開講年度2017
科目名論理学Ⅰ
科目ナンバー
開講種別春学期
対象学年1年
担当者大野 波矢登
単位数2
曜日・時限春学期 木曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
論理学の記号言語と論証の正しさ
授業の概要
「考える」ことはだれもが行うことである。しかし、私たちの思考はしばしば偏見に満ち、断片的で、論理に飛躍があったりする。推論や未来の予測、自己の主張の正当化を正しく行い、他人と生産的な議論をするためには、論理的思考力が不可欠である。そこでこの授業では、あらゆる知的活動において必要とされる論理の基礎を理解し、情報や知識の分析・表現においてそれを応用できる能力を身につける。
授業は講義形式で行い、テキストの各章の基本事項の解説、練習問題、練習問題の解説、小テストという流れで進める。
授業の到達
目標
1.「論理的」であるということの意味と命題論理の基礎概念を理解し、説明できるようになる。
2.日本語の文の論理形式を正しく把握し、それを論理学の記号言語へ翻訳できるようになる。
3.真理表や真理の木の方法を使って、論証の妥当性、文の集合の整合性、形式的真理を判定できるようになる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1この授業で学習する内容の説明
◯論理とは何か(論証の妥当性、文の集合の整合性、形式的真理等の概念について学ぶ。)
【予習】シラバスを読み授業内容をあらかじめ把握する。(20)
【復習】授業時に配布したプリントを再読し、論証の妥当性、文の集合の整合性、形式的真理等の概念について理解を深める。(30)
2論理学の記号言語(1)
◯演繹と推測(演繹と推測という論証の二つのタイプについて学ぶ。)
◯否定・連言・選言(「~でない」「そして」「または」を含む文の記号化のしかたを学ぶ。)
【予習】テキスト1~5頁を読む。(30)
【復習】テキスト29頁の1.18練習問題2の文を記号化する。(30)
3論理学の記号言語(2)
◯条件法・双条件法(「もし~ならば…」「~とき、そしてそのときに限って…」を含む文の記号化のしかたを学ぶ。)
【予習】テキスト10~14頁を読む。(30)
【復習】テキスト29頁の1.18練習問題6の文を記号化する。(30)
4真理関数的結合子の意味と真理表
◯真理表と論証の妥当性(真理表の書き方と、真理表を用いて論証の妥当性を判定する方法を学ぶ。)
【予習】テキスト14~20頁を読む。(30)
【復習】テキスト29頁の1.18練習問題6の論証の妥当性を判定する。(30)
5練習問題と小テスト(1)
◯練習問題(テキスト28~32頁の1.18練習問題とその解説)
◯小テスト(1)(出題範囲:テキスト1~20頁)
【予習】テキスト28~32頁の1.18練習問題を予習する。(30)
【復習】授業で取り上げた練習問題の間違えた部分を復習する。(30)
6論理的同値性とトートロジー
◯論理的同値性(論理的同値性と、真理表を用いて同値性を判定する方法を学ぶ。)
◯トートロジー(論理的真理と事実的真理の違いと、真理表を用いてトートロジーかどうかを判定する方法を学ぶ。)
【予習】テキスト13~14頁、23~24頁を読む。(30)
【復習】小テスト(1)の間違えた問題を復習する。(20)
7真理の木の方法(1)
◯整合性と反証の科学(文の集合の矛盾と論証の妥当性との関係を学ぶ。)
◯真理の木(テキスト38頁の2.4例題(a)~(f)を解き、真理の木の書き方を学ぶ。)
【予習】テキスト21~23頁を読む。(30)
【復習】テキスト40頁の2.4例題(g)~(k)を解く。(30)
8真理の木の方法(2)
◯真理の木と論証の妥当性(真理の木を使って論証の妥当性を判定する方法を学ぶ。)
◯真理の木とトートロジー(真理の木を使ってトートロジーかどうかを判定する方法を学ぶ。)
【予習】テキスト33~36頁を再読する。(30)
【復習】テキスト36~42頁を読む。(30)
9練習問題
◯論証の妥当性、文の集合の整合性、トートロジーに関する練習問題(テキスト42~44頁の2.6練習問題1~4を解く。)
【予習】テキスト42~44頁の2.6練習問題1~4を読む。(30)
【復習】授業で取り上げた練習問題の間違えた部分を復習する。(30)
10練習問題と小テスト(2)
◯論証の妥当性、文の集合の整合性、トートロジーに関する練習問題(テキスト45~46頁の2.6練習問題5~10を解く。)
◯小テスト(2)(出題範囲:テキスト33~46頁)
【予習】テキスト45~46頁の2.6練習問題5~10を読む。(30)
【復習】授業で取り上げた練習問題の間違えた部分を復習する。(30)
11論理学の応用(1)
◯ドモルガンの法則(連言文と選言文の否定および全称文と存在文の否定のドモルガンの法則による書き換えを学ぶ。)
【予習】前回の授業で配布されたプリントを読む。(30)
【復習】小テスト(2)の間違えた問題を復習する。プリントの練習問題・課題問題のうち授業時に指示した箇所の問題を解く。(30)
12論理学の応用(2)
◯逆・裏・対偶(条件文とその逆・裏・対偶との関係について学ぶ。)
◯条件連鎖(条件構造の連鎖と、対偶による言いかえを用いた論証の分析のしかたを学ぶ。)
【予習】前回の授業で配布されたプリントを読む。(30)
【復習】プリントの練習問題・課題問題のうち授業時に指示した箇所の問題を解く。(30)
13論理学の応用(3)
◯代表的な論証のパターン(条件構造に基づく単純な演繹に加えて、存在文を含む論証、消去法、背理法について学ぶ。)
【予習】前回の授業で配布されたプリントを読む。(30)
【復習】プリントの練習問題・課題問題のうち授業時に指示した箇所の問題を解く。(30)
14練習問題と小テスト(3)
◯前回の授業で配布されたプリントの練習問題・課題問題を解く。
◯小テスト(3)(出題範囲:第11~13回の授業で配布したプリント)
【予習】前回の授業で配布されたプリントを読む。(30)
【復習】第11~13回の授業で学習した内容を復習する。(30)
15総括
◯授業のまとめ(授業の全体を振り返る。)
◯定期試験に関する事項の通知(定期試験の出題範囲、試験対策のための学習のポイント等を説明する。)
【復習】小テスト(3)の間違えた問題を復習する。試験対策としてこれまでに学習した内容を確認する。(60)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
定期試験:70点満点、小テスト:授業内小テスト(3回)の合計点
評価の配分は、定期試験70%、小テスト30%
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『形式論理学―その展望と限界』リチャード・ジェフリー産業図書3,0244782800924
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『論理学をつくる』戸田山和久名古屋大学出版会4,1044815803900
2.『新版 論理トレーニング』野矢茂樹産業図書2,3764782802110
参考URL
質疑応答
授業に関する質問や相談には授業の前後の時間に教室で直接応対する。
備考
論理学の基礎知識を一通り身につけるためには秋学期の論理学Ⅱを続けて履修することが望ましい。
授業中の私語、学習目的以外でのスマートフォンの使用は禁止する。
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