開講年度2017
科目名日本文化特講5(日本文化研究法)
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年2年
担当者神山 重彦
明園 劉作勝
石黒 淳
川名 淳子
木村 文輝
下川 玲子
高田 三枝子
竹下 修子
多門 靖容
単位数2
曜日・時限春学期 火曜日 5時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
各専攻分野の視点から日本文化のエッセンスを語る
授業の概要
日本文化学科はA(言語)、B(文学)、C(思想と芸術)、D(民俗と社会)の4領域から成り立ち、日本文化についての多元的な理解と研究方法の習得を目ざしています。この授業では学科の専任教員が、各々の専門領域から見た日本文化のエッセンスを講義します。秋にゼミ選択を控えている2年生は、必ず受講して欲しい(3~4年生も、もちろん受講可能です)。漢字検定受験準備の小テストおよび解説を、毎回行ないます。
授業の到達
目標
日本文化学科の全領域の学問の概略と、各専門分野からの基本的な見方が理解できます。休まずにすべての回を受講して、A(言語)・B(文学)・C(思想と芸術)・D(民俗と社会)、どの領域へ進むか、おおよその方向を定めましょう。
 
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1講義テーマ等ガイダンス
○15回のスケジュールを示し、注意事項を説明します。全教員が授業方針を一言ずつ述べます。
【予習】A(言語)、B(文学)、C(思想と芸術)、D(民俗と社会)の4領域を理解する。(60分)
【復習】配布した資料を熟読する。(60分)
2ことばの多様性と日本文化(高田三枝子)
○地域や社会の多様性は言語の多様性を生み出します。授業では、高田が特に興味を持つ音声の多様性を中心に話をします。また高田のゼミでこれまでの先輩たちが取り組んできた卒論のテーマを紹介し、中でも興味深い研究について詳しく取り上げます。
【予習】ことばの多様性について、具体的な事例を考えましょう。そこにどのような要因が関わっているかも、考えてみましょう。(30分)
【復習】プリントを読み、重要項目を確認しましょう。(30分)
3話しことばと日本文化(多門靖容)
○現代語の話しことばをトピックに授業をします。様々な表現のバリエーションから、どのような要因によって1つが選択されるかを考えることで、ことばと日本文化についての考察を深めます。
【予習】同じもの・ことを表すのに、いろいろな表現形がある事例を考え、書き出しておこう。(30分)
【復習】授業で書き込んだプリントを見直し、要点を再確認しよう。(30分)
4日本文学と日本文化(川名淳子)
○ 『源氏物語』を取り上げます。読み物としてのみならずこの物語は、日本の美術や工芸、演劇など様々な分野に影響を与え、多くの傑作が生まれています。
授業では現代の漫画にも受け継がれている中世以来の「源氏絵」の伝統を辿りつつ、この物語が日本文化の中でどのように捉えられてきたのかを考えます。
【予習】『新日本文学史』のような『源氏物語』について入門的に概説している書籍を読んでおく。(30分)
【復習】配布した資料を見直し、興味を持った『源氏物語』の巻々の内容を読んでみる。(60分)
5日本文学一般教養模擬テスト
○日本文学検定3級の模擬テストをおこない、答え合わせをします。
【予習】文学事典や文学史の本を読んでおく。(60分)
【復習】答案の正答・誤答それぞれにつき、文学事典や文学史で確認する。(60分)
6世界文学と日本文化(神山重彦)
○日本の神話・伝説・昔話を、外国の文学と対比・比較し、日本文化の特質を学びます。また、世界人類に共通する普遍的な物語についても考えます。
【予習】これまでに読んできた日本および外国の文学作品をふりかえる。(60分)
【復習】講義を聞いて関心を持った作品があれば、それを読んでみる。(60分)
7思想と日本文化(下川玲子)
○この授業では、「死刑」をめぐる議論について採り上げる。日本では死刑制度が維持されているが、世界の3分の2の国は死刑を廃止しており、国連の人権委員会はこの残虐な刑罰をやめるようにと日本政府に勧告をしている。近代の死刑廃止論の端緒イタリアのベッカリアの主張や、日本における死刑をめぐる状況や議論について論じる。
【復習】(60分)
関連文献の読書。(3時間)
8仏教思想と日本文化(木村文輝)
○仏教の基本思想を確認するとともに、それが日本文化の中でどのように受容、変容されたのかを、「悟り」「鎮め」「籠り」「祈り」という4つのキーワードをもとにして考察します。
【予習】1年生で履修した「宗教学Ⅰ・Ⅱ」にもとづいて、仏教の思想を復習しておいてください。(30分)
【復習】授業で書き留めたノートの内容を見直し、要点を再確認してください。(30分)
9仏教美術と日本文化1(石黒淳)
○仏教美術の理解を深めるために、仏教用語を学習します。
配布した資料に基づき、【予習】【復習】を行う。(120分)
10仏教美術と日本文化2(石黒淳)
○視覚教材を用いて、飛鳥時代の仏教美術を鑑賞し、学習します。
配布した資料に基づき、【予習】【復習】を行う。(120分)
11国際結婚と日本人アイデンティティ(竹下修子)
○日本社会の一般的構成員がもつ「日本人」のイメージはどのようなものでしょうか?「血統」「文化」「国籍」の三要素と、国際結婚の当事者・子どもたちのアイデンティティ形成との関連性を通して、「日本人」とは何かについて考えましょう。
【予習】「日本人」とは何かを、思いつくままにノートに書き、それを整理しておく。(60分)
【復習】家族や友だちと、「日本人」とは何かについて話し合う。(3時間)
12書道と日本文化(明園劉作勝)
○日本の墨作りの歴史について学び、中国製の「唐墨」に対して、奈良を中心にする「和墨」の独自性を探求します。また、墨磨りの実演により、墨色のデリケートな変化を観察し、「和墨」の魅力を味わいましょう。
【予習】奈良が墨の産地となる歴史的な原因をあらかじめ調査して把握する。(40分)
【復習】授業で配布した資料を見直し、「和墨」の良さを再確認しよう。(20分)
13漢字検定模擬テスト
○漢字検定2級の模擬テスト(200点満点)をおこないます。答案は回収して採点し、翌々週に返却します。
【予習】毎回の漢字小テストの解答を見直しておく。(60分)
【復習】書けなかった漢字・読めなかった漢字について、国語辞典・漢和辞典できちんと確認する。(60分)
14ゼミ選考相談会
○9つの小教室に分かれて、9つのゼミの紹介・相談をおこないます。
【予習】これまでの講義内容をふりかえる。(60分)
【復習】3年次でどのゼミに入るべきか、熟考する。(60分)
15学期末レポート
○これまでの講義内容を総括します。その後、各自、関心のあるテーマでレポートを書きます。
【予習】レポートのテーマを考えておく。(60分)
【復習】関心のあるゼミについて、授業内容、希望者数などの情報を得る。(60分)
    
評価方法・基
準(評価割合)
漢検模擬テスト(30%) + 学期末レポート試験(30%) + 授業への参加態度(40%) の合計で評価
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『プリントを配布します』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業時に紹介します』
参考URL
質疑応答
質問等がある場合は、毎回の授業の前後に教室で尋ねて下さい。
備考
授業中の私語、飲食、携帯電話・スマートフォンの使用は、禁止します。
画像
ファイル
更新日付2017/02/10 13:00:51