開講年度2017
科目名生物学Ⅰ
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年1年
担当者池田 健
単位数2
曜日・時限春学期 木曜日 1時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
細胞はどのようにして生きているか
授業の概要
 21世紀はバイオとITの時代であるとも言われている。実際、日々のニュースには、医学・生物学上の発見や治療法・バイオテクノロジーの開発の情報が頻繁に報じられている。山中伸弥教授(京都大学)や大村智博士(北里大学)のノーベル医学生理学賞受賞も記憶に新しい。従って、21世紀に生きるためには、生物学の基礎的な知識が不可欠となっている。
 前世紀の後半に遺伝子の物質的本体がDNAであり、その二重らせん構造が明らかとなると、生命現象を分子のレベルから理解しようとする分子生物学が発展し、多くの重要な知見がもたらされた。現代の医学・生物学・バイオテクノロジーの多くはこれらの知識を土台にしている。
 そこで、生物学Iでは生命現象を単なる現象の記述ではなく、細胞・分子のレベルから理解することを目指す。それにより、バイオの情報をより深く理解できるようになるだろう。
授業の到達
目標
 「生物とは?」に始まり、全ての生物がもつ共通の性質を知る。その構造やはたらき方を細胞や分子のことばで理解して、生物はどのようにして生きているのかを説明できるようになることが目標である。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1◆ガイダンス(授業の方針など)
生物とは①
 生物多様性/分類(種・学名)/五界説
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
2生物とは②
 構造の階層性/三つの基本単位
 分子生物学/統一的理解
 ドメイン説/真核生物・原核生物
 生物の定義
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
3細胞の構造①
 いろいろな細胞/ウイルス/分子/原子
 長さの単位とその世界
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
4細胞の構造②
 細胞はなぜ小さいか
 細胞小器官
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
5細胞の構造③
 細胞小器官(続)
 細胞膜
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
6生体を構成する分子
 細胞の分子組成
 (四大構成成分 生体高分子)
 水(ちょっと変わった分子)
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
7タンパク質(構造と機能)
 一次構造から四次構造
 立体構造が変わったら?
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
8核酸(DNAとRNAの構造と機能)
 核酸とは/ヌクレオチド
 DNAの二重らせん構造
炭水化物(構造と機能)
 単糖/二糖/オリゴ糖/多糖
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
9脂質(構造と機能)
 単純脂質/複合脂質/脂質二重層
酵素
 タンパク質でできた生体触媒
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
10代謝(同化と異化)①
 従属栄養生物と独立栄養生物
 好気呼吸
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
11代謝(同化と異化)②
 嫌気呼吸
 光合成(独立栄養生物の同化)
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
12生命の連続性①
 個体は増える-生殖-
 細胞は増える-細胞分裂-
 (細胞周期 染色体)
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
13生命の連続性②
 多様性を生むしくみ(染色体レベル)
 染色体の数が変わったら?(異数性)
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
14生命の連続性③
 受精の原則とそれが守られるしくみ
遺伝
 メンデルの遺伝の法則
 染色体のふるまいと遺伝子
【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
15遺伝子の物質的本体はDNAである【復習】講義ノートと教科書の該当箇所(30)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験の成績で評価する。日常の授業態度などを加味する必要がある場合は(10~20%を目安とする)、それらを総合して評価する。なお、講義で話した事柄全てが試験の範囲に含まれる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『五訂版 最新図説生物neo』吉里勝利ら監修第一学習社857円+税978-4-8040-4683-9
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『生物学の基礎』和田勝東京化学同人2,500+税9784807907854
2.『やさしい基礎生物学 第2版』南雲保編著羊土社2,900+税978-4-7581-2051-7
3.『現代生命科学』東京大学生命科学教科書編集委員会編羊土社2,800+税978-4-7581-2053-1
参考URL
質疑応答
質問は授業中でも、或いはそれ以外の時間でも、基本的にはいつでも受け付けます。

オフィスアワー:月~木 12:40~13:20(時間外でも、在室中はできる限り対応します。)
研究室:4号館3階 生物学教室内
備考
【留意事項】授業中の私語、携帯電話の使用は厳禁。常識的な大人の振る舞いを求めます。

【一言】講義を聴いてみると実感できると思いますが、近代の生物学は丸暗記の学科ではありません。新しく学んだことをそれまでの知識と有機的に結びつけて、理解するようにして下さい。
「なぜ?}と考える習慣を身につけましょう。「わかった!」という喜びを体験しましょう。
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更新日付2017/03/21 11:11:30