開講年度2017
科目名生物学Ⅰ
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年1年
担当者浅原 正和
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 1時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
カモノハシと学ぶ哺乳類の進化、そして科学と社会との関係
授業の概要
オーストラリアにカモノハシという卵を産む不思議な哺乳類がいます。その不思議な動物の進化の歴史と、人類による発見の歴史を軸に、哺乳類の進化と多様性、博物学(自然史学)の歴史と手法、そして科学と社会との関係を学びます。
授業の到達
目標
特定の動物を挙げていますが、特定の動物を学ぶという講義ではありません。生物進化のメカニズムと生物多様性の形成・維持機構について理解するとともに、それらの知識をもたらしてきた科学の歴史について理解することを目標とします。そして、それら科学研究と社会とが互いに影響し合っていることを理解し、説明できるようになることを目標とします。

到達目標の例:
・博物学が発展した社会的要因を説明できる
・生き物の名前の付け方とそのルールを説明できる
・生物進化の仕組みを説明でき、それにかかった時間をイメージできる
・科学研究や学術分野の発展にかかった時間をイメージできる
・他の生き物や科学の歴史から教訓を学び取り、それを説明できる

とくに前提となる知識は求めませんが、講義の間集中し、理解することを心がけてください。歴史の流れや、博物学や生物学の考え方を理解することを重視してください。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1『なぜカモノハシか?』 極限を知ると普遍がわかる・比較という研究法【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
2『カモノハシ発見の歴史1』 博物学の発展とその社会的背景・博物学と本草学・分類学の考え方【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
3『カモノハシ発見の歴史2』 植民地主義と博物学・19世紀のカモノハシ研究【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
4『哺乳類の進化1』 古来からの自然観と進化理論の歴史・四足動物~単弓類の進化・恐竜の時代と哺乳類の黎明【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
5『哺乳類の進化2』 大陸移動と哺乳類の進化【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
6『哺乳類の多様性と収斂進化』 哺乳類の多様性と異なる系統から似た形が進化する理由【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
7『カモノハシの一年』 カモノハシの一年を辿りながら動物の周期性とその研究手法について考えてみます【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
8『カモノハシの生態』 カモノハシの持つ不思議な感覚器や毒腺について考えてみます【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
9『カモノハシのからだ』 脊椎動物における運動(ロコモーション)とその進化【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
【課題】爬虫類型の運動と哺乳類型の運動を各自実践してみる(5)
10『地理的変異と自然保護』 地域個体群を守る意義・カモノハシ保護活動の事例【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
11『戦争と動物学者』 戦火の中、激動の時代に生きた科学者たち【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
12『現代社会と動物学』 現代社会の中での社会と科学との関わりあいを考えます【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
13『カモノハシはどうして歯を失った?』 持っているものを失う進化について考えます【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
14『進化と絶滅』 どうしてある生き物は生き延び、ある生き物は滅びたのでしょう【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
15『カモノハシが私たちに教えてくれること』 全体のまとめと考察【復習】授業内容を確認し、理解を深める(30)
【課題】カモノハシの辿ってきた歴史から私たちが何を学べるかを考える(60)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験と、授業中不定期に課すミニレポート等(授業時間中に記入)により評価します。(定期試験85%:ミニレポート15%)
テキスト
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
授業後や研究室(オフィスアワー:金曜昼)で受け付けます。メールなどを利用していただいてもOKです。
備考
画像
ファイル
更新日付2017/02/21 10:59:59