開講年度2016
科目名法哲学A
(全)開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
宗教文化学科 2013年度入学
宗教文化学科 2008-2012年度入学
法律学科 2013年度以降入学
法律学科 2007-2012年度入学
心理学科 2013年度以降入学
心理学科 2010-2012年度入学
開講種別春学期
対象学年3年
担当者堅田 研一
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
原理的な観点から法を理解する
科目のねらい
法の構造を体系的に理解させること、それを基に法的な推論とは何かを理解させることをねらいとする。
到達目標
法を、拳銃強盗の発する命令と同じような、主権者(国家)が力を背景にして発する命令であるというように単純に理解する人が多いが、このような単純な理解では、法の本当の姿はつかむことができない。この講義では、この単純な法のモデルの批判から出発して、とりわけ20世紀の有力な法理論を概観しながら、法の固有の性格・構造を明らかにする。次に、この法の構造に即して、どのように法的にものを考えていったらよいか、法的な推論とは何かを検討する。
この講義によって、受講生が、法的なものの考え方を明確に理解し、法の原理から法を解釈・適用できるようになること、これがこの講義の目標である。
授業の内容・
計画
1.オリエンテーション――講義の全体の流れの説明
2.法律と拳銃強盗の発する命令とはどう違うのか
3.ケルゼンの法理論(1)――法の体系的理解、法の段階構造、根本規範
4.ケルゼンの法理論(2)――法と強制、法規範とは何か
5.ハートの法理論(1)――「ルール」の概念による法の把握、一次的ルールと二次的ルールとの結合、承認のルールの意義
6.ハートの法理論(2)――司法裁量論
7.ドゥウォーキンの法理論(1)――「ハード・ケース」とは何か、「原理」とは何か
8.ドゥウォーキンの法理論(2)――司法裁量論をめぐるハートとの論争、「平等な配慮と尊重を受ける権利」
9.「ハード・ケース」の検討(1)――具体的事例とその検討
10.「ハード・ケース」の検討(2)――その問題点
11.「原理の論証」とは何か
12.法と道徳
13.法的推論について(1)
14.法的推論について(2)
15.全体のまとめ――何を学んだのか

 レジュメを配布し、それを基に講義するという形式で授業を進める。  
評価方法
(基準等)
学期末の定期試験(100点満点)によって評価する。また、1回小テストを行い、10点満点で評価し、定期試験の点数に加算する。
なお、受講者の数によっては授業への参加度を加味することがある。その場合には、その旨、及び成績への加算の仕方について、最初の授業のときに明示する。
授業外の学修
(予習・復習)
事前にレジュメを配布するので、それを読んで授業の準備をしてほしい。授業には必ず出席し、ノートとレジュメによって復習すること。参考文献の使い方については授業中に指示する。
教科書・
参考書
テキストは特に指定しない。
(参考文献)中山竜一『二十世紀の法思想』岩波書店 2000.3 ¥2,300+税.(やや高度だが、読む価値あり)
参照URL
質疑応答
原則としてオフィス・アワーにおいて対応する。月曜日4限、私の研究室(6516)にて行う。これ以外の時間でも、対応可能な場合にはいつでも質問に対応します。
備考
授業中の私語は厳禁する。授業中の携帯電話操作は禁止する。
卒業・進級・就職・部活動その他を理由とした単位認定の特別扱いは、一切行わない。
画像
ファイル
更新日付2016/02/01 15:57:20