足している部分を確認し、疑問点を抽出する。(30分)
復習:理解の不足している部分に書き込みを行い、疑問点を整理する。(30分)
関連分野の配布プリント・教科書・参考書と実習帳をあわせて、エックス線写真に現れる歯周病の病態への理解を深め、実習帳にまとめる。(30分)

E-3-3)-(3)- ①, ②
F-7-3)- ①, ②
三谷章雄ほか
3, 4歯周組織検査

一般目標(GIO)
歯周病の病態を把握できるようになるため、歯周組織検査の方法を修得する。
到達目標(SBOs)
1)プロービング圧を考慮した適切なプロービングができる。
2)プロービングデプス、クリニカルアタッチメントレベル、動揺度の測定ができる。
3)ウォーキングプロービングが理解できる。
4)歯周組織検査の結果を説明できる。

第3回
予習:実習帳の該当ページ、3年次「歯周組織の常態、病態と病因」11回「歯周病の検査1(歯周組織検査)」の講義資料を読み、プロービングの方法と、歯周組織精密検査の記入表を確認し、実習内容を把握する。(30分)
6点法の歯周組織検査、プロービングデプス、アタッチメントレベルについて、教科書の該当ページを読み、方法を理解する。(15分)
歯周病学会基礎実習動画:A-1. プロービング を視聴し実際の動作・操作を理解する。(15分)
復習:理解の不足している部分に実習帳に書き込みを行い、疑問点を整理しまとめる(15分)
6点法の歯周組織検査、プロービングデプス、アタッチメントレベルについて、教科書の該当ページを読み、方法を理解する。(15分)

第4回
予習:第3回に出来なかったことを確認し、課題事項をまとめる。(30分)
歯周病学会基礎実習動画:A-1. プロービング を視聴し実際の動作・操作を理解する。(10分)
復習:教科書・参考書と実習帳に加えて、3年次「歯周組織の常態、病態と病因」2・3回「歯周組織1・2」の内容を復習し、プロービングデプスとアタッチメントレベル、歯周組織の構造について、実習帳にまとめる。(50分)

E-3-3)-(3)- ①, ②, ③
F-7-3)- ① 
三谷章雄ほか
5,6口腔清掃法

一般目標(GIO)
口腔衛生指導を行えるようになるため、模型を使用して、口腔清掃法を修得する。
到達目標(SBOs)
1)ブラッシングの目的が説明できる。
2)各種ブラッシング法を実践できる。
3)歯間清掃用具の使用法を実践できる。

第5回
予習:実習帳の該当ページ、4年次「歯周疾患の診断と治療法」3回「歯周基本治療2(機械的・化学的プラークコントロール)」の講義資料を読み実習内容を確認する。(30分)
歯周病学会基礎実習動画:B-2-1. 口腔清掃 ブラッシング、B-2-2. 口腔清掃 フロッシング を視聴しブラッシング法の基本および歯間部清掃用具の使用法について確認する。(20分)
復習:理解の不足している部分の実習帳に書き込みを行い、疑問点を整理し、まとめる。(20分)
各種ブラッシング法を実践して確認を行う。(20分)

第6回
予習:第5回の内容で出来なかったことを確認し、課題事項をまとめる。(20分)
各種電動歯ブラシの歯周治療における効果について、教科書の該当ページを読む。(20分)
復習:電動歯ブラシの種類と特徴についてまとめる。(10分)
4年次「歯周疾患の診断と治療法」2回「歯周基本治療1(炎症性因子の診断と原因除去療法による治癒)」、3回「歯周基本治療2(機械的・化学的プラークコントロール)」の配布プリント・教科書・参考書と実習帳より、歯周治療におけるプラークコントロールの理解を深め、実習帳にまとめる。(40分)

E-3-3)-(3)- ①, ②, ③
F-7-3)- ③
三谷章雄ほか
7,8,9スケーリング・ルートプレーニング

一般目標(GIO)
適切なスケーリング・ルートプレーニングを実践できるようになるため、天然抜去歯、模型を用いて手用スケーラーの操作方法を修得する。
到達目標(SBOs)
1)プローブを用いた歯石の検査ができる。
2)適切なスケーラーの持ち方、動かし方ができる。
3)処置部位に合わせて、適切なポジションをとることができる。
4)歯石除去および歯根面の滑沢化ができる。
5)キュレット型スケーラーの研磨(シャープニング)ができる。

第7回
予習:実習帳の該当ページ、4年次「歯周疾患の診断と治療法」3回「歯周基本治療2(機械的・化学的プラークコントロール)」の講義資料を読み実習内容を確認する。(30分)
歯周病学会基礎実習動画:B-3-1. スケーリング(スケーラー種類 スケーリング手順)、B-3-2. スケーリング(ハンドスケーリング上顎)、B-3-4. スケーリング シャープニング を視聴しスケーリング・ルートプレーニングの基本について確認する。(45分)
復習:実習帳に理解の不足している部分、技術的に難しかった内容などを書き込み、次回以降の課題を整理する。(15分)

第8回
予習:第7回の内容で出来なかったことを確認し、課題事項をまとめる。(30分)
歯周病学会基礎実習動画: B-3-2. スケーリング(ハンドスケーリング上顎)、B-3-3. スケーリング ハンドスケーリング下顎、B-3-4. スケーリング シャープニング を視聴しスケーリング・ルートプレーニングの基本について確認する。(30分)
復習:実習帳に理解の不足している部分、技術的に難しかった内容などを書き込み、次回以降の課題を整理する。(30分)

第9回
予習:第7回、第8回の内容を復習し、課題事項をまとめる。(20分)
歯周病学会基礎実習動画: B-3-2. スケーリング(ハンドスケーリング上顎)、B-3-3. スケーリング ハンドスケーリング下顎 を視聴しスケーリング・ルートプレーニングの基本について確認する。(30分)
スケーリング時のポジションを理解する。(10分)
復習:関連分野の配布プリント・教科書・参考書と実習帳をあわせて理解を深め、実習帳にまとめる。(30分)

E-3-3)-(3)- ①, ②, ③
F-7-3)- ④
三谷章雄ほか
10,11咬合の診査と咬合調整

一般目標(GIO)
咬合が関与する病態への対応を理解するため、模型を用いて咬合の検査および咬合調整を実践する。
到達目標(SBOs)
1)咬頭嵌合位、側方位、前方位について理解できる。
2)咬合異常(早期接触や側方運動時における干渉)を検査し、記録することができる。
3)検査結果に基づいた咬合調整が実践できる。

第10回
予習:実習帳の該当ページを読み咬頭嵌合位の咬合接触の検査および咬合調整について確認する。(20分)
4年次「歯周疾患の診断と治療法」4回「歯周基本治療3(口腔習癖と咬合性外傷の診断と治療)」、5回「歯周基本治療4(咬合調整と暫間固定)」の内容を復習する。(20分)
側方運動について理解する。(10分)
歯周病学会基礎実習動画:B-4-1. 咬合検査 中心咬合位、B-4-2. 咬合検査 側方運動 を視聴し咬合検査及び咬合調整の方法について確認する。(20分)
復習:理解の不足している部分の実習帳に書き込みを行い、疑問点を整理し、まとめる。(10分)
咬合性外傷と咬合接触の状態について考察する。(10分)

第11回
予習:第10回の内容で出来なかったことを確認し、課題事項をまとめる。(20分)
4年次「歯周疾患の診断と治療法」4回「歯周基本治療3(口腔習癖と咬合性外傷の診断と治療)」、5回「歯周基本治療4(咬合調整と暫間固定)」の内容を復習する。(20分)
歯周病学会基礎実習動画:B-4-2. 咬合検査 側方運動、B-4-3. 咬合検査 前方運動 中心滑走 を視聴し検査及び咬合調整の方法について確認する。(20分)
復習:理解の不足している部分の実習帳に書き込みを行い、疑問点を整理する。あわせて歯周治療における咬合調整について考察し、実習帳に記載する。(30分)

E-3-3)-(3)- ①, ②, ③
F-7-3)- ①, ②
三谷章雄ほか
12暫間固定

一般目標(GIO)
咬合が関与する病態への対応を理解するため、模型を用いて暫間固定を実践する。
到達目標(SBOs)
1)A-splint(ワイヤーレジン固定)が実践できる。
2)エナメルボンディングレジン固定を理解する。

予習:実習帳の該当ページ、4年次「歯周疾患の診断と治療法」5回「歯周基本治療4(咬合調整と暫間固定)」の配付資料を読み実習内容を確認する。(15分)
歯周病学会基礎実習動画:B-5-1. 暫間固定 接着性レジン固定法、B-5-2. 暫間固定 A-splint を視聴し暫間固定の方法について確認する。(15分)
復習:理解の不足している部分の実習帳に書き込みを行い、疑問点を整理し、まとめる。(20分)
暫間固定に用いる材料について歯科理工学分野の復習を行う。(20分)
永久固定(口腔機能回復治療)について教科書の該当ページを読む。(20分)

E-3-3)-(3)- ①, ②, ③
F-7-3)
三谷章雄ほか
13歯周外科1

歯肉切除術
一般目標(GIO)
切除療法を理解するため、模型を用いて歯肉切除術を実践する。
到達目標(SBOs)
1)外斜切開ができる。
2)歯肉ばさみやメスを用いた歯肉整形ができる。
3)創面の保護(歯周パック)ができる。

予習:実習帳の該当ページ、4年次「歯周疾患の診断と治療法」6回「歯周外科手術1(総論:診断・目的・分類)」7回「歯周外科手術2(切除療法と組織付着療法)」の配付資料を読み実習内容を確認する。(20分)
歯周病学会基礎実習動画 C-3. 歯肉切除 を視聴し歯肉切除術の方法について確認する。(10分)
替え刃メスの種類と歯周パックの材質について教科書を読み確認する。(10分)
復習:実習帳で理解の不足している部分に書き込みを行い、疑問点を整理する。(20分)
外斜切開を用いる術式と適応症、病態と治癒形態について実習帳にまとめる。(30分)

E-1-4) ④, ⑤
E-3-3)-(3)- ①, ③, ④, ⑤
F-7-3)
三谷章雄ほか
14歯周外科2

フラップ手術
一般目標(GIO)
組織付着療法を理解するため、模型を用いてフラップ手術を実践する。
到達目標(SBOs)
1)内斜切開ができる。
2)メスや骨膜剥離子を用いた歯肉弁の形成ができる。
3)縫合(外科結び)ができる。

予習:実習帳の該当ページ、4年次「歯周疾患の診断と治療法」6回「歯周外科手術1(総論:診断・目的・分類)」7回「歯周外科手術2(切除療法と組織付着療法)」の講義資料を読み実習内容を確認する。(15分)
歯周病学会基礎実習動画 C-1. オープンフラップキュレッタージ を視聴しフラップ手術の方法について確認する。(20分)
組織付着療法による治癒形態について確認する。(10分)
縫合のしかたについて、実習帳や教科書・参考書を確認する。(10分)
復習:実習帳で理解の不足している部分に書き込みを行い、疑問点を整理する。(15分)
フラップ手術を振り返り、再生療法の術式について4年次「歯周疾患の診断と治療法」8回「歯周外科手術3(歯周組織再生療法)」の資料を参考に実習帳にまとめる。(20分)

E-1-4) ④, ⑤
E-3-3)-(3)- ①, ③, ④, ⑤
F-7-3)
三谷章雄ほか
15実習理解度の評価および補足
第1〜14回の実習項目についての理解度の判定と、理解・経験・技術が不足している項目について補足を行う。
予習:実習帳を振り返り、実習項目全体を復習する。(30分)
実習の不足分に関して確認を行う。(10分)
実習帳で理解の不足している部分の書き込み・疑問点が解決しているか確認する。(40分)
復習:実習全体を通して実習項目の内容が記憶に定着するよう、実習帳のまとめを行う。(20分)
三谷章雄ほか
留意事項
・実習を行う上で、適切な服装や態度でのぞむこと。
・実習内容を滞りなく行うため、また、実習内容の理解を深めるために、シラバスで指定された予習及び復習に努めること。
授業以外の
学習方法
歯周病学会ホームページの動画や実習帳、シラバスを参考にしながらの予習復習が必要である。また関連項目について、講義の内容や教科書、図書館配架の参考書、指定図書などを参照の上、能動的に学習すること。学習する上で不明な点についてはオフィスアワーに教員を訪ねてもよい。(オフィスアワー:平日16:30〜18:00 末盛北館6階歯周病学講座研究室)
成績評価方法
出席状況、実習態度、各回の実習項目の採点、実習内容の理解度、実習試験の結果等を総合的に評価する。 
参照ホーム
ページ
1.歯周病学基礎実習動画|日本歯周病学会
画像
ファイル
更新日付2017/03/03 16:21:21