開講年度2016
科目名法と社会
(全)開講学科現代社会法学科 2013年度以降入学
現代社会法学科 2007-2012年度入学
開講種別春学期
対象学年2年
担当者堅田 研一
単位数2
曜日・時限春学期 火曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
「正義」について考える
科目のねらい
現代社会における重要な法的・政治的・倫理的諸問題(とりわけ、「正義」に関する諸問題)を原理的に考察するために欠かせない諸概念を理解させること、それによって、法的な問題を学問的に把握するための土台をつくることをねらいとする。
到達目標
まず、社会契約論、市場論、夜警国家、福祉国家、新自由主義といった、近代リベラリズム社会の基礎をなす概念について説明する。次に、この理解を基に、社会構成の基本的原理を立てようとした現代の代表的な理論――ジョン・ロールズの正義論、リバタリアニズム、コミュニタリアニズム――を説明・検討し、より原理的に問題を検討するための知識と論理を身につけてもらう。最後に、以上のような検討を踏まえて、具体的な問題に即して、法的にどう考えたらよいのかについて検討する。この講義によって、受講生が政治や法律や倫理に関する新聞記事を理解することができるようになることを目標とする。
授業の内容・
計画
1.オリエンテーション――講義全体の流れの説明
2.近代の法と国家の基本原理(1)
3.近代の法と国家の基本原理(2)
4.近代の法と国家の基本原理(3)
5.夜警国家、福祉国家
6.福祉国家の問題点と新自由主義
7.ジョン・ロールズの正義論(1)――基本的な概念
8.ジョン・ロールズの正義論(2)――格差原理
9.ロールズ対リバタリアニズム
10.リバタリアニズムの正義論(1)――基本的な考え方
11.リバタリアニズムの正義論(2)――ノージックの理論
12.コミュニタリアニズムの理論――リベラリズム批判
13.コミュニタリアニズム対リベラリズム
14.具体的な問題の検討(1)
15.具体的な問題の検討(2)

レジュメを配布し、それを基に講義形式で授業を行う。
評価方法
(基準等)
学期末の定期試験(100点満点)によって評価する。また、1回小テストを行い、10点満点で評価し、定期試験の点数に加算する。
なお、受講者の数によっては授業への参加度を加味することがある。その場合には、その旨、及び成績への加算の仕方について、最初の授業のときに明示する。
授業外の学修
(予習・復習)
事前にレジュメを配布するので、それを読んで授業の準備をしてほしい。授業には必ず出席し、ノートとレジュメによって復習すること。参考文献の使い方については授業中に指示する。
教科書・
参考書
テキストは特に指定しない。
(参考文献)マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学』早川書房(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 2011.11 ¥972 (やや高度だが、読む価値あり)
参照URL
質疑応答
原則としてオフィス・アワーにおいて対応する。月曜日4限、私の研究室(6516)にて行う。これ以外の時間でも、対応可能な場合にはいつでも質問に対応する。
備考
授業中の私語は厳禁する。授業中の携帯電話操作は禁止する。
卒業・進級・就職・部活動その他を理由とした単位認定の特別扱いは、一切行わない。
画像
ファイル
更新日付2016/02/01 15:46:36