開講年度2017
科目名税法
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年2年
担当者川井 和子
単位数2
曜日・時限春学期 火曜日 4時限
キャンパス名城公園キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
税法の基本的事項の学修
授業の概要
国民が安心して暮らせる社会のために税金は不可欠である。日本国憲法は納税の義務を定めるとともに、租税の賦課徴収は法律の定めによることとする(租税法律主義)。
わが国では、主たる国税について申告納税方式を採用していることから、国民は租税法に基づいて自らの税金は自ら計算して納めるのである。したがって、税に関する知識は不可欠であるといえる。
本講義では、最近の租税に関する事例を題材として、租税法の基本原則、租税法の解釈・適用、租税回避行為とその否認、税金の種類と計算方法、申告と納税、税務調査と不服申立てなど基本的事項の修得をねらいとする。
授業の到達
目標
租税法を学びリーガルマインドを身につけることを目標とする。租税法律主義と租税公平主義という租税法の2つの基本原則をふまえ、最近の租税に関する事例などを通じて、租税法の基礎知識を修得し、経済取引における予測可能性に資するためのスキルを養うことを目指す。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1租税法を学ぶ意義最近の租税に関するニュースを点検し、それについて考えてくること。・60分
※授業時間外学習は復讐を中心とする(2回~15回まで同じ)。
2租税の意義と歴史・憲法と租税法リーガルマインドについて考えること。
前回の授業の復讐と新聞やインターネットの租税に関するニュースを確認すること(次回以降も同じ)。・60分
3租税法の基本原則Ⅰ・租税公平主義租税の意義、そして、憲法と租税法の関係について理解すること。・60分
4租税法の基本原則Ⅱ・租税法律主義租税公平主義について端的に説明することができるようにすること。・60分
5租税法律主義と租税公平主義の対立―武富士事件租税法律主義について端的に説明することができるようにすること。・60分
6租税法の解釈・適用租税法の基本原則である租税法律主義と租税公平主義の関係について理解し、その対立について考えてくること。・60分
7税務通達と租税法律主義租税法の解釈・適用のあり方について理解し、不確定概念や借用概念の解釈についての考え方を理解する。・60分
8節税・租税回避・脱税税務通達の意義を理解したうえで、いわゆる通達課税と租税法律主義との関係について考えてくること。60分
9租税回避行為の否認租税負担の減少行為に関する3つの類型について理解してくること。60分。
10租税の種類と計算方法(1)所得税の意義と計算租税回避行為の否認とは何か。その否認の方法について学んだことを理解してくること。・60分
11租税の種類と計算方法(2)所得税の意義と計算所得税の計算構造について理解してくること。・60分
12租税の種類と計算方法(3)法人税の意義と計算所得税法における所得区分の意義について理解するとともに、その論点について考えてくること。60分
13.租税の種類と計算方法(4)相続税の意義と計算法人税の計算構造について理解し、益金概念、損金概念について考え、企業会計における利益と法人税における所得との違いを理解する。・60分
14申告と納税-申告納税方式と賦課課税方式相続税の計算方法について理解し、民法上の相続財産と相続税法上の相続財産との違いについてその概要を理解してくること。
15税務調査と不服申立て・納税者の権利保護わが国が採用する申告納税制度と租税法律主義との関係について考えてくること。60分
    
評価方法・基
準(評価割合)
適宜、小レポートを作成・提出する(30%評価)。定期試験を実施する(70%評価)。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『リーガルマインド租税法[第4版]』増田英敏成文堂3780円978-4-7923-0549-9基本的にこのテキストに即して授業を進める。
2.『やさしい税金教室(平成28年度版)』日本税理士会連合会各自下記参考URL
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『租税判例百選[第6版]』中里実ほか有斐閣2808円978-4-641-11529-3重要判例教材
参考URL
1.日本税理士会連合会「やさしい税金教室(平成28年度版)」税金の種類、身近な税とのかかわりについてわかりやすく説明されている。印刷して持参のこと。
質疑応答
質疑応答は、授業終了後及びオフィスアワーに研究室にて行う。
オフィスアワー:水曜日15時00分~16時00分:名城公園キャンパス2915研究室
備考
(1)国その他の公共機関により提供される様々な公共サービスの財源のほとんどは、私たちが負担する税金によって賄われている。本講義の受講にあたっては、この科目が扱う税金の使われ方とその徴収の在り方について強い関心があることが望ましい。
(2)授業中の私語は厳禁とし、入退室しないことを原則とする。また、すべての携帯電話操作を禁止する。
(3)教科書は必ず授業に臨むにあたり準備し、講義の際には、ノートとともに忘れず持参すること。
画像
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更新日付2017/05/15 15:41:34