開講年度2016
科目名専門演習Ⅰ
(全)開講学科法律学科 2013年度以降入学
法律学科 2007-2012年度入学
現代社会法学科 2013年度以降入学
現代社会法学科 2007-2012年度入学
開講種別通年
対象学年3年
担当者本 秀紀
単位数4
曜日・時限通年 火曜日 4時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
重要憲法判例の検討
科目のねらい
 基本的な憲法判例を検討することにより、判例理論の習得をめざす。どの判例を取り上げるかは、参加者の人数と顔を見ながら、そのつど協議して決定したい。
到達目標
 公務員試験等の勉強にも役立つよう、憲法判例の基本的なポイントを押さえる。
 受講生に報告を割り当て、それをもとに全員で討議する形をとるので、理論的な思考力とコミュニケーション能力を身につけることができる。
 余裕があれば、DVD等による学習なども取り入れ、具体的な憲法問題の把握にも努めたい。
授業の内容・
計画
 具体的な内容は、参加者と協議のうえ初回の演習時に決定する。考えられる代表的な判決の例として、さしあたり以下のものを掲げておく。
 ・法の下の平等:尊属殺重罰規定違憲訴訟(最大判1973.4.4刑集27-3-265)
 ・衆議院定数不均衡訴訟(最大判1976.4.14民集30-3-223)
 ・私人間適用:三菱樹脂事件(最大判1973.12.12民集27-11-1536)
 ・法人の人権享有主体性:八幡製鉄政治献金事件(最大判1970.6.24民集24-6-625)
 ・外国人の人権:マクリーン事件(最大判1978.10.4民集32-7-1223)
 ・駐留米軍の合憲性:砂川事件(最大判1959.12.16刑集13-13-3225)
 ・政教分離原則:愛媛玉串料訴訟(最大判1997.4.2民集51-4-1673)
 ・名誉毀損と事前差止め:「北方ジャーナル」事件(最大判1986.6.11民集40-4-872)
 ・公務員の政治活動:猿払事件(最大判1974.11.6刑集28-9-393)
 ・公務員の労働基本権:全農林警職法事件(最大判1973.4.25刑集27-4-547)
 ・営業の自由:薬事法違憲判決(最大判1975.4.30民集29-4-572)
 ・生存権保障:朝日訴訟(最大判1967.5.24民集21-5-1043)
 ・教育権の性格:旭川学力テスト事件(最大判1976.5.21刑集30-5-615)
 ・在外邦人選挙権違憲判決(最大判2005.9.14民集59-7-2087)
評価方法
(基準等)
 演習での報告の内容(50%)、討論への貢献度(30%)、授業態度等(20%)を総合的に判断する。
授業外の学修
(予習・復習)
 参考書として挙げた『憲法判例百選I・II[第6版]』を用いて、予習および復習をする。
教科書・
参考書
 とくに教科書は指定しないが、参考書としてさしあたり以下のものを掲げておく。
・別冊ジュリスト『憲法判例百選I・II[第6版]』(有斐閣、2013年)
・井上典之『憲法判例に聞く』(日本評論社、2008年)
・樋口陽一ほか『新版 憲法判例を読みなおす』(日本評論社、2011年)
・棟居快行ほか『基本的人権の事件簿[第5版]』(有斐閣、2015年)
・中村睦男・常本照樹『憲法裁判50年』(悠々社、1997年)
参照URL
1.衆議院憲法審査会憲法改正論議の状況を知ることができます。
2.憲法学習用基本判決集重要憲法判例を読むことができます。
3.裁判所日本の判例をダウンロードできます。
質疑応答
 演習という授業の性格上、授業の中で質疑応答は行われる。積極的な質問を歓迎したい。
備考
 時間割上可能であれば、憲法関係の講義を併せて受講すると、理解がより深まってよいと思います。
 地道にコツコツと楽しく勉強しましょう!
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更新日付2016/02/12 10:03:56