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科目のねらい | | キリスト教は、ローマ帝政末期に辺境の地ガリラヤから出た一人のユダヤ人、ナザレのイエスの活動に端を発する。その後、数世紀を経て、コンスタンティヌス帝の一連の宗教政策を境に帝国内で教勢拡大へと向かうが、そのプロセスは、宗教と国家との、ひいては宗教と文化との関係史ととらえることもできる。
この講義では、こうした視点に立って、ローマ帝国末期におけるキリスト教の発祥、成立、発展の歴史を辿りつつ、教会と国家を巡る諸問題や、宗教と文化との関係の推移を明らかにすることに努めたい。
春学期はキリスト教の発祥から国教化前夜までを扱い、秋学期は、キリスト教ローマ帝国の成立、発展までを講ずるとともに、古代から中世を経て近代に至るキリスト教文化の発展史にも触れたい。 |
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到達目標 | | 1)ローマ帝国の史料や、初代キリスト教会の諸史料の講読を通して、国教化に向かう四世紀以降のキリスト教の展開のプロセスを理解し、教会と国家との関係や、宗教文化の成り立ちと発展について論ずることができる。
2)キリスト教文化についての基礎知識を修め、その概略を論ずることができる。 |
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授業の内容・ 計画 | | 簡単な導入の後、以下の14のテーマ(内容)に沿って講義を進める。
01. コンスタンティヌス帝の「回心」 02. アルル教会会議 03. コンスタンティヌス帝の宗教政策(1) 04. コンスタンティヌス帝の宗教政策(2) 05. アレイオスとニカイア公会議 06. コンスタンティノポリスへの遷都 07. テオドシウス帝と教会 08. 首位権をめぐって 09. キリスト教文化史 ・ 建築編―教会建築小史 10. キリスト教文化史 ・ 音楽編(1)―キリスト教音楽小史(ルネサンスまで) 11. キリスト教文化史 ・ 音楽編(2)―キリスト教音楽小史(J.S.バッハまで) 12. キリスト教文化史 ・ クリスマス編(1)―クリスマスの起源 13. キリスト教文化史 ・ クリスマス編(2)―クリスマス文化 14. キリスト教文化史 ・ 絵画編――西洋宗教絵画小史・イコンの世界 15. まとめ |
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評価方法 (基準等) | | 授業参加度(出席回数、授業中の質疑応答の内容、受講態度)および学期末提出のレポートから総合的に判断する。配分割合は授業参加度50%、レポート50%とするが、規定の出席回数を満たさない場合は不合格となる。 |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 講義で配られる授業プリントを熟読し、授業ノートをよく整理しておくこと。 |
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教科書・ 参考書 | | テキストは主に以下を用いるが、購入する必要はない。 Ernst Dassmann, Kirchengeschichte II/1., Stuttgart 1996. Id., Kirchengeschichte II/2., Stuttgart 1999. なお、講義内容の理解のために随時授業プリントを配布する。 個別テーマに関連する邦語参考文献については適宜授業のなかで紹介する。 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 授業中に適宜、質問の有無を問う。質問に対しては、当該授業において、もしくは次週の授業のなかで応答する。 |
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備考 | | |
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更新日付 | | 2016/02/12 14:49:19 |