開講年度2017
科目名中国の古典Ⅰ
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年2年
担当者鵜飼 尚代
単位数2
曜日・時限春学期 金曜日 3時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
漢文法を復習して漢文読解の基礎力を養い、中国の古典を自力で読み始めましょう。
授業の概要
 まずは高等学校で学んだ漢文法を思い出しましょう。問題練習などを通して、漢文法を基礎から復習します。一通り問題練習を終えたら、漢文法テストをします。
 漢文法を思い出したうえで、漢文で書かれた著作を読み始めます。最初は『論語』『史記』に挑戦します。『史記』に書かれた孔子の生涯を読み、その後『論語』を読みます。さらに『孟子』『荀子』と、儒家の著作を読み進めましょう。
 漢和辞典で語彙を調べれば、ある程度自力で漢文が読み進められるようになることを目指します。予習として漢文を自力で読んでくることはもちろん、著者の生涯や著作の成立事情、時代背景なども調べてもらいます。著作に関連する情報が増えれば、著作への関心は否が応でも深まります。漢文をおもしろく読んでいきたいと思います。
 教職科目でもあるので、漢文の読解を重視することになります。  
授業の到達
目標
 授業の主体は学生にあります。できうる限り受講生には授業に参加してもらうつもりです。問題練習では、まず自分なりに解いてください。自分が習得していない点を知ることが大切です。漢文の著作を読む授業は、書き下し、現代語訳、解説の順で進行しますが、アトランダムに受講生に担当してもらいます。ただし、責任をもって調べる必要もあるので、当番を決めて語釈や現代語訳、解説(著者の生涯や著作の成立事情、時代背景なども含む)を担当してもらいます。
 目指すところは自力で漢文を読む力をつけること、そして漢文を味わう素養を身につけることです。著作をより深く理解するために一歩踏み込めば、関心はどんどん拡大していきます。受講生はしっかり予習をし、自分なりの関心をもって授業に参加してください。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス  
 ・シラバスに沿って、授業の進め方や評価方法などを説明する。 
 ・授業で使用するプリントを配布する。  
漢文法の復習(1) 
 ・配布プリントで漢文法の基礎の基礎を復習する。
〔予習〕3時間
配布プリントの漢文法問題を解き進める。
説明もしっかり読むこと。
語の意味を調べ、現代語訳もすること。
2漢文法の復習(2) 
 ・訓点、書き下し文、基本構造を復習する。 
 ・再読文字について、復習しながら問題練習をする。
〔予習〕3時間
配布プリントの漢文法問題を解き進める。
説明もしっかり読むこと。
語の意味を調べ、現代語訳もすること。
3漢文法の復習(3)  
 ・否定形、禁止形について、復習しながら問題練習をする。
〔予習〕3時間
配布プリントの漢文法問題を解き進める。
説明もしっかり読むこと。
語の意味を調べ、現代語訳もすること。
4漢文法の復習(4)  
 ・疑問形、反語形、詠嘆形について、復習しながら問題練習をする。
〔予習〕3時間
配布プリントの漢文法問題を解き進める。
説明もしっかり読むこと。
語の意味を調べ、現代語訳もすること。
5漢文法の復習(5)  
 ・受身形、使役形、仮定形、条件形について、復習しながら問題練習をする。
〔予習〕3時間
配布プリントの漢文法問題を解き進める。
説明もしっかり読むこと。
語の意味を調べ、現代語訳もすること。
6漢文法の復習(6)  
 ・比較形、選択形、抑揚形、限定形、累加形について、復習しながら問題練習をする。
〔復習〕8時間 
漢文法の試験に向けて知識を整理し、覚えるべき事は覚えること。  
〔予習〕2時間  
孔子と『論語』について調べること。
7漢文法の試験  
  漢文法がどの程度習得できているかを試験する。   
孔子について 
  孔子の略年譜、関連地図等を配布し、孔子の生涯を解説する。
〔予習〕3時間  
配布した『史記』孔子世家を、辞書を使って書き下し、現代語訳もすること。 
自分にとって読みにくい箇所を認識することが重要。
8『史記』(孔子世家)の精読(1) 
  孔子の生涯を『史記』の記事で読み解く。 
  まずは漢文がしっかり読めることが重要なので、書き下しを確認しながら現代語訳もする。
〔予習〕3時間  
配布した『史記』孔子世家を、辞書を使って書き下し、現代語訳もすること。 
自分にとって読みにくい箇所を認識することが重要。
9『史記』(孔子世家)の精読(2) 
  先回に引き続き、孔子の生涯を『史記』の記事で読み解く。
  書き下しと現代語訳を一通り終えた後、司馬遷が伝えようとした孔子像について考察する。
〔予習〕3時間  
配布した『論語』を、辞書を使って書き下し、現代語訳もすること。 
自分にとって読みにくい箇所を認識することが重要。
10『論語』の精読(1) 
  孔子の人柄や教育方法、考え方などを『論語』を通して読み解く。
  章ごとに書き下しと現代語訳をし、孔子の考え方を考察する。   
〔予習〕3時間  
配布した『論語』を、辞書を使って書き下し、現代語訳もすること。 
自分にとって読みにくい箇所を認識することが重要。
11『論語』の精読(2) 
  孔子の人柄や教育方法、考え方などを『論語』を通して読み解く。
  精読の仕方は前回同様。
  最後に孔子の思想をまとめる。
〔予習〕3時間  
孟子について、生涯、思想的特徴、儒教の中での位置づけなどを調べること。  
配布した『孟子』を『論語』同様の仕方で読むこと。
12孟子について 
  学生が調査した内容を発表し、その後教員が補足する。  
『孟子』の精読(1) 
  孟子の考え方をよく示す章を読む。
  今回は漢文をきちんと読むことを重視する。
〔予習〕3時間   
配布した『孟子』を『論語』同様の仕方で読むこと。
13 『孟子』の精読(2) 
  前回に引き続き、孟子の考え方をよく示す章を読む。
  今回も漢文をきちんと読むことを重視する。 
  一通り読んだ後、孟子の思想をまとめる。  
〔予習〕3時間  
荀子について、生涯、思想的特徴、儒教の中での位置づけなどを調べること。  
配布した『荀子』を『論語』同様の仕方で読むこと。
14荀子について 
  学生が調査した内容を発表し、その後教員が補足する。  
『荀子』の精読(1) 
  荀子の考え方をよく示す章を読む。
  今回は漢文をきちんと読むことを重視する。
〔予習〕3時間   
配布した『荀子』を『論語』同様の仕方で読むこと。
15 『荀子』の精読(2) 
  前回に引き続き、荀子の考え方をよく示す章を読む。
  今回も漢文をきちんと読むことを重視する。 
  一通り読んだ後、荀子の思想をまとめる。  
〔復習〕11時間  
期末の試験に向けて、知識を整理し、覚えるべき事は覚えること。
    
評価方法・基
準(評価割合)
 習得レベルをはかるため、漢文法試験と期末試験をしますが、授業への参加姿勢(予習をしっかりして授業に臨む、当番を担当する等)も重視します。評価基準としては、試験が75%、参加姿勢が25%を目安にして、総合的に判断します。
 ただし、受講生全員が当番を担当できない場合は、当番学生の評価に当番点を加算し、100点満点に換算します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を使用する』
2.『資料を使用する』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『原典対照中国思想文学通史』中村璋八編明治書院
2.『中国思想文選』野村茂夫・宇佐見一博学術図書出版社
参考URL
質疑応答
質問はいつでも歓迎します。授業中、授業後に遠慮なく質問してください。
備考
・漢和辞典を必ず持参してください。   
・高校時代に使った漢文法のサブテキストがあれば持参してください。  
・授業中の私語、携帯電話操作は禁止です。
画像
ファイル
更新日付2017/02/08 23:13:18