サブタイトル | | |
|
科目のねらい | | いま我々が身近に接する仏教は、インド仏教とも中国仏教とも大きく異なった、日本的に変容した仏教です。そして日本的に変容した仏教とは、ほとんどが鎌倉仏教の諸宗であるといえます。 この授業では、先ず鎌倉仏教諸宗の発生の母体となった諸思想、すなわち、「末法思想」「浄土思想」そして「本覚思想」について紹介し、次いで鎌倉仏教各宗の成立と展開、また教学を概説することにより、仏教の、インドとも中国とも異なった「日本的展開」とはどのようなことなのかを考察します。 |
|
|
到達目標 | | いま我々が身近に接している仏教諸宗について学ぶことにより、インド・中国そして現在の日本へと至る仏教の伝播と展開の歴史を、一連の具体性をもって理解してもらうことを目標とします。 また、日本的に変容した仏教とはいかなるものかを理解することによって、≪日本人の(或いは日本的な)思想や考え方≫について知ることを目標とします。 |
|
|
授業の内容・ 計画 | | 1. 末法思想:永承七年の末法到来とその影響 2. 浄土思想:浄土教の展開と源信の『往生要集』 3. 本覚思想(1):如来蔵・仏性思想の展開と本覚 4. 本覚思想(2):天台本覚思想の特徴 5. 本覚思想(3):日本の思想や文化への影響 6. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・浄土宗:法然の思想と専修念仏 7. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・浄土真宗(1):親鸞の思想と他力本願・悪人正機 8. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・浄土真宗(2):真宗教団の発展 9. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・日蓮宗(1):日蓮の思想と『法華経』 10. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・日蓮宗(2):日蓮宗教団の展開 11. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・臨済宗(1):栄西による臨済禅の流伝(兼修禅) 12. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・臨済宗(2):渡来僧による臨済禅の流伝(純粋禅) 13. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・曹洞宗(1):道元の思想と只管打坐・修証一如 14. 鎌倉仏教諸宗の成立と展開・曹洞宗(2):曹洞宗教団の発展 15.秋学期のまとめ |
|
|
評価方法 (基準等) | | * 定期試験(60%)と、授業での小テストや小レポート(40%)に授業態度を含めて総合評価します。 |
|
|
授業外の学修 (予習・復習) | | 講義のなかで多くの仏教用語を使用しますが、講義の進行上、その仏教用語の一々について細かく立ち入って解説することは困難です。 復習として、講義の内容の確認はもちろんのこと、講義のなかに出てきた仏教用語について必ず意味を調べ、覚えるようにしてください。 また、予習として、教科書の該当する箇所を確認して、そのなかに使われている仏教用語について調べておいてください。 |
|
|
教科書・ 参考書 | | ≪教科書≫ * 末木文美士『日本仏教史』[新潮文庫](新潮社、1996年)定価620円◆必ず購入すること ≪参考文献≫ * 辻善之助『日本仏教史研究』(岩波書店)全十巻 【180.2/0272】 |
|
|
参照URL | | |
|
質疑応答 | | |
|
備考 | | * この講義の内容は春学期の「仏教の日本的展開Ⅰ」と連動しているので、「仏教の日本的展開」Ⅰ・Ⅱと継続して受講するようにしてください。 * 講義中の入退室、私語、携帯電話の操作など講義に関係のない行為は禁止します。 |
|
|
画像 | | |
|
ファイル | | |
|
更新日付 | | 2016/02/15 10:54:12 |