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科目のねらい | | 仏像を改めて見ると奇妙に感じることはありませんか。例えば、仏像が巨大であったり(大仏)、顔や手が多かったり(十一面観音、千手観音)、頭に馬首があったり(馬頭観音:名古屋の龍泉寺の本尊は馬頭観音)、と人間の姿とはかけ離れた姿で表されています。そのような特徴には必ず理由があり、成立した背景があります。日本の仏像を見ているだけではその答えを見つけることはできないので、仏教が誕生したインドやそれを伝えた周辺の地域などで制作された仏像の例を見ながら解説をします。ねらいとしては、 1.仏像が誕生した経緯を理解する 2.アジアの仏像との比較の上で日本の仏像の特徴を理解する 3.仏像の形とその象徴を理解する 4.主要な仏像の図像学的特徴を説明できるようになること、を目指します。 |
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到達目標 | | 仏像が成立した背景を理解した上で、それぞれの仏像の特徴と象徴を考察することができるようにする。講義では日本の仏像の源流を探るとともに、時代や民族による仏像の特徴を解説する。アジア全体を俯瞰して仏像の成立と発展の歴史を理解し、それぞれの仏像がどのような文脈で理解され制作されたかを考察できるようにする。 |
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授業の内容・ 計画 | | 講義内容の前半は仏像が誕生するまでの仏教美術の作品と歴史について解説します。後半はインドで誕生した仏像が発展していく様子を日本の仏像との関連で探っていきます。 1.オリエンテーション:講義の説明と尊格分類の方法について 2.仏像の種類と仏像造像の歴史概観 3.仏教説話図① 釈尊の生涯と仏伝図 4.仏教説話図② ジャータカとアヴァダーナ 5.仏像不表現とされる時代の美術 6.ガンダーラとマトゥラーの美術 7.仏伝図と仏像の図像 8.密教と神がみのパンテオン 9.如来 大日如来:インド・チベット・日本の大日 10.菩薩① インドと日本の観音 11.菩薩② 金剛手:忿怒の菩薩 12.明王 馬頭尊の源流をさぐる 13.天 四天王の造形と地域の特色 14.護法尊 マハーカーラと大黒天 15.マンダラのほとけと講義の総括 |
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評価方法 (基準等) | | |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 寺院や美術館・博物館を訪れて実物の仏像を鑑賞する機会を設けてください。参考文献と講義中に配布する資料に目を通しておくと理解が深まります。 |
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教科書・ 参考書 | | 配布資料と合わせて次の参考文献を参照してください。 田中公明著『仏教図像学』(春秋社、2015年) 宮治昭著『仏像学入門』(春秋社、2004年) 森雅秀『インド密教の仏たち』(春秋社、2001年) そのほかのそれぞれのトピックに即した参考文献は随時紹介します。 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | |
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備考 | | 講義はパワーポイントによるプレゼンテーションを中心とします。全体の講義で利用できる資料(地図・年表や用語集など)を配布するので、講義中は常に手元に置いて参照してください。パワーポイントのノート(画面印刷)は配布します。 |
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更新日付 | | 2016/02/15 12:07:31 |