開講年度2016
科目名生物学実習 B
(全)開講学科医療薬学科6年コース 2015年度以降入学
医療薬学科6年コース 2011-2014年度入学
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者溝口 明
遠藤 哲也
三浦 慎一郎
単位数2
曜日・時限秋学期 水曜日 3時限
秋学期 水曜日 4時限
秋学期 水曜日 5時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
体験的に生物学を学ぶ
科目のねらい
皆さんがこれから学ぶ薬学は、生物学・化学・物理学などの自然科学に基礎をおいた生命科学の一分野である。今後、薬学を学ぶにあたって、生物学的知識は不可欠となってくる。本実習は、脊椎動物の身体のつくり・細胞のはたらきや生理現象・タンパク質の性質などに関する実験をおこない、講義で学んだ生物学の知識を体験的に定着させることをねらいとする。
到達目標
生物学を含む自然科学は、事象を観察することから始まるといわれる。薬学も同様に、鋭い観察力を必要とする。本実習では、第一に観察眼を養うことを目的とする。また、実験で得た事実を正確にレポートにまとめ、考察することは実験系の科目では必須である。実習を通して、実験の結果をレポートにまとめる技術の習得をめざす。
授業の内容・
計画
1. 実習ガイダンス: 顕微鏡、解剖器具の使用法、レポートの書き方などを学ぶ。
2. ウシガエルの解剖(1) 内臓の観察: 開腹して内臓の全体像を把握する。泌尿生殖器官については雌雄の標本を交換して観察する。
3. ウシガエルの解剖(2) 循環系の観察: ウシガエルの心臓の心室と心房のつくりを、ヒトの心臓(模型)と比較して観察する。また、心臓付近の動脈系と静脈系を観察する。
4. ウシガエルの解剖(3) 神経系の観察: 脱灰処理した頭骨と椎骨を取り除き、脳と脊髄神経を観察する。脊髄神経が背根と腹根からなることに注意する。
5. 細胞分裂の観察: 顕微鏡の使い方を学習する。タマネギ、チューリップなどの根端細胞を使い、体細胞分裂を観察する。
6. 唾液腺染色体の観察: ユスリカの唾液腺を用い、染色体に遺伝子が点状に配列していることを観察する。
7. レポート作成の指導と薬用植物園の見学: レポートの問題点の指摘と書き方練習をおこなう。また、薬学部付属薬用植物園を見学し、課題についてレポートを作成する。
8. 血液の観察: カエル、ネズミなどの血液中に含まれるさまざまな血球細胞を観察し、特徴をつかむ。
9. 原形質流動の観察: 植物細胞を使用し、原形質流動を観察する。ミクロメーターの使用法を学ぶ。
10. 色素細胞の凝集と拡散: メダカのウロコの色素細胞を使用し、動物の体色変化のメカニズムを観察する。
11. 生体内のリン酸の測定: ヒドロキノン法を使用し、身体の中のリンの量を測定する。光度計の使用法を学ぶ。
12. 酵素の性質: 酵素がタンパク質でできていること、および最適pH、最適温度があることを学ぶ。
13. グリセリン筋の収縮: ウシガエルの筋肉を使用し、筋収縮のメカニズムと筋収縮にはATPが必要であることを理解する。
14. 植物の呼吸と発酵: 酵母菌を用いてアルコール発酵のしくみを学ぶ。発生した二酸化炭素の量より分解されたブドウ糖の量を計算する。
15. グループ討論: 与えられた課題についてグループで議論しグループの意見をまとめる。また、それを発表しクラス全員での討論を行う。
評価方法
(基準等)
提出されたレポート、作成された標本、実習態度などを総合して評価する。
授業外の学修
(予習・復習)
実習室入り口の掲示板に次週の実習プリントを張り出す。これをもとに予習を行う。
教科書・
参考書
プリントを配布する。

参考文献:「生物科学実験法」 東京教学社
       「日本動物解剖図説」 広島大学生物会 編
参照URL
質疑応答
4号館3階 生物学教室において随時受け付ける。
備考
欠席等の連絡はできるだけ事前に行うこと。事前に連絡ができない場合は、可能になった時点で必ず連絡すること。正当な理由による欠席については、後日、補習を行う。
画像
ファイル
更新日付2016/02/25 14:55:11