開講年度2016
科目名人体の機能 (秋)
科目ナンバー
開講学科歯学部歯学科 2015年度以降入学
(全)開講学科歯学部歯学科 2015年度以降入学
歯学部歯学科 2002-2014年度入学
部門専門  
開講種別通年
対象学年2年
担当者平場 勝成
実務経験教員
関連性が高いディプロマ・ポリシー
単位数3.5
曜日・時限通年 火曜日 3時限 楠元図書館4階大教室
通年 木曜日 1時限 楠元図書館4階大教室


コーディネーター
担当講座
生理学講座
担当者
主任教授:平場勝成, 准教授:片倉伸郎, 講師:横田たつ子, 森田匠
授業の概要
(目的)
 人体生理学を中心にして、生体の正常な機能およびその機構に関する基本的事項の理解を目的とする。
 人体は細胞から構成され、組織、器官、器官系、個体のレベルで構造的に統合されている。これに対応して生理学では、細胞から個体の行動にいたる各レベルの構造の、正常な機能およびその機構を対象とする。生理学では、生体の機能を、運動、力、電気、光、熱などの物理的現象を指標にして取り扱う。
教材(教科書、
参考書等)
『教科書』
「基礎歯科生理学 第6版」森本俊文他編 医歯薬出版株式会社 2014

『参考書』
「標準生理学 第8版」小澤 瀞司、福田康一郎監修 医学書院 2014
「咀嚼運動の生理学」中村嘉男著 医歯薬出版 1998
「新生理学 第4版」小幡邦彦他著 文光堂 2003
「生理学テキスト 第7版」大地陸男著、文光堂 2013
「トートラ人体解剖生理学原書6版」佐伯由香他編訳 丸善株式会社 2004
「ボロン ブールペープ生理学」W.F.Boron,E.L.Boulpaep編 青木史暁他訳 西村書店 2011
講義(実習)
の方法・形式
教科書、配布プリント、パソコンによるスライドを併用して講義を進める。
必要機器
課題
(定期試験・
レポート試験・
授業内試験)の
フィードバック方法
講義・実習
講義(実習)項目・一般目標(GIO)講義(実習)内容・到達目標(SBOs)・
予習・復習
担当者
1【講義項目】
特殊感覚(視覚)

【一般目標(GIO)】
視覚の受容機構と脳内情報処理過程を理解するために眼球の構造と機能及び情報識別機構について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(4)③
【講義内容】
特殊感覚(視覚)

【到達目標(SBOs)】
A. 眼球の構造と焦点及び光量調節を説明できる。
B. 網膜での光受容機構を説明できる。
C. 視床及び大脳皮質での視覚情報(形・色)の識別機構を説明できる。
横田 たつ子
2【講義項目】
特殊感覚(平衡感覚)

【一般目標(GIO)】
平衡感覚の受容機構と反射を理解するために、平衡器官の構造と機能及びその受容機構について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(4)③
【講義内容】
特殊感覚(平衡感覚)

【到達目標(SBOs)】
A. 平衡器官の構造と位置を説明できる。
B. 有毛細胞での受容機構を説明できる。
横田 たつ子
3【講義項目】
特殊感覚(味覚)

【一般目標(GIO)】
味覚受容機構と味覚障害を理解するために、味覚受容器の構造と機能並びにその伝導経路と識別機序について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(4)④
【講義内容】
特殊感覚(味覚)

【到達目標(SBOs)】
A. 味細胞膜での受容機構を説明できる。
B. 味覚伝導経路と味覚識別機序を説明できる。
C. 味覚障害及び、味盲を説明できる。
横田 たつ子
4【講義項目】
特殊感覚(嗅覚)

一般目標(GIO)
嗅覚受容機構と識別機序を理解するために、ニオイの受容器とその識別機構について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(4)④
【講義内容】
特殊感覚(嗅覚)

【到達目標(SBOs)】
A. 嗅細胞でのニオイ受容機構を説明できる。
B. 嗅球でのニオイ識別機序を説明できる。
横田 たつ子
5【講義項目】
内分泌

【一般目標(GIO)】
各内分泌器官の構造と機能および各種ホルモンの働きを理解するために、視床下部-下垂体ホルモンを中心としてホルモンの特徴と機能、制御機構について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(8)①
【講義内容】
内分泌

【到達目標(SBOs)】
A. 視床下部-下垂体系の階層的調節を説明できる。
B. 視床下部-下垂体系ホルモンの分泌刺激と作用を説明できる。
C.各種ホルモンの分泌刺激と作用を説明できる。
D.性腺ホルモンの作用を説明できる。
横田 たつ子
6【講義項目】
唾液

【一般目標(GIO)】
口唇・口腔領域の構造と機能を理解するために、唾液の構成成分とその機能並びに唾液分泌調整について学ぶ。

【コアカリ】
E-2-2)④,⑤
【講義内容】
唾液と唾液分泌

【到達目標(SBOs)】
A. 唾液の性状と役割を説明できる。
 【構成成分とその機能を含む】
B. 唾液腺の構造と機能を説明できる。
 【分泌調整を含む】
森田 匠
7【講義項目】
消化吸収

【一般目標(GIO)】
消化液の分泌とホルモン調節を理解するために、消化管の基本構造と機能、肝臓、膵臓の役割と消化液、消化管ホルモンの特徴と機能について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(6)①~③
【講義内容】
消化と吸収

【到達目標(SBOs)】
A. 消化管(食道、胃、小腸、大腸)の基本構造と機能を説明できる。【腸管平滑筋の特徴および消化液、消化管ホルモンの働きを含む。】
B. 肝臓の構造と機能および胆汁の分泌を説明できる。
C. 膵臓の外分泌腺と内分泌腺の特徴を説明できる。
森田 匠
8【講義項目】
体温調節

【一般目標(GIO)】
体温の恒常性と体温調節を理解するために、体温調整中枢と産熱、放熱および発熱の役割と仕組みを学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(5)④
【講義内容】
体温

【到達目標(SBOs)】
A. 体温調節中枢の働きを説明できる。
B. 産熱、放熱および発熱の機構を説明できる。
森田 匠
9【講義項目】
嚥下

【一般目標(GIO)】
頭頚部の構造と機能を理解するために、嚥下と嚥下反射について学ぶ。

【コアカリ】
E-2-1)⑧
【講義内容】
嚥下

【到達目標(SBOs)】
A. 嚥下の機序を説明できる。
森田 匠
10【講義項目】
血液 1

【一般目標(GIO)】
人体諸器官の構造と生理機能を理解するために、体液の量と組成と血液に含まれる成分の働き、造血器官とリンパ性組織・リンパ性器官について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(9)②
C-2-3)-(11)①~③
【講義内容】
体液と血液成分

【到達目標(SBOs)】
A. 体液-液性成分
・体液量と分布を説明できる。
・体液の組成を知っている。
・血漿を説明できる。
・間質液を説明できる。
・細胞外液と内液の違いを説明できる。
B. 血液-細胞性成分
・赤血球の役割を説明できる。
・赤血球の形成過程を説明できる。
・白血球の違いを説明できる。
・リンパ球の役割を説明でき る。
・リンパ球の形成過程を説明できる。
片倉 伸郎
11【講義項目】
血液 2

【一般目標(GIO)】
血液凝固系と線維素溶解系の働きを理解するために、止血と血液凝固の機序、線溶系について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(11)③,④
【講義内容】
止血と血液凝固

【到達目標(SBOs)】
A. 血液凝固系
・血小板の機能を説明できる。
・一次止血を説明できる。
・二次止血を説明できる。
・凝固因子を知っている。
・血液凝固の機序を説明できる。
B. 線維素溶解系
・線維素溶解糸の構成要素を知っている。
・線維素溶解を説明できる。
片倉 伸郎
12【講義項目】
腎臓

【一般目標(GIO)】
体液の恒常性維持に関与する腎臓の機能を理解するために、腎臓と尿路の構造と機能、排尿について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(9)①~③
【講義内容】
腎臓と排尿

【到達目標(SBOs)】
A. 腎臓の機能的解剖学
・腎臓の構造を知っている。
・ネフロンを説明できる。
B. 糸球体濾過
・糸球体の構造を機能と結びつけて説明できる。
・糸球体濾過の機序を説明できる。
C. 再吸収
・尿細管の構造を知っている。
・尿の再吸収の機序を説明できる。
D. 腎機能調節
・腎臓の神経性調節を説明できる。
・ホルモンによる腎機能の調節機序を説明できる。
D. 排尿
・尿の組成と量を知っている。
・膀胱の機能を説明できる。
・排尿反射を説明できる。
片倉 伸郎
13【講義項目】
酸塩基平衡

【一般目標(GIO)】
血液のpHが一定に保たれている機序を理解するために、体液の量と組成および浸透圧調節機構、水代謝と電解質の出納について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(9)②
【講義内容】
酸塩基平衡

【到達目標(SBOs)】
A. 緩衝系
・緩衝系の役割を説明できる。
・生体にある主な緩衝系を知っている。
B. 血液の酸塩基平衡
・重炭酸塩系緩衝系の機序を説明できる。
・酸塩基平衡における肺の働きを説明できる。
・酸塩基平衡における腎臓の働きを説明できる。
片倉 伸郎
14【講義項目】
小脳と基底核-1

【一般目標(GIO)】
小脳の機能的役割を理解するために、小脳の構造と機能並びにその運動調節機序について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(5)-④
【講義内容】
小脳

【到達目標(SBOs)】
A. 小脳のニューロン回路網の特徴、使われているシナプス伝達物質を説明できる。
B. 入力と出力の違いに基づいて、小脳を機能的に大きく4つに分けて説明できる。
C. 小脳と小脳核、脊髄下行路の機能的連絡を上記4つの小脳部位毎に説明できる。
平場 勝成
15【講義項目】
小脳と基底核-2

【一般目標(GIO)】
大脳基底核の機能的役割を特に理解するために、それらの構造と機能並びに運動調節について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(5)-④
【講義内容】
大脳基底核

【到達目標(SBOs)】
A. 前庭動眼反射の反射弓と、小脳が同反射において果たす役割を説明できる。
B. 大脳基底核の構成と、使われているシナプス伝達物質を、病気(運動失調)との関係で説明できる。
平場 勝成
16【講義項目】
大脳-1

【一般目標(GIO)】
大脳の機能とそれを支えている解剖学的特徴を理解するために、大脳皮質や機能円柱の構造と機能について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(5)-④
【講義内容】
大脳

【到達目標(SBOs)】
A. 大脳皮質の細胞構築学的特徴を説明できる。
B. 機能円柱について説明できる。
C. 運動野、言語野が破壊された時に脱落する機能(症状)を説明できる。
平場 勝成
17【講義項目】
大脳-2

【一般目標(GIO)】
大脳の機能と解剖学的特徴を理解するために、記憶や睡眠と脳の関係並びに脳機能計測方法について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(5)-④
【講義内容】
大脳

【到達目標(SBOs)】
A. 記憶や学習を支えているシナプスの可塑的変化を説明できる。
B. 睡眠と脳波の変化について説明できる。
C. 脳機能を計測する非侵襲的手法の種類とその特徴を説明できる。
平場 勝成
18【講義項目】
視覚素材による復習とステップアップ学習3


【一般目標(GIO)】
筋の収縮機序の理解を深めるために、フィラメントの滑走を中心に視覚素材にて学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(5)④
【講義内容】
運動と筋

【到達目標(SBOs)】
A. ミオシンフィラメントとアクチンフィラメントの滑走を説明できる。
B. 骨格筋の横紋構造と筋収縮の際に示す横紋の変化をフィラメントの滑走の対応で説明できる。
平場 勝成
19【講義項目】
視覚素材による復習とステップアップ学習4
痛覚

【一般目標(GIO)】
痛覚の発現機序を復習し理解を深めるために、歯痛や痛覚伝導路について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(4)①
【講義内容】
痛覚

【到達目標(SBOs)】
A. 歯痛
・象牙質由来の痛覚の発現機序(動水力学説)を説明できる。
・歯髄由来の痛覚の発生機序を説明できる。
B. 脊髄での痛覚信号処理
・ゲートコントロール説を説明できる。
・下行性鎮痛系を説明できる。
・神経系の可塑的変容により生じる痛覚過敏やアロデニアを説明できる。
平場 勝成
20【講義項目】
視覚素材による復習とステップアップ学習5
内分泌

【一般目標(GIO)】
血糖調節ホルモンを理解するために、肝臓、腎臓の役割と血糖調整ホルモンの作用について学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3)-(6)②
C-2-3)-(8)①
【講義内容】
内分泌

【到達目標(SBOs)】
1)血糖調節における肝臓と膵臓の役割を説明できる。
2)血糖調節ホルモンの作用を説明できる。
横田たつ子
21【講義項目】
視覚素材による復習とステップアップ学習6
血液と酸塩基平衡

【一般目標(GIO)】
血液の役割と体液の恒常性維持に関与する生体の機能を理解するために、血液凝固系や繊維素溶解系、酸塩基平衡の仕組みについて学ぶ。
C-2-3)-(9)①~③
【講義内容】
血液と酸塩基平衡

【到達目標(SBOs)】
A. 血液凝固系
・血小板の機能を説明できる。
・一次止血を説明できる。
・二次止血を説明できる。
・凝固因子を知っている。
・血液凝固の機序を説明できる。
B. 線維素溶解系
・線維素溶解系の構成要素を知っている。
・線維素溶解を説明できる。
C. 血液の酸塩基平衡
・重炭酸塩系緩衝系の機序を説明できる。
・酸塩基平衡における肺の働きを説明できる。
・酸塩基平衡における腎臓の働きを説明できる。
片倉 伸郎
22【講義項目】
視覚素材による復習とステップアップ学習7
高次機能

【一般目標(GIO)】
脳の高次機能とその機能を担っている部位を理解するために、記憶や認知を司る脳の部位について具体的に学ぶ。

【コアカリ】
C-2-3(5)④
【講義内容】
脳の高次機能

【到達目標(SBOs)】
A. 記憶をつかさどっている脳の部位を説明できる。
B. 記憶障害が日常生活に及ぼす影響を具体的に理解する。
C. 視覚情報、特に物体の移動を認知する脳の部位を説明できる。
D. 脳血管障害後の運動麻痺の実態とそのリハビリの無限の可能性を理解する。
平場 勝成
留意事項
配布されたプリント等を利用して各回の講義内容を整理し、自主学習した内容を含め参照しやすい講義ノートを作成することが望ましい。
授業以外の
学習方法
・一回の授業について、授業時間に等しい時間の予習と復習が必要である。
・十分に理解できない点、興味を持った事項については、参考書などを利用して能動的に学習を行うこと。
・必要に応じて教員とも連絡を取り、速やかな問題解決に努めること。
・他の科目の講義内容と本講義内容との関連を見出し、知識を整理して包括的に理解すること。
成績評価方法
 1年間を通して3回の筆記テスト(毎回100点満点)の点数と7回の視覚素材による復習とステップアップ講義のレポートの点数の合計が180点を超える学生は合格となる。
参照ホーム
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更新日付2017/03/02 14:55:26