開講年度2017
科目名少年法(手続)
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年3年
担当者服部 朗
単位数2
曜日・時限春学期 木曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
少年司法手続の仕組み
授業の概要
まず、少年非行を表面的にとらえるのではなく、その背景を考える視点を育てる。
その上で、少年司法手続の特徴を、成人の刑事司法手続と比較しながら、また、司法と福祉との交錯という問題意識を持ちながら学ぶ。
最後に、少年法改正の内容を、その社会背景を含めて理解する。
学期を通じ、法的な視点だけでなく、心理学や社会学的な視点も含む「融合分野としての少年法」をとらえていきたい。
授業の到達
目標
少年非行の背景を考える視点を育て、少年司法手続の流れとその特徴を理解した上で、少年法のあり方について自分の意見をつくる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1オリエンテーション
少年非行の動向
【予習】法学ガイドブックの「少年法」の部分を読む(30)
【復習】資料「非行の動向」を再読し、メディア情報との差異について考える(60)
2少年法の対象
とくに虞犯規定の存廃をめぐって
【予習】少年法3条1項を読む(20)
【復習】資料を再読し、虞犯規定の存廃について考え、自分の意見を持つ(60)
3非行の背景(1)【予習】資料「非行の原因」を一読する(60)
【復習】ケースをもとに、非行の背景を考察する(60)
4非行の背景(2)【予習】ケースをもとに、非行の背景を考察する(60)
【復習】非行の背景について自分の行った考察をレビューし、他の考察の可能性について考える(60)
5少年司法手続(1)
手続全体の概観
【予習】資料「少年司法手続の流れ」に目を通す(60)
【復習】資料を再読し、少年司法手続の流れについて確認する(30)
6少年司法手続(2)
事件送致の方式:全件送致主義の理念と簡易送致の運用
【予習】少年法41条、42条1項、刑訴法246条、248条を読む(30)
【復習】資料を再読し、全件送致主義の理念を確認し、簡易送致の運用のあり方を考える(60)
7少年司法手続(3)
調査の目的、要保護性とは何か
【予習】少年法8条、9条を読む(20)
【復習】少年事件では、なぜ社会調査を行うか。その理由を説明できるようにする(60)
8少年司法手続(4)
家裁調査官の仕事
【予習】家裁のHPを見て、家裁調査官の仕事内容について調べる(30)
【復習】実際に、家裁調査官が、ケースにどのようにかかわるか、調査の目的との関連で整理する(60)
9少年司法手続(5)
観護措置、少年鑑別所の役割
【予習】少年法17条、少年鑑別所法を読む(60)
【復習】少年鑑別所の役割と仕組みを説明できるようにする(60)
10少年司法手続(6)
試験観察の現状と課題
【予習】少年法25条を読む(20)
【復習】試験観察とは何か、その現状を説明できるようにし、課題についても考える(60)
11少年司法手続(7)
少年審判(1) 刑事裁判との違い
【予習】事前配布された写真資料をみて、少年審判と刑事裁判との違いを、できるだけ多くあげる(60)
【復習】少年審判と刑事裁判との違いを、それぞれの原理・原則に照らして、説明できるようにする(60)
12少年司法手続(8)
少年審判(2) どのような決定を、どのような理由で選ぶか。
【予習】少年法18条、19条、20条、24条を読む(30)
【復習】仮想事例に対し、自分が裁判官なら、どのような決定を、どのような理由で選ぶか、自分の考えを示す(30)
13少年法改正(1)
少年法改正の歴史
【予習】資料をもとに、2000年少年法改正の概要をつかむ(60)
【復習】資料を再読し、大きな歴史の流れのなかで、少年法改正を捉えられるようにする(60)
14少年法改正(2)
少年法改正の社会背景
【予習】なぜ2000年少年法改正は行われたか、自分なりの仮説をたてて授業に臨む(60)
【復習】授業内容を振り返り、少年法改正の社会背景について再考する(60)
15少年法改正(3)
少年法制の展望、少年司法と市民参加
【予習】少年法の将来について、自分の意見を持って授業に臨む(60)
【復習】授業内容を参考に、少年法の将来について、さらに考える(60)
    
評価方法・基
準(評価割合)
学期中に行うレポートないし小テストの成績(30%)と定期試験の成績(70%)とを総合評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を配布する。』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
オフィスアワー: 木曜 17:00-18:00
備考
秋学期の「少年法(処遇)」は春学期の「少年法(手続)」を前提に進めるので、秋学期に「少年法(処遇)」の履修を予定している者は「少年法(手続)」を履修しておくのが望ましい。
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ファイル
更新日付2017/02/21 11:09:53