開講年度2017
科目名生物学実習 C
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年1年
担当者池田 健
浅原 正和
一柳 朋子
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 3時限
春学期 月曜日 4時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
生き物を五感で感じよう
授業の概要
 生物を自らの手で取り扱い、生命現象を実際に観察することにより、生物学の基礎的な知識について理解を深める。このことは、1年生秋学期以降に行われる講義や実習(教養部、歯学部とも)の内容を根本的に習得する上で必須である。
授業の到達
目標
生物学実習では以下のことを目標とする。
 1. 自らの手で生体材料を正しく取り扱うことができる。
 2. 光学顕微鏡や実体顕微鏡の使用法に習熟する。
 3. 実験結果より、細胞や細胞下の生命現象を理解する。
 4. 生体分子の特徴を知り、生物学的意義を理解する。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス・双眼生物顕微鏡の操作法
 生物学実習における心得。
 あらゆる顕微鏡観察の基本となる操作法を双眼生物
 顕微鏡を用いて学ぶ。
【復習】知識を定着させ理解を完全にする。(30)
2顕微鏡観察(1)細胞分裂の観察
 植物根端のプレパラートを作製し、分裂期における
 染色体の形態を観察する。
【予習】実習内容が記されたプリントの予習(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
3顕微鏡観察(2)ユスリカ幼虫の唾腺染色体の観察
 唾腺染色体の構造と生物学的意義を理解する。
 立体的配置を顕微鏡操作で決定する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
4顕微鏡観察(3)原形質流動の観察
 生体運動の典型例である原形質流動を観察し、
 その速度を測定する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
5顕微鏡観察(4)血液の観察
 血液中の種々の血球を観察して形態的特徴を
 つかみ、生理的意義を理解する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
6顕微鏡観察(5)メダカ色素胞の凝集と拡散の観察
 色素胞の凝集・拡散は細胞内の色素顆粒の移動
 で生じ、その結果体色が変化することを理解する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
7顕微鏡観察(6)筋肉の微細構造の観察と筋収縮の機構
 筋繊維の収縮を観察し、生化学的実験でエネルギー
 源について理解する。対照実験の意義を認識する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
8酵素の性質
 ホスファターゼ活性を分光学的に測定し、酵素の性質
 を理解する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
9アルコール発酵
 酵母による二酸化炭素の発生量を測定し、嫌気呼吸
 (発酵)を理解する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
10ウシガエルの解剖(1)内臓の観察
 ヒトと同じ脊椎動物であるウシガエルを開腹して、
 内臓の全体像を把握する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
11ウシガエルの解剖(2)筋肉系の観察
 皮膚を剥ぎ体表から筋肉を観察する。とくに頭部の
 口の開閉にかかわる筋肉には注意を払う。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
12ウシガエルの解剖(3)循環系の観察
 心臓、動脈、静脈、門脈などを観察する。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
13ウシガエルの解剖(4)骨格系の観察I
 筋肉を取り除き骨格系全体を観察する。頭部は骨格
 標本作製の処理を施す。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
14ウシガエルの解剖(5)骨格系の観察 II
 顎、舌の(軟)骨を注意深く観察する。
 ばらばらにした頭部の骨格を元通りに組み立てる。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
15ウシガエルの解剖(6)神経系の観察
 筋肉と軟化骨を取り除き(脱灰処理)、脳・神経のみ
 の標本を完成させる。
【予習】実習内容(プリント)の理解(60)
【復習】実習の生物学的意義(30)
    
評価方法・基
準(評価割合)
評価方法(基準等)
 実習のレポート(毎回提出)や作製する標本によって評価する。場合によっては実習への参加度合、期末試験の結果なども評価に加味される。
 実習の最終評価は毎回の結果の積み重ねで決まります。毎回、気持ちを新たにしっかり取り組みましょう。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『実習の際に配布するプリントを使用する。教科書は指定しない。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『参考書については相談に応じる。』
参考URL
質疑応答
 実習中は、生物学的な事柄のみならず、操作上の疑問など何でも自由に質問できます。不完全な知識、消化不良の理解のままにしておかないことが重要です。

 質問は、いつでも受け付けます。授業時間外でも、オフィスアワー以外の時間でも、在室中はできる限り対応します。
 [参考] オフィスアワー(池田):月~木 12:40~13:20 @4号館3階 生物学教室内
備考
【予習・復習について】
 実習のため(解説の理解やレポート)のみならず、秋学期の講義内容を理解するためにも必要です。
【注意事項】
 実習においては鋭利な器具や危険な試薬を使用することもあり、事故に遭わぬよう慎重な姿勢で取り組む必要があります。そこで、実習を行う際の服装や履物などにも注意を払わねばなりません。これらの点についてガイダンスの際に指示があり、それを厳しく守ることが求められます。
 なお、材料の都合や進度の関係などにより、課題の順序や内容が予告なしに変更されることがあります。
画像
ファイル
更新日付2017/03/21 11:17:00