開講年度2017
科目名アジア・オセアニア文化特講Ⅱa/Ⅲa
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年3年
担当者日野 紹運
単位数2
曜日・時限春学期 火曜日 3時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
ガンディーとノーベル賞の3人(キング・マンデラ・アウンサンスーチー)
授業の概要
非暴力不服従運動を提唱、実践したのはマハートマー・ガンディーである。そしてその非暴力不服従運動に影響を受け、同じく人類への貢献をなしたのが、マーティン・ルーサー・キング牧師、ネルソン・マンデラ元大統領およびアウンサンスーチー女史である。春学期ではM・K・ガンディーを取り上げ、非暴力不服従運動を中心にその生涯と思想について理解を深める。秋学期には3人のノーベル平和賞受賞者、M・R・キング、N・マンデラおよびアウンサンスーチーについて理解を深める。
授業の到達
目標
・「非暴力不服従運動」の人類史上の意義を述べることができる。
・「ガンディーの思想運動としてのサッティヤグラハ」を説明できる。
・正しい論文執筆要領に従ってレポートの作成ができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1授業ガイダンス:授業方法の説明(プリント資料・スライド資料・映像(DVD)資料併用の講義)およびシラバスの確認
2「ガンディーの生涯」(1): 5大事件すなわち①南アフリカでの差別体験(24歳)、②反ローラット法のハルタール(50歳)、③スワデーシ運動(51歳~)、④塩の行進(61歳)および⑤カルカッタの奇跡(78歳)を中心に生涯をたどる。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第5回に提出)の準備。(120分)
3「ガンディーの生涯」(2):第2回講義の続き。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第5回に提出)の準備。(120分)
4「ガンディーの生涯」(3):第3回講義の続き。3回の講義を通じて5大事件それぞれの意義を理解することができる。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第5回に提出)の準備。(120分)
5「思想運動としてのサッティヤーグラハ」(1):「真理実現運動」(サッティヤーグラハ)の体系について学ぶ。「真理は実現すべし」の理念はアヒンサー(不殺生の思想)、ブラフマチャリヤ(禁欲の思想)およびチャルカー(チャルカーの思想)の3つの思想で構成されている。そのうちここではガンディーにとっての真理(サッティヤ)について解説する。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第8回に提出)の準備。(120分)
6「思想運動としてのサッティヤーグラハ」(2):第5回講義の続き。与えられた生命(すなわち人間)は社会的存在である。従って社会の中でその生命を十全に輝かせること、すなわち人間のあるべき姿・状態を実現することこそ真理の実現である。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第8回に提出)の準備。(120分)
7「思想運動としてのサッティヤーグラハ」(3):第6回講義の続き。その真理実現への運動は、社会にある差別(階級差別、不可触民差別、女性差別、宗教的不寛容、植民地差別等)廃絶のための運動であった。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第8回に提出)の準備。(120分)
8「アヒンサーと非暴力・不服従」(1):不殺生の思想が実践としては非暴力・不服従の抵抗運動を生み出すことになった。祈りと断食の抵抗運動であるハルタール[5大事件中②]がそれである。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第14回に提出)の準備。(120分)
9「アヒンサーと非暴力・不服従」(2):第6回講義の続き。2回の講義を通じて不殺生の思想について理解できる。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第14回に提出)の準備。(120分)
10「ブラフマチャリヤと断食」:禁欲の思想はガンディーのアーシュラム運動において実践されていたものであるが、政治の舞台では「死に至る断食」など一命を賭した断食をおこなった。禁欲の思想について理解できる。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第14回に提出)の準備。(120分)
11「チャルカーの思想」(1):チャルカーの思想あるいはカディーの精神は、西洋機械文明を批判しインドが回復すべき真の文明をめざしたものであること、機械工業の発展によって崩壊したインド経済の復興を農村経済の再生に求めたことを理解ができる。そして、糸車(チャルカー)で綿糸をつくり手織りで綿布(カディー)にする村落での手仕事が、イギリスの植民地支配からの政治的経済的独立の実現につながることが理解できる。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第14回に提出)の準備。(120分)
12「チャルカーの思想」(2):第11回講義の続き。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第14回に提出)の準備。(120分)
13「チャルカーの思想」(3):第12回講義の続き。3回の講義を通じてチャルカーの思想について理解できる。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用して課題レポート(第14回に提出)の準備。(120分)
14「ガンディーと不可触民問題」:不可触民制撤廃はガンディー終生の運動目標であった。インドで最初のアーシュラムで不可触民を受け入れたこと、晩年のセーヴァグラームは不可触民中心であった。晩年、不可触民・分離選挙をめぐり、不可触民代表のアンベドカル博士との間に分離選挙か留保制度かで激しい政治論争がおこった。留保制度として決着したが、のち共和国憲法で取り入れられ、また不可触民制度は憲法で廃止された。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用してレポート試験の準備。(120分)
15「ガンディーとコミュナル問題」: (1)イギリスの民族分断政策のためインドのコミュナル問題はヒンドゥー・ムスリムの宗教対立と同義語となったことが、ガンディーはヒンドゥー・ムスリムの宗教的融和に心血を注いだ。そして独立達成の直後に「カルカッタの奇跡(5大事件中⑤)」がおこったのである。予習:事前配布資料(含作業シート)の熟読。(60分)
復習:資料・ノートの整理と作業シートの完成。(60分)
文献・ネット情報を援用してレポート試験の準備。(120分)
    
16レポート試験
評価方法・基
準(評価割合)
授業への参加態度  20%
課題レポート(3回)  45%
レポート試験      35%
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『配布資料』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『M・K・ガンディーの真理と非暴力をめぐる言説史』加瀬佳代子ひつじ書房6400+税978-4-89476-461-3
2.『マハトマ・ガンジー』ロマン・ローランみすず書房4500023-11171-8005
3.『マハートマ・ガンディーの人格と思想』古瀬恒介創文社3,5001031-710230-4226
参考URL
質疑応答
(月)~(木) 10:00~17:00 随時、研究室<3536> にて。
不在時来室を避けるため、事前に090-4253-2896 または hinos@dpc.agu.ac.jp
に連絡ください。
備考
画像
ファイル
更新日付2017/02/10 16:58:00