開講年度2017
科目名考古学専門講読A-Ⅰ
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年3年
担当者白石 浩之
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 4時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
先史考古学への解明
授業の概要
 先史考古学の概要を理解してもらうために、研究の現状を把握してもらう。あわせて先史考古学の主要な論文の内容を他の論文や辞書、概説書等を自ら調べて、1枚のA4に骨子をまとめ、それを配布して発表するので、調査・分析能力の向上、発表力を養うことを目的とする。
授業の到達
目標
 先史時代の基礎的な理解を経て、旧石器時代から縄文時代初頭期の内容を具体的に学び、その方法論を究明することによって、最新の研究視点を養うようにする。
 旧石器時代から縄文時代までの研究の現状を把握し、何が問題点なのか見極める。そのうえで研究の視点、方法論を養うことを目的とする。15回の講義のうちヨーロッパの先史考古学のはじまりとその理解を2回、先史時代について2回、旧石器時代文化4回、縄文時代文化4回、実践的な研究論論文として芹沢長介1956「日本に於ける無土器文化」『人類学雑誌』64-3と甲野勇1976「縄文土器の用途」『縄文土器の話』について発表3回、まとめを1回に分けてそれぞれ入門編・分析編にわけて実施する。
芹沢論文や甲野論文の解析は分担して課題を調べ、個別発表してもらう。
自ら参考書や論文を調べることにより、問題点や研究を理解することができる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1「ガイダンスについて」 
○授業の概要、方針を説明します。
・個別発表、総論
[予習] 全体の概要を把握しておく(60)

[復習]授業全体について確認する(30)
2「世界の先史考古学について」
○先史時代の時期区分と主要遺跡について概説を学びます。
・前期旧石器時代、中期旧石器時代、後期旧石器時代、中石器時代、新石器時代
[予習]旧石器時代の区分法をインターネットによって把握しておく(60)
[復習]時期区分について確認しておく。(30)
3「ヨーロッパの先史時代の遺物について」
○文化の発展について学びます。
・石核石器・剥片石器、ルヴアロア技法、石刃技法
[予習]出土遺物の特徴を調べる(60)

[復習]ルヴアロア技法と石刃技法の相違点を確認する(30)
4「日本の旧石器時代の研究について」
○群馬県岩宿遺跡の発掘調査の成果と課題をを学びます。
・岩宿遺跡、国府遺跡、層位的出土例、出土石器
[予習]群馬県岩宿遺跡の層位的出土例の意義を概説書で調べる(60)
[復習]岩宿遺跡と国府遺跡について確認する(30)
5「石器の観察について」
○石器群の編年を学びます。
・石材、技術、技法、編年的位置
[予習] どのような石器の種類があるか調べる
(60)

[復習] 技法と技術について確認(30)
6論文解題(1):芹沢長介1960「無土器時代の日本」『人類学雑誌』の論文を分担して、発表をする。2名
○補足 主要な点について再説して理解指させる。
[予習]与えられた課題を調べて次により発表する。①概要、②要点、③杉原荘介氏の編年観を確認、現研究との比較(60)[復習]発表レジュメと補足説明を確認(30)
7論文解題(1):芹沢長介1960「無土器時代の日本」『人類学雑誌』の論文を分担して、発表をする。3名
○補足 主要な点について再説して理解指させる。
[予習]与えられた課題を調べて次により発表する。①概要、②要点、③杉原荘介氏の編年観の対比④、現研究との対比(60)、
[復習]発表レジュメと補足説明を確認(30)
8論文解題(1):芹沢長介1960「無土器時代の日本」『人類学雑誌』の論文を分担して、発表をする。3名
○補足 主要な点について再説して学びます。
[予習]与えられた課題を調べて次により発表する。①概要、②要点、③杉原荘介氏の編年観を対比④現研究との対比(60)
[復習]発表レジュメと補足説明を確認(30)
9「まとめ」
○旧石器時代文化研究の現状と課題
・時期区分、型式、編年、集落、地域性、周辺大陸との関連についての総論を理解させる
[予習]芹沢論文を3回読む(60)

[復習]研究の現状を確認(60)
10「「縄文時代の研究史について」
○モース以来の研究がどのように展開されてきたのかを学ぶ。
・大森貝塚、夏島貝塚、加曽利貝塚、亀ヶ岡文化
「予習」モースに関するインターネットで検索し予備知識としておく(30)
[復習] 主要遺跡の概要を捉えておく。
11「縄文時代の型式と編年について」
○型式学から見た編年研究を学びます。
・土器形態論、文様帯論
[予習] 土器型式については概説書で予備知識として調べておくこと。(60)

[復習]文様帯論の変化について確認(30)
12甲野勇1976『縄文土器の話』の「三 縄文土器の用途」についてのa縄文時発表を行う。
○補足 主要な点について再説して学びます。
[予習] 甲野勇氏の研究を概説書・辞書・インターネットで検索する(60)
[復習]縄文時代の用途についてを確認(30)
13甲野勇1976『縄文土器の話』の「三 縄文土器の用途」についての発表を行う。
○補足 主要な点について再説して学びます。
[予習]ひだびと論争の赤木清の研究姿勢と対比する(60)
[復習]発表資料と補足を確認(30)
14甲野勇1976『縄文土器の話』の「四 縄文土器の分類」についての発表を行う。
○補足 主要な点について再説して学びます。
[予習] 縄文土器研究の最新状況を概説書で調べる(60)
[復習]発表資料と補足を確認(30)
15総論 今までの研究について問題点をあげ、総括的にとらえる。[予習]旧石器と縄文の文化について概説書で調べる(60)
[復習]問題点を整理する(30)
    
評価方法・基
準(評価割合)
発表態度(20点)、要旨作成(20点)、試験またはレポート(60点)を目安とする。
テキスト
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『遊動する旧石器人-先史日本を復元するー』稲田孝司岩波書店
2.『縄文人の世界』小林達雄朝日選書
参考URL
質疑応答
オフイスアワーについては3号館4階歴史学科共同研究室の白石研究室にて木曜日1限に対応します。
備考
研究室は3号館4階歴史学科共同研究室内 内線は3247です。
アドレスはhshira@dpc.aichi-gakuin.ac.jpです。やむを得ず休む場合は事前にメールをしてください。
画像
ファイル
更新日付2017/02/04 16:59:17